【2022年Google】SEO関連アップデート10選

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Googleは2022年において、SEO関連のアップデートをたくさん行ったように思う。
代表的なところでは、「ヘルプフルコンテンツアップデート」や「リンクスパムアップデート」、「E-E-A-T」であるが、さらに2022年において特徴的だったのは、いよいよ、AIが検索ランキングに大きく入りこんできた年だったと言える。
今回は2022年にGoogle が行ったSEO関連のアップデートやトピック10選をまとめた。

(1)ページエクスペリエンスがアップデート

ページエクスペリエンス アップデートは、2021年6月16日に開始され、2021年9月2日に完了した。
そして、2022年2月22日にはデスクトップ版向けのページエクスペリエンス アップデートが実施され、2022年3月4日に完了した。
ページエクスペリエンスのシグナルとは、基本的にはページ単体で評価される以下の4つの内容である。

  • ウェブに関する主な指標(Core Web Vitals) (デスクトップ&モバイル版両方)
  • モバイルユーザビリティ (モバイル版のみ)
  • SSL化(デスクトップ&モバイル版両方)
  • 煩わしいインタースティシャル広告 (デスクトップ&モバイル版両方)

このアップデートにより、Search Consoleにページエクスペリエンスの状態を可視化したレポートが追加された。

(2)医療情報ナレッジパネルが日本のGoogleにも導入

2022年4月26日には、医療情報ナレッジパネルが日本のGoogleに導入された。
Googleによれば、医療や健康に関連するクエリは非常に多く毎日検索されており、ユーザーは医療情報において、質が高く信頼性の高い情報源にすばやくアクセスできるようになった。
次の情報がナレッジパネルに掲載されている。

  • 概要
  • 症状
  • 治療法
  • ニュース ※モバイル検索のみ

医療情報パネルに掲載される情報は、日本では株式会社メディカルノートが監修している。

(3)Multitask Unified Model(MUM)導入開始

2022年5月に新しいアルゴリズム「Multitask Unified Model(MUM)」が導入が開始された。
このアップデートにより、Googleのコンテンツに対する理解力、処理力が格段に向上する。
Googleによると、「MUMは、人々が自然に行うさまざまなコミュニケーションや情報の解釈を、Googleの検索エンジンが理解できるようになるという、未来に向けた重要なマイルストーンである」とコメントしている。

MUMが可能にすることは以下の内容である。

  • 検索内容の意味、意図、各単語の理解を行い、そこから必要な情報を推測し、合わせて提供する。
  • テキストだけでなく、画像を含めた様々な形式の情報を同時に理解できるようになる。
  • 言語の壁を超えた情報提供が可能になる。
  • BERTと同様、MUMはTransformerアーキテクチャ上に構築されてるが、BERTの1,000倍強力なもの。

現在、MUMはまだ実装には至っていない。
今後は数か月〜数年以内に機能改善を製品にもたらす予定とされている。

(4)Search Consoleを使用してショッピング タブで商品での表示

Search Consoleに「ショッピング タブのリスティング」という新しいセクションが導入された。
運営サイトで販売している商品がGoogle検索の「ショッピング タブ」に表示されていると(または表示される資格があると)、「Search Console」にショッピング タブの「リスティング レポート」が表示される。

ショッピング タブのリスティングレポートでは以下を確認できる。

  • 「ショッピング タブ」のリスティングに関する情報
  • 「ショッピング タブ」に商品が表示されるように設定する方法

ショッピング タブのリスティング レポートは Search Console の「ショッピング」セクションに追加される。
この変更は、数週間にわたって段階的にロールアウトされるため、現時点では何の変化も見られないかもしれない。

(5)検索品質ガイドラインの改訂

2022年7月28日、Google は検索品質評価ガイドラインを改定した。
検索品質評価ガイドラインとは、Googleに委託された外部の検索品質評価者が検索結果の品質を評価する際に用いる指示書である。
本来は内部文書だが現在は公開されている。

今回の改訂の主なものは、YMYL(Your Money Your Life)の表現が「害を及ぼすトピック」に変更された点。
また、Googleが厳しい評価基準を設けているトピックには、ジャンルを問わず「ユーザーに危害を与える可能性のあるトピック」と、より広義になった点。

