アメリカの経済再開 アメリカEC市場は、今どうなっている?

 

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アメリカ経済の回復ペースが加速している。1-3月期の実質GDP成長率では、前期比年率6.4%増と、前期の4.3%からさらに加速した。
今後、アメリカではワクチン接種の普及が進んでいることから、景気回復ペースは一段と加速すると予測されている。
ニューヨーク州のクオモ知事は6月15日、州内の18歳以上の70%がワクチンを少なくとも1回接種したとして、ほぼすべての制限を解除すると発表した。
先月の5月23日日曜日にはニューヨーク、マディソンスクエアガーデンでは、1万5000人の観客を迎え、NBA・プロバスケットボールの試合が行われた。
また、ワクチンの接種が進んでいるカリフォルニア州サンフランシスコの大病院では、、感染による入院患者数が”ゼロ”になったと報告した。
アメリカでは、ワクチン接種が進み感染者が減少し、経済が再開することにより人々の消費意欲が高まってきている。
これから夏にかけてイベントも多く、これまで抑圧されてきた気持ちが大きく解放され、旅行、外食、ショッピングと消費が一気に高まる「リベンジ消費」に向かうと予想される。
今回は、このアメリカの経済再開とアメリカのEC・越境ECの動向についてまとめた。

カリフォルニア州、6月15日からの全面的な経済再開を宣言

アメリカ、カリフォルニア州では、新型コロナウイルスのワクチンの接種が7割以上進み、新たな感染が抑えられているとして、店舗への入場制限などのほとんどの規制が解除され、経済活動が全面的に再開している。

そのカリフォルニア州では、6月15日からの全面的な経済再開にあたり、公衆衛生に関係する方針を発表している。
その内容によると、6月15日以降は原則として全てのセクターについては通常の業務に戻すことを基本としている。
主な内容は、屋内・屋外のビジネス活動に関する人数制限や物理的距離の制限はなくなることや、屋内のマスク着用も原則不要とし、ワクチン接種完了者はアメリカ国内旅行においても、コロナ感性等症状がない限り、旅行前・後の検査や隔離は行わないことが盛り込まれている。
また、屋内イベントにおいては、参加人数1万人以上の大規模なものについては、ワクチン接種完了、または陰性証明(イベント開始時間の72時間以内に発行)を、参加者へ求めることとしている。
この方針の適用期間は、6月15日から10月1日までである。

アメリカでは今、成人人口の6割まで最低1回のワクチン接種が進んでおり、カリフォルニア州のように経済再開の動きがアメリカ国内全域に見られる。
先月5月のメモリアルデーでは、空港利用者は昨年比で5倍に増加した。旅行、外出に伴い、必需品となる化粧品や洋服などの売れ行きも好調だという。
まさに、ワクチン接種率アップが経済再開の切り札である。

アメリカ・Eコマースの動向(Adobeレポートより)

Adobe、Eコマース部門が3月15日に発表したレポートによると、2021年1月と2月にアメリカの消費者はすでEコマースにより、計1210億ドル(約13兆2130億円)を使っていて、これは前年同期比34%増と報告している。

Adobeレポートでは、今後もこのEコマースの成長は続き、2021年のEコマースの売上高は8500億~9300億ドル(約92兆8250億~101兆5615億円)に達すると予測している。
ここではAdobeの「Adobe Digital Economy Index: COVID-19 Report」から、アメリカのEコマースで今何が起こっているか主要3項目に絞りまとめた。

(1)「BOPIS」は引き続き拡大

アメリカの消費者は、コロナ感染が終息に向かっていても、実店舗での買い物するより安全な方法を探したり、配送の遅延を回避するために、ECで購入した商品を店舗で受け取ることができる「Buy Online Pick-up In Store」は引き続き利用されており、2021年2月時点で前年同月に比べて67%アップした。
さらに、1,000人を超える米国の消費者を対象としたAdobeの調査では、オンライン消費者の30%が、通常の配送よりも「BOPIS」を好んでいることが示されている。

