日本郵便は新型コロナの影響で4月24日、アメリカへの引き受けを停止すると発表した。4月24日時点では、EMSおよび航空扱いの引き受けをているのはアメリカを含め、146か国・地域において一時停止すると発表している。
あれから、2ヶ月程経つが、国、地域によっては多少は再開されつつあるが、アメリカへの配送はまだ正常化されていない。
なぜなら、日本郵便のEMSは海外に荷物を発送する手段は、民間航空機を使用しているからである。6月の現況では、まだ9割以上、日本〜アメリカ間の国際線は運行停止のままである。
それでは、どうすれば越境ECで海外からオーダーに対し発送することができるのか。それには、民間航空機を使用していない専用航空機で輸送する国際宅急便=クーリエを利用する必要しなければならない。
日本で有名なクーリエは、FedEx(フェデックス)とDHL(ディーエイチエル)である。今回は、日本郵便「EMS」の現況と「FedEx」、「DHL」の配送サービス、料金の違いなどをまとめた。
日本郵便では4月2日、当分の間、一部の国際郵便物のお引受けを一時停止すると発表した。
日本郵便のEMS(国際スピード郵便)は、世界120以上の国や地域に30kgまでの書類や荷物を配送するサービスである。越境ECの海外配送においては、ほとんどがこの日本郵便のEMSサービスを利用している。
そして、先週、6月19日の時点では、EMS及び、航空扱いの引き受けを一時停止している主な国・地域はアメリカ、キューバ、ドミニカ、アイルランド、イタリア、ギリシャ、ロシア、インド、パキスタン、サウジアラビア、イラン、グアム、サイパン、エジプト、南アフリカ共和国など、140の国・地域となった。
また、全ての郵便物の引き受けを停止しているのは、中国、インドネシア、ニュー字ランド、アルゼンチン、セルビアなど38か国の国・地域となった。
また、6月19日に発表された荷物引受けを新たに再開する国は、エストニア、オーストリア、クロアチア、スウェーデン、スペイン、スロベニア、チェコ、デンマーク、ノルウェー、ハンガリー、ブルガリアなどとなっている。
今後も旅客便が再開されれば、日本〜アメリカ間の発送も再開となるだろう。それまでの間は、海外配送は国際宅急便(クーリエ)を利用したものとなるだろう。
次に代表的な国際宅急便(クーリエ)は「Fedex」と「DHL」で海外配送を依頼する際のポイント、配送料の違いなどをみていこう。
参考:
フェデックス コーポレーションは、世界中の法人および個人顧客に向けて各種輸送業務のほか、幅広いeコマースおよびビジネスサービスをグローバル規模で展開している。
また、フェデックス エクスプレスは世界最大の総合航空貨物輸送会社で、世界220以上の国・地域でサービスを展開している。EMSとの大きな違いは、自社の航空便で海外の国・地域に書類や小口荷物を届ける民間の配達サービスである点である。
そして、海外へ荷物を送る場合、一般的な航空輸送の流れとは異なっている。それは、フェデックス社内に通関業務を担当する通関士がいるため、発送人・受取人の通関手続きを代行し、配送サービスの中にこの手続きが含まれている点である。
FedexやDHLで海外発送の集荷を依頼する場合、流れは以下のようになる。
(1)荷物の内容確認
(2)運送状(Air Waybill)やインボイスを用意
(3)集荷を依頼
(4)通関手続き
(5)配達
まず、Fedexのホームページで海外発送できる商品か確認し、目的地までの料金など確認する。サイト上では見積もり依頼も可能である。
次にFedexのHPよりWeb入力し、アカウントを開設する。アカウントを開設後、運送状やインボイスなどフォーマットに合わせて入力または記入する。
そして、集荷の場合は電話、Web入力で依頼をする。また、荷物は最寄りの営業所に持ち込み手続きを行うこともできる。
フェデックスには、Fedex専用集荷ボックスがあり、大きさ、重さによって料金は異なるが、フェデックス・ボックスSサイズ、Mサイズ、ラージサイズ、10kgサイズなど様々用意されている。
尚、通関手続きに関しては、Fedex社内通関士が代行して行っている。
配送料金は、東京からワシントンDCの場合、翌日到着指定で
だが、コロナ禍の影響で、実際には3日から1週間程度は見ておいた方が良いだろう。
DHLは、世界228の国・地域に展開する、国際宅配便、運輸、ロジスティクスを扱う国際輸送物流会社である。専用航空機は260機以上、1日あたりのフライト数は3,000フライト以上、車両保有台数も34,000台を超えている。
DHLは世界中にネットワークをもち国際宅配便会社の中では、一番歴史が長く、アメリカは勿論、ヨーロッパにも強みがある。日本郵便のEMSとの違いは、Fedex同様、通関手続きに大きな違いがある。
EMSの国際郵便は、郵便通関のため価格が20万円以下の郵便物の場合、税関へ申告し許可を得る必要はないが、DHLなど国際宅配便は、一般通関となるため税関への申告が必要とななる。この通関申告をDHLが代行しており、その際の手数料は配送料金に含まれている。
DHLで海外へ発送する場合のサービスは、「DHL Express Easy」を利用し、海外発送の流れは、Fedexと基本的には同じである。
集荷の場合はまず、DHLサイトでアカウントを登録、取得する。そして、必要な荷物の重量、サイズ、運送状、インボイスなど入力し集荷予約を行う。
配送料は、配送エリア、荷物の重量、サイズにより異なる。
アメリカまでDHLの専用封筒、専用ボックス(無料)を使用した場合、重量が15kg以内であれば、配送料金は、以下のようになっている。
勿論、荷物を最寄りのDHLへ直接持ち込みも可能である。DHLの場合、現況ではコロナ禍ではアメリカ便においても翌日到着指定はできず、早くて3日後、遅い場合は1週間程度は要するとしている。
日本郵便のEMSなどの場合、民間航空機を使用しているため、その便数が減ってしまえば、今回のように、配送を一時的に停止することになる。
FedexやDHLの場合は、自社運行の航空機を保有しているため、民間航空機の影響は受けることはない。
コロナ禍にあっても、大きな影響を受けることなく、海外配送を行うことができる。国際宅急便の場合、配送料は多少割高になるが、今後はコロナ禍を契機にニーズは増えるだろう。
娘がアメリカのHoustonでお産をします。なのでガーゼのハンカチやマスク ナフキン などを送りたいのですが、医療品は送れないとFedExの人に言われたそうです。
一体どこでなら送れるのでしょうか?
> 国際宅急便の場合、配送料は多少割高になるが
とありますが、国際宅急便はヤマト運輸のサービスになります
国際宅急便はこの記事で出てくるどのサービスよりも安いと思うのですが?
カナダへ、コンタクトレンズ、乳液、洗顔石鹸を発送しようと思いますが可能でしょうか?(成分表などそろえるものは?)
個人での発送です。
[…] また、DHL、Fedexを利用する場合の海外配送料金については、「【越境EC】EMSが休止の今 FEDEXとDHLを比べてみた」を参照いただきたい。 […]
2.の方、情報ありがとうございます。
ヤマトをメインで使っているのに、国際宅急便があるなんてまったく気づきませんでした。
日本郵便が停止中なら、ヤマトが次に安いですね。
【オーストラリア宛て】
ヤマト 2750円(60サイズ、2kgまで)
FEdex 6540円(61サイズ)
DHL 7600円(500g)
訂正します
【オーストラリア宛て】
ヤマト 2750円(60サイズ、2kgまで)
DHL 7600円(ボックス2 61サイズ 33x18x10)
FedEx 11020円 フェデックス・パック(500g)