2016年、日本のEC市場はどうだった?

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今回も前回に引き続き経済産業省から2016年の「我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備」報告書に基づき、国内のEC市場を中心にまとめてみた。
報告によると、日本国内のBtoC-EC市場規模は、15兆1,358億円。前年より9.9%増加したとしている。
各分野では物販系分野で8兆43億円、前年比で10.6%の伸び、サービス系分野は5兆3,532億円、伸び率は9.2%、デジタル系分野で1兆7,782億円で伸び率は8.9%で、物販系分野(ファッション、食品、家電、書籍など)が大きく伸長している。
この伸長の背景にはEC化率やスマートフォンユーザーの伸びが大きく関係している。
今回は2016年、国内EC市場のEC化率、スマートフォンユーザーの動向などについて見ていこう。

●国内EC市場推移とEC化率の増加

堅調な伸びを示した2016年の国内EC市場は、BtoC-EC 規模が15兆円を超え、6年前(2010年)の7兆円規模から2倍に増加している。
2010年から6年間、日本経済は進展がないにもかかわらず、順調にBtoC-EC市場が拡大した。要因として言えるのは、EC化率の増加、スマートフォンの普及、宅配時間の大幅な短縮化などである。
EC化率は伸びており、昨年、2016年は物販系分野のEC化率は5.43%と5%の大台を超えた結果となった。 EC化率とは、すべての商取引の内、ECサイトなどの電子取引されているものの割合を指し、2016年のEC化率の増加は販売される商品やサービスの多様化した結果と言える。
ただ、この日本のEC化率は、アメリカの7%、中国の15%と比べると、まだまだ低いと言え、まだ、伸びしろがあり、今後は国内EC市場はもっと新しいサービスや商品販売が期待できると言える。

図表01

 

●スマートフォン経由のネットショッピングユーザーの増加

昨年はスマートフォンの普及とともにECでのスマートフォン利用がさらに拡大した1年でもあった。物販系分野、サービス系分野、デジタル系分野、全般においてスマートフォン経由での取引額が増加している。
物販系分野では、スマートフォン経由での取引額は2兆5,559億円となっており、市場比率も31.8%と増大し、3割以上のユーザーがスマートフォン経由で商品を購入した。
スマートフォンでの購入内容には、カテゴリーごとにバラつきがある。物販系分野で比率が高いのは、「衣類・服飾雑貨等」と「医薬品」の40%台である。これはファッション・アパレルに関心の高い、若者や女性層がスマートフォン経由で購入していることを示している。
また、医薬品の割合が高いのは、インターネット販売の解禁とともに、大手ドラッグストアがスマートフォンユーザーの開拓に取り組んだ結果としている。
そして、スマートフォン経由の購入が低いものとしては、「生活家電、AV 機器、PC・周辺機器等」と「食品、飲料、酒類」のカテゴリーで、これらは20%と低く、これら商品はPCからの購入が多いようだ。
いずれにしろ、今後は高齢者のスマートフォン利用も進行に合わせて、高齢者層を対象にした、スマートフォン対策を行うことで、さらに、スマートフォン経由のBtoC-EC市場規模はますます拡大するだろう。

図表02

 

●各分野別のEC市場規模を見てみる

図表03

○物販系分野

EC業者としては、この分野に関わる方が一番多く、EC市場の52.9%を占める。市場規模は8兆43億円で前年比10.6%増となっている。
一番多いのは衣服、服装雑貨で、1兆5,297億円、前年比10.5%増。次で食品、飲料、酒類で、1兆4,503億円で前年比10.2%増。3位は生活家電、AV 機器、PC・周辺機器等が約1兆4,278億円で9%増、4位は書籍、映像・音楽ソフト約1兆690億円で12.0%増となっている。
伸び率の一番大きかったのは化粧品、医薬品の12.1%で市場規模は5,268億である。物販系では初めて、書籍、映像、音楽ソフトの1兆円超え、これで1兆円規模は5カテゴリーとなった。

 

○サービス系分野

この分野はEC市場の35.4%を占め、市場規模は5兆3,532億円、前年比9.2%増と伸び率となっている。 サービス系分野を最も割合が多いのは旅行サービスで、3兆393億円、前年比5.4%増となっている。
2016年、最も伸び率が高かったのが飲食サービスで3,292億円、前年比38.4%増となっている。
唯一伸び率が減少しているのが、金融サービスで、6,005億円、マイナス1.2%となっている。飲食サービスではネット予約が可能な店舗数の伸びが、そのまま、市場規模の増加につながっている。

 

○デジタル系分野

デジタル系分野がEC市場に占める割合は11.7%、市場規模は1兆7,782億円、前年比8.9%増という伸び率となっている。
最も高い割合を占めるのはオンラインゲームで、1兆3,090億円、前年比3.5%増となっている。次いで電子書籍分野の約2,151億円、21.5%増となっている。 前年比の伸び率でもっも高かったのは有料動画配信分野である。
2015年は650億規模だったものが、2016年は1,153億円、77.4%の伸び率でこの数値はアマゾンプライムなどの付加価値サービス(SVOD)を含めた算出のためとしている。

 

●まとめ

今回の2016年の経済産業省の報告を見ると、2017年もスマートフォンは浸透し、国内BtoC-EC市場をさらに市場規模を拡大して行くことは間違いなだろう。
今後はスマートフォンユーザーをいかに取り込んでゆくかが課題となりそうだ。 多くのスマートフォンユーザーはPCの使用方法は違い、WEBサイトのブラウジングより、多くの場合はアプリを起動し、スマフォ利用している場合がほとんどだ。
スマートフォン経由の商品の購入もアプリを起動し、購入する場合が多い。 これからはスマートフォン優位の時代に合わせ、ECサイトをベースにしたアプリ化が重要な要素となるだろう。

 

出典:「平成28年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備

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