今やスマートフォンで海外サイトのショッピングを楽しめる時代だ。下記の図はヨーロッパEU国内と国外との取引を比較したものだが、確実にクロスボーダー(海外オンラインショッピング)の割合が増加している。
ヨーロッパ国外及び国内においてはヨーロッパ国外の商品を確実に購入する消費者が増加している。 現在はの全世界のオンラインショッピングの売上高はおよそ1兆7000億ドルと言われているが、2018年には2兆3000億ドルになると言われている。
そのため様々な企業がオンラインビジネスに着手し、世界を舞台に商品やサービスの販売が拡大している。 UPSの報告書によると24%のオンライン消費者が海外のサイトで購入すると言われている。
ボストンコンサルティンググループは年間のクロスボーダーのEコマースの売り上げは2025年には2500-3500億ドルに達すると言われている。ヨーロッパはこれの25%に相当するだろう。
そこで、クロスボーダー(越境ECサイト)で取引をする場合に注視しておかなければならない重要なポイントとして関税などの税金のシステムについてである。
今回はヨーロッパの翻訳会社Textmasterのレポートを参考にそれぞれの取引形態による税率を分かりやすくまとめてみた。
取引形態がまず、B2BかB2Cなのか、または販売する側の国の税率か買い物をする側なのか、特にヨーロッパはEU圏内は基本的に無税なので、これも大きく左右するだろう。さらにデジタル化した書籍や教育コース、ゲームなども税金の対象になるためチェックする必要がある。
オンラインショッピングの消費税(VAT) B2C(個人の消費者向け)この場合は、設立されたばかりのスタートアップの会社の場合は、自分の国の税率が適用されるケースもあるが、国によって様々である。
基本的には消費者の国の税率が適用される。上記の表にもあるようにヨーロッパ圏内でのB2Cの取引は通常の取引は販売国の税率、しかしオンラインでのサービス商品は消費者の国の税率に分けられているようだ。
B2Bの場合は基本的に税金は課税されない、同じ国においてはその国の税率が課税される。2015年の1月よりB2Bでオンラインで販売される全ての商品に関して、消費者側の国の税率が適用されることになった。
1. サービス料金は消費者の国の税率
2. サービスプロバイダーはヨーロッパ各国の消費税を申告する義務がある。それぞれの国の税率も異なるため、複雑な申告を回避するためにMOSS (Mini One Stop Shop)というプラットフォーム上から申告が可能である。
一般の消費税に加えて国境を越えると関税が発生する。これらの税金の支払い義務は通常は消費者になるが、これを消費者が購入する前に知らないでいると、トラブルになる可能性が高く、ソーシャルメディアなどで悪い評価をされ、結果的に売り上げの妨げになってしまう。関税は、商品の値段、運送料、二カ国間の契約条項、HSコードなどに基づいて計算される。
EU の消費者契約法に基づいて、EU圏内の規定が定められているが、例えばフランスに商品を販売する場合、ウェブサイトがフランス語に翻訳されている場合は、基本的にはフランスの消費者契約法となる。
これは2014年の6月から施行、法律をEU圏内で統一しておくことによってEUへの海外進出を考えている企業にも分かりやすいシステムを導入している。
ヨーロッパにおいては、ヨーロッパ国内より海外のサイトでのオンラインショッピングが確実に増えてきている。以前は海外からの購入となると納期や決済のなどの障壁もあったが、今は決済会社、物流も日々発展しており、消費者が安心して買い物ができる環境が整ってきているようだ。
ヨーロッパへの進出となると様々な国の言語が違うためラベリングの翻訳から国の配達事情などをチェックする必要があるが、オランダは国内で300社以上あり、それぞれの会社の規模に応じてのサービスがあり、ヨーロッパの物流センターの拠点には最適である。