さて、新しい年が明けてから早1ヶ月が経とうとしていますが、今年も最新のインフルエンサーマーケティングトレンドをどんどんお届けしたいと思います。
今年最初に取り上げたいのは「コスパのいいインフルエンサー施策」です。
「インフルエンサーマーケッティングってお金がかかるんでしょ?」
そんな疑問をお持ちの方はぜひご一読下さい。
ズバリ、「フォロアー数の少ないインフルエンサーとギフトキャンペーンを実施」です!
具体的にどういう施策かと言いますと、金銭的な報酬はなく(あるいは少ない報酬で)、商品(ギフト)のみの報酬でインフルエンサーとコラボレーションする施策のことです。
これは、弊社でもクライアント向けに実施をし、効果を実感した施策です。
施策内容についてご紹介する前に、まずはインフルエンサーのフォロアー数別のカテゴリーをおさらいしましょう。
以前のブログでも取り上げたことがありますが、一般的にはフォロアー数によって以下のように分類できます。
【ナノ・インフルエンサー】1,000〜10,000人
【マイクロ・インフルエンサー】10,000〜100,000人
【マクロ・インフルエンサー】100,000人〜1,000,000人
【メガ・インフルエンサー】1,000,000人以上
去年の秋頃に、「ギフトキャンペーン」と題して20名ほどのインフルエンサーにコンタクトをとりました。インフルエンサーデータベースを用いたり、直接インスタグラムでコンタクトをとったりしました。
候補者の条件はフォロアー数が1000人以上いるということ。
最初は「フォロアー数1万人以上」という条件で応募をかけましたが、なかなか反応がありませんでしたので、思い切って「フォロアー数1000人」に下げました。
「商品を一つプレゼントするので、報酬なしで投稿してくださいませんか?結果がよければまた一緒に報酬ありのコラボレーションをしましょう」と呼びかけました。
コンタクトをとった20名の中から無償で投稿してくださったのは2名。「報酬ありだったらいいよ」と声をかけてくださった方が1名。合計3名の方が投稿をしてくださいました。
結果は以下のようになりました。
インフルエンサーA(フォロアー数:24,000人)
驚くことに、比較的フォロアーの多いAさんが無償で投稿を承諾してくださいました。投稿してくださったのは写真4枚からなるカルーセル投稿。
現時点での「いいね」数は600超、コメント数は78件です。
インフルエンサーB(フォロアー数:12,000人)
こちらの方もフォロアー数1万人超と割と多めでした。
2枚の写真をカルーセルで投稿してくださいました。
現時点での「いいね」は500超、コメント数は15件です。
インフルエンサーC(フォロアー数:6,000人)
報酬ありでリールを投稿してくださいました。報酬ありでの投稿を弊社が決めた理由としては、Cさんのエンゲージメント率が非常に高かったことと、紹介する商品(化粧品)に関連のある職業についていたからです。
現時点での「いいね」数は800超、再生回数は1400回超、コメント数は56件です。
3名の中ではフォロアー数が一番少ないですが、「いいね」数は一番多いという結果になりました。
インスタグラムのフォロアー増加
3名のインフルエンサーの投稿がされたのは12/4〜12/31の間でした。この期間のリーチは前月比で50.9%で、フォロアーは200名近く増えました。
この月は広告も出しておりましたので、もちろんインフルエンサーだけの影響ではないと思われますが、もともと数百人程度だったフォロアーが1ヶ月で200人近くも増えれば万々歳です。
予算を抑える
当施策にかかった費用の内訳は以下の通りです。
・商品代
・インフルエンサーへ商品を送る際の送料
・インフルエンサーCさんへの報酬($175)
合計はザッと5万円ほど。
通常はフォロアーが2、3万人以下のインフルエンサーであっても報酬は約100ドル〜500ドルになります。今回の施策は報酬を抑えることで、予算を大幅に抑えることができたことになります。
さらなるマーケティングチャンスをゲット
こちらに関しては追い追いご紹介したいと思いますが、インフルエンサーCさんの投稿を通してさらなるマーケティングチャンスをゲットしました。
投稿される保証はない
金銭的な報酬がないため、原則的には「投稿義務」はありません。そのため、弊社で行った施策でも2名の方は商品を送ったのにも関わらず投稿がありませんでした。
こういったリスクはできるだけ避けたいのであれば、この施策は向いていないでしょう。
投稿内容はインフルエンサー次第
投稿内容に関しても、基本的にはこちらの希望を細かく指定することはできません。どのような投稿になるかはインフルエンサー次第です。
とはいえ、弊社で行った施策の投稿はどれもクオリティーがよく、申し分無いものでした。
契約書はなくす
通常はインフルエンサーとお仕事をする際に、「契約書」を送るようにしています。ですが、今回のように、金銭的な報酬がない場合は「契約書」があるとハードルが上がってしまいます。
せいぜい、メールなどで「よかったら投稿してくださいね」程度でいいでしょう。また、「結果がよかったら、次は報酬ありでぜひお仕事しましょう!」と付け加えるのも一つのコツです。
クーポンコードを必ずつける
クーポンコードをつけることで購入を促すことができます。また、クーポンコードをつけることで、どこからコンバージョンが上がったのかを追うことができます。
今回はクーポンコードを付けなかったり、付ける時期が遅くなったりしたため、次回から必ず初めから付けようと反省いたしました。
成果型報酬にする
例えば、コンバージョンがあった時のみ、売り上げの一部を報酬としてインフルエンサーに支払うという「成果報酬型」であれば、インフルエンサーのモチベーションアップにも繋がり、「商品を送ったのに投稿されない」というリスクも減るでしょう。
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金銭的な報酬のないギフト・キャンペーンはナノ/マイクロ・インフルエンサーと実施することがおすすめです。フォロアー数が多ければ多いほど、報酬が無いことに納得してもらえない可能性が高まるからです。
また、YouTuberは金銭的な報酬なしでのコラボレーションにあまり前向きではないため、インスタグラムやTikTokといったメディアがおすすめです。
フォロアー数が少なくても、エンゲージメント力の高いインフルエンサーであれば良い結果を期待できます。インフルエンサー選びの際には、フォロアー数だけではなく、エンゲージメント力も見ておくようにしましょう。
予算を抑えながらも十分な効果を期待できる「コスパのいいインフルエンサー施策」として、ぜひお試しください。
今回も最後までご高覧いただき、ありがとうございました。
参考資料:https://blog.ainfluencer.com/types-of-influencers/
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