拡大するライブコマース市場 中国と日本を比較

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中国では、ネットライブ配信を視聴しながらショッピングをする「ライブコマース」が成長を見せている。 中国国内では、すでにライブコマースは当たり前のように浸透しており、ライブコマース市場も2020年では22兆円と、ECに占める割合も11.2%と拡大している。
対して、日本ではまだ、ライブコマースという認知度すら高まっておらず、そのメリットも十分活かし切れていない現状がある。 今回は中国のライブコマースの現況、そのメリット、日本のライブコマースの可能性など整理した。

中国ライブコマースの現況

下の図表は、ジェトロからの引用だが、中国のライブコマースの成長予測を示したものだ。 これを見ると、2020年の中国のライブコマース流通取引総額(GMV)は前年比約3倍の1兆2,299億元(約22兆1,382億円、1元=約18円)、ECに占める割合も11.2%となっている。
2020年はコロナ禍感染の巣ごもり消費の影響で一気にライブコマースが成長した。 2020年後もライブコマース市場は成長するとみられ、2021年は2兆514億元(約36兆円)、2025年にはライブコマースのGMVは6兆4,172億元(約110兆円)とEC小売額に占める割合は23.9%に達するとされている。
中国ではすでにライブコマースで商品を売り買いする光景は当たり前のようになりつつある。

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ジェトロによると、中国ライブコマース利用者の95%は40歳以下であり、商品は、アパレル、食品、ファッション関連小物、化粧品、スキンケアなどが中心としている。
中国ライブコマースの利便性は、ライブ動画を見ることで商品に関する質問などが行え、その設問にも答えてくれ、その商品の活用方法などわかりやすい点。
さらに、他の商品をネットで色々調べる手間がいらず、ネットを使えこなせない消費者でも安心して、この商品買いたい、良いと思えばその場で購入できる点である。 ライブコマースでの購入は「実店舗で商品を買っているのと同じ」というメリットをあげている。

中国にはライブコマースのプラットフォームとして、「淘宝直播(タオバオライブ)」があるが、日本でも有名なTikTok(Douyin)にEC機能が装備されたことにより、宣伝効果や広告効果の以外の販促効果として大きく拡大した。
TikTok(Douyin)によると、2020年はライブコマース流通取引総額(GMV)が、5,000億元(約9兆円)を突破したと公表した。

2021年の中国「独身の日」のライブコマース

昨年、中国「独身の日(ダブルイレブン)」のショッピングイベントは、過去最高の売上となった。
アリババグループでは5,403億元(約9.7兆円)、京東集団(JDドットコム)は、3,491億元(約6.3兆円)となり、合計8,894億元(約16兆円)と、セール期間だけでこれだけの売上額は凄まじい数字である。

成長率は鈍化傾向が見られるが、売上に大きく貢献したのはタオパオライブでのKOLやスーパーライバーと呼ばれるライブ配信専門タレントのライブコマースによる爆売りにある。
2021年の「独身の日」10月20日〜11月3日までのデータを見るとライブコマース単体で約821億元(1兆4億円)の売上げ、全ネットワークの8%前後となっている。

ライブコマースはこれまで、独身の日などの販促セールにおいては、セール・イベントの一部といった感があったが、昨年の「独身の日」でイベント的なものではなく、しっかり顧客を掴み販売ツールとして機能していたように感ずる。

日本のライブコマースは黎明期

日本のライブコマースに至っては、まだ認知度も低く、下の図表、船井総研ロジ社の調べを見ても分かるように、2020年、日本(1,900億円)市場と中国(約22兆円)を比較しても大きな差がある。
だが、今後2024年までには浸透率(16.24%)も高まり、10.96兆円まで拡大すると予測されている。

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現状では、楽天の「Rakuten LIVE」がサービスを終了し、「メルカリ」や 「BASE」なども次々とライブコマースサービスを終了した。
しかし、最近では三越伊勢丹や、渋谷パルコ、資生堂などの企業がライブコマースを試み、成功を収めており、インフルエンサーの新たな活動の場はライブコマースに移行するのではないかと思われる。

そのためには、唯一SNS上からECサイトへ遷移することなく、ライブ配信上でボタン一つクリックするだけで購入できる中国のTIKTOK+EC機能のようライブコマースに最適化したプラットフォームの誕生が必要である。

ライブコマースには潜在的ニーズは大きいと思われ、プラットフォームの最適化と5Gによる高速、低遅延、高画質が浸透するれば、日本においても新たな販売チャネルとして定着する可能性は大いにある。 このような状況を見据えて、企業もライブコマースという販売チャネルを押さえておく必要があるだろう。

まとめ

日本ではまだ認知度は低いライブコマースだが、中国では当たり前に利用されているチャネルである。 日本のEコマースは中国から2〜3年遅れているとも言われ、ライブコマースの黎明期の今こそ、来るべき時代に備えて取り組まれてはいかがだろう。

参考:

  • 新たなEC手法として存在感を高めるライブコマース(中国)
  • 16兆円爆売り達成!!「独身の日」に見る2021年中国EC市場動向

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