気になる各国の平均所得、最低賃金、これらのデーターに基づいて、マーケティング、価格設定することは越境ECサイトにおいて非常に大切なこと。現在のヨーロッパEU諸国の平均収入はどうなのかを知ることは、ヨーロッパへ海外進出を考えている企業にとってビジネス、生活において必須となる。
今回はヨーロッパEU諸国の平均収入と最低賃金を調べてみた。
(換算レート2014年1ユーローUS1.25ドル、2015年はUS1.11ドル)
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_European_countries_by_average_wage
EU諸国の平均月収の平均は1469ユーロで前年度の2014年1489ユーロをやや下回る結果であった。トップのルクセンブルクは3149ユーロ、最下位ブルガリアは356ユーロである。 さらにEU諸国全体の人口5億500万人で、そのうちの25%(1億2千500万人)の収入が1500ユーロを下回ることがわかった。
さらに、最も給料の増額率が高いのがハンガリーで21.77%、ギリシャも経済危機から落ち着きを見せ、18.52%、チェコは8.36%であった。チェコとハンガリーに関しては、国内で給料が増額したというよりは、為替レートの影響だといえる。さらに、急減しているのは、デンマークー35.32%、キプロス-16.45%、イギリスは-15.26%であった。これは為替の影響も大きい。
参考: https://www.reinisfischer.com/average-salary-european-union-2016
それでは今度は最低賃金を調査してみると、ルクセンブルクは時給12.32ユーロでトップ、イギリス10.08ユーロ、オランダは9.61ユーロである。これにスイスや北欧が含まれていない。
フランス、ベルギー、ドイツ、アイルランドなども他国と比べて差はないが、スロベニア、スペインになると5.63ユーロと50%低い賃金設定となっているため、結果的にヨーロッパ諸国の平均値が5.29ユーロになる。
最低賃金は毎年増額していくものであるが、2015年にドイツ、アイルランドでは減額されている。ルーマニアでは14%増、ラトビア11%増、リトアニアも11%増、イギリス11%増、ブルガリア10%増となっている。これにイギリスが加わっているのも、為替の影響である。
最低月収に関しては、ルクセンブルクがトップで1923ユーロ、ブルガリアは194ユーロであった。EU28カ国のうち22か国は最低賃金が政府で決められている。上記の分布図を見ても良くわかる通り、北欧、EU先進国、スイスは非常に賃金も高く安定していることが分かる。
アイスランドは2008年の金融破たんしているが2015年には北欧とやや同レベルの賃金まで回復している。しかし、東欧諸国は先進国の50%の以下の水準である、最下位のブルガリアは1.13ユーロ。このようにEU諸国内で現在も大きな格差があることは否めない。ちなみに、2015年度の日本の最低賃金は全国平均で798円、約6.93ユーロである。(2016年11月7日現在:1ユーロ=115円)
参考サイト: https://www.reinisfischer.com/what-minimum-wage-european-union-2015
タグ: ヨーロッパ, 海外向けマーケティング, 海外販売
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