2016年のECトレンドのポイントを振り返る

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日本のBtoC–EC市場は今や成熟期に入り、サイトは徐々に淘汰されるだろうという見方がある。
確かに一時期の盛り上がりは、落ち着いた感はあるが、この業界は2016年の発表統計では13兆7,746億円(2015年)、前年度比108%、EC化率は4.75%と着実に伸長しており、2020年には20兆円にまで拡大すると予測さている市場である。
そして、昨年2016年は色々な意味でのエポックメーキング的な出来事がEC業界で起こった年と言える。 今回はそのポイントとなる出来事4つに注目し、まとめてみた。

 

●ECommerceのAI(人工知能)化

AI(人工知能)は今年2017年のテクノロジーでは大きく躍進するだろう分野である。昨年2016年は、その人工知能を活用したWeb接客サービスやマーケティングオートメーションサービスに注目が集まった。
例えば、ファッション人工知能アプリ「SENSY(センシー)」や「Unisize」、「KARTE」というサービスだ。 「SENSY」はファッションサイトのコンシェルジェサービスで、ユーザーの嗜好を学習し、ユーザーニーズに合わせて、様々なファッションアイテムを提案してくれるサービスだ。
また、「Unisize」は質問に答えることで、ユーザーにぴったりのサイズを見つけてくれるもの。「KARTE」はユーザーの性別、年齢、購入履歴などから、ユーザーニーズに対して最適な提案を行うサービスである。 ECサイトだけでなく、リアル店舗でもAI導入の動きがあった。
伊勢丹新宿店などは人気スタイリストのスタイリングを学習させた人工知能を店頭接客に活用する試みを行っている。また、アスクルは物流センターで行う商品ピッキング作業に、紳士服大手のはるやま商事では、ダイレクトメールに、人工知能を導入した。 このような人工知能による様々なサービスは今年はさらに大きく拡大すると思われる。

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(SENSY)

 

●ECommerceの決済機能の多様化

日本はクレジットカードの発行枚数は多いが、実は現金決済が一番多くクレジットカード決済は主流では無い。だが、インバンウンドに対応するには、クレジットカードや電子マネー決済、モバイル決済など様々な決済機能を充実する必要がある。
昨年、2016年は日本でも多くのモバイル決済がスタートした年でもある。中でも2016年10月25日にサービスが開始したApple Pay(アップルペイ)は注目にすべき内容だろう。
また、ECommerceでは世界中の900万店以上のショップで利用できるPaypal、導入のしやすさで定評のSpike、さらにZOZOTOWNはじめ大手ECサイトが対応するLINE Payなど、今年も気軽に買い物ができる、決済代行サービスは多様化し、導入されるだろう。
そして、ECサイトのオンライン決済は、クレジットカード、現金以外でも、デビットカード、PayPal、Apple Pay、LINE Pay、BitCoinなどでの決済方法を多様化し、顧客を逃がさないようにしなければならない。

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(Apple Pay)

 

●オンライン購入の配送スピードの向上

2016年は「即日配送」、つまり注文してから、数時間で商品が届く配送スピードが話題になった。Amazon プライムナウ、楽びん!、ヨドバシドットコムなど各社独自の流通網を駆使し、配送スピードの向上にしのぎを削っている。
「必要なものが、すぐ届く」という理由でオンライン購入するメリットは大きい。
Amazonはプライム会員向けの、注文から1時間で届くという配送プランは現在は地域が限られるが、順次エリアを拡大しつつあるし、楽天の「楽びん!」は注文後最短20分、ヨドバシカメラも配送料無料の当日配送、ビックカメラの「超速便」は店舗限定の最短30分で配送するなど配送時間の短縮は、時代の流れであり、今後もますますエスカレートするだろう。
また、商品の受け取りを少しでも早くできるサービスとしては、オンラインで購入して近くの店舗で受け取る、オムニチャネルが浸透しつつある。これは、店舗に商品を取りに来たお客様が、他の商品も一緒に買ったり、サイズ違いはその場で交換できたりなど相乗効果によるメリットが大きい。

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(Amazon PrimeNow)

 

●動画が広げる可能性(ビデオコマース)

以前のブログ「ECを活性化! ビデオコマースを検証する」でも取り上げたビデオコマースだが、2016年はトレンドなるまでに波及しているかと言われるとそのような確信的な動きはなかった。だが、ビデオコマースの波及を期待させるものが2016年は登場した。
例えば、ミニッツが提供を開始する「GINI」というアプリである。 内容はコーディネート動画を視聴しながらショッピングを楽しめるファッション動画アプリである。コーディネイト動画はすべてのアイテムに用意され、長さは15秒から1分程度でスマフォを対象とした縦長動画となっている。
また、海外、イギリスのファッションブランドのTed Bakerは2016秋冬コレクションのプロモーションとして、「Mission Impeccable」というタイトルのショートフィルムを公開した。
そして、そのオフィシャルサイトでは映像内に登場する、動画内に出てくるアイコンをクリックすることでその商品を購入できるインターラクティブ動画が登場した。
インターラクティブ動画内に登場する商品を、ユーザーは視聴しクリックすると、その商品の詳細情報を見たり、気に入ればカートに入れ、購入できるというもの。
動画を視聴しながら気に入った商品をクリックすることで、カートに入れ決済までできる、この最新テクノロジーは、今後のビデオコマースを扇動するかもしれない。

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(GINI)

 

●まとめ・越境ECの本格化

昨年は”爆買いから越境ECへ”がキーワードとなったように、多くの日本企業は中国のTmallに越境ECを展開した年でもあった。そして、今後は東京2020に向け日本のEC市場は確実にボーダーレス化が進むだろう。
日本の店舗、ジャパンブランドは、東京2020に向かってインバウンドは加速し、大きなビジネスチャンスを迎える。世界中の人が日本を訪れ、日本を観光しジャパンブランドを体験し、帰国後、再度、ECショップにアクセスし新しい商品を購入するだろう。そのようなマーケットスパイラルを展開するためにも、早急に越境ECを構築することが必要だろう。

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