(2)新たな決済サービス「BNPL」がトレンド

「BNPL」とは、「今すぐ購入し、後で支払う」、Buy Now, Pay Laterの略語である。
この支払方法が、今ブームとなっている。レポートによると、2021年1−2月で、前年比215%増加である。
さらに、この支払方法で商品を購入した消費者は、通常より18%多い注文量とある。
BNPLとは、クレジットカードも広義の後払いといえるが、「BNPL」という場合、クレジットカードの与信チェックを利用せずに独自のスコアを用いてユーザーに対してより手軽な後払いサービスを提供している事業を指す。
簡単にいえば「あと払い」のことであり、商品はその場ですぐに入手しながら、支払いタイミングは“後まわし”という仕組みだ。
これには、分割払いサービスも含まれ、支払いを数週間、数か月、場合によっては数年に分割するオプションが提供されている。
これは、オンラインショッピングに適したソリューションとして、大きく成長しそうである。

(3)ホリデーセール期間の売上が減少

コロナの外出制限から、オンラインによる巣ごもり消費が通常化することで、2020年メモリアルデー(戦没者追悼記念日)の消費は、同じ週の他の日より20%少なく、売上高は3200万ドル(約34億9380万円)減少したとAdobeは指摘した。
その他、レイバー・デーは26%減、 4000万ドル(約44億円)の減少。プレジデンツ・デーも15パーセント減、 2200万ドル(約24億円)減少している。
さらに、驚くべきは、2020年年末のサンクスギビングからサイバーマンデーにかけての5日間、売上高は9%減、額にして6億ドル(約655億円)減少している。

コロナが終息し実店舗が再開ししつつある。アメリカでは消費者がより快適に店舗を訪れる日常が戻りつつあるが、レポートではオンラインショッピングは減速の兆しを見せていないとしている。
例えば、3月7日から21日のオンラインの食料品の売上はパンデミック以前と比較しても17%増加し、スポーツ用品は15%増加しているとしている。

また、米国の1,000人を超える消費者を対象に行った調査では、2020年よりも32%の消費者は直接来店するほうが快適だと感じているが、23%の消費者は不快感を感じていると報告している。
Adobeレポートでは、ノートパソコンやスマートフォンでの商品購入に慣れた消費者は、「リベンジ消費」となっても、オンラインショッピングは減少すること無く成長し、世界のEコマースは2021年には、4.2兆ドル(約463兆円)に達すると予測し、アメリカのEC市場は2022年に1兆ドル(約110兆円)に達すると予測している。

アメリカ消費者が越境ECで購入している日本の商品

BEENOSグループの越境ECの代理購入サービスの「Buyee」のアメリカの流通が拡大している。
「Buyee」の2021年第2四半期(2021年1月1日~3月31日)の流通総額は前年同期比45.6%増となり、過去最高を継続更新した。
「Buyee」によると、この越境ECの拡大、成長はアメリカのコロナによるステイホームにより、日本のコンテンツに接する時間が増えたことでホビー関連の需要が伸長したこと、さらに、海外配送料金を格安にできたことなどが要因としている。

Buyeeの調べでは、アメリカの越境ECユーザーは日本のカルチャーやファッションを好む20代の若者が中心であり、特に、コミックやアニメグッズ、特撮系グッズが良く売れており、日本のストリートファッションやスニーカーのニーズなども人気が高いとしている。
越境ECで売れ筋商品カテゴリーは、日本でしか流通していない、趣味性が強い商材、例えば、日本のおもちゃ、ゲーム、アニメ、ファッション関連商品、音楽などが需要が高い傾向にあると記している。

売れ筋日本商品

まとめ

コロナ禍で加速したデジタル化、特にEコマースは大きく成長した。
そして、今、アメリカではコロナが終息し、コロナ禍以前の日常にもどりつつある。今後、経済再開で拡大するだろう「リベンジ消費」の波。
日本はまだ、経済再開からリベンジ消費に至ってないが、いずれこの波は来るだろう。
この波を「チャンス」と捉え、いかに乗り切るか、しっかり認識し準備しておく必要があるだろう。

参考:

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