これまで、YMYL(医療・金融・健康・法律)に関するトピックを扱う際には、コンテンツの質を重視するというのが一般的だった。
しかし、今回の改訂では、YMYLのジャンルが「害を及ぼすトピック」となり、より広義の意味で表現されている。
そして、Googleは一部のトピックについてのみ、YMYLを適用するのではなく、「ユーザーに危害を与える可能性のあるトピック」についても厳しい評価基準を設けていると名言した。

YMYLやそれらに含まれそうなトピックに関して、素人がそれらを発信するときは、監修者を付けたり、被リンクを貰うなどは必須である。
そうでなければ評価されないだろう。

(6)ヘルプフルコンテンツアップデート

ヘルプフル コンテンツ アップデートとは、「ユーザー第一のアプローチで作成された有用なコンテンツを高く評価し、検索エンジンファーストのアプローチで作成されたSEO目的のコンテンツの評価を下げる。」というもの。

詳しくは、こちらのLCブログ「ヘルプフルコンテンツアップデートとは? 役に立たないコンテンツサイトは要注意!」で詳しく解説している。

このヘルプフルコンテンツアップデートは、当初、英語で書かれたコンテンツだけが対象だった。
英語を対象にしたものは、プロクトレビューアップデート同様、全言語に対応するには時間が必要と思われていたが、2022年12月5日(同時間)には、日本語を含む全言語に「ヘルプフル コンテンツ アップデート」が導入された。

(7)【Google】検索ランキングシステム一覧を公開

2022年11月21日には、Googleは検索ランキングに使用されているシステム19種類をドキュメントにて一覧公開した。
まずは、用語変更があった。
名称が「アップデート」→「システム」に呼び名が変更された。
「ヘルプフルコンテンツアップデート」は、「ヘルプフルコンテンツシステム」となる。

Googleが検索ランキングシステム19種類は以下の項目となっている。

  • BERT(バート)
  • 災害情報システム
  • 重複排除システム
  • 完全一致ドメインシステム
  • フレッシュネスシステム
  • ヘルプフルコンテンツシステム
  • リンク解析システムと PageRank
  • ローカルニュースシステム
  • MUM
  • ニューラルマッチング
  • オリジナルコンテンツシステム
  • 削除に基づく降格システム
  • ページエクスペリエンスシステム
  • パッセージランキングシステム
  • プロダクトレビューシステム
  • RankBrain
  • 信頼性のある情報システム
  • サイトの多様性システム
  • スパム検出システム

また、廃止またはシステムに組み込まれたのは、以下の6種類である。

  • Hummingbird
  • モバイルフレンドリーランキング システム
  • ページの表示速度システム
  • Pandaシステム
  • Penguinシステム
  • セキュアサイトシステム

参考:Google 検索ランキング システムのご紹介

(8)AIが生成したコンテンツは評価されるのか?

2022年のトピックとしてAIによって執筆された記事(コンテンツ)などは「評価されるのか?」が様々なところで論議を呼んだ。
それらに対して、2022年11月にはGoogleのダニー・サリバン氏は「AIで生成されたコンテンツより、人が生成したコンテンツの方が結果的に品質が高く、上位表示されやすい」という発言も海外メディアで掲載された。

今のところ、GoogleはAI生成コンテンツを否定的にみているが、今後は、AI生成コンテンツは爆発的に増えることは目に見えている。
今後、Googleは「AIを使った高品質なコンテンツ」にどのように対応し、基準の変更など、どこまで行うのか見ていきたい。
いずれにせよ、今後は「人が作ったコンテンツ」、「人とAIの連携によるコンテンツ」、「AIの自動生成コンテンツ」が入り乱れて、競争する時代になるだろう。

(9)リンクスパムアップデート

2022年12月、リンクスパム対策アップデートをリリースした。
Googleは検索結果からのスパム排除に継続的に取り組んでいる。
2022年5月にスパム対策を発表した際に、AIをベースにした「SpamBrain」というスパム防止システムの存在を明らかした。今回のアップデートはそれに次ぐものである。

リンクスパムとは、ランキングを操作する目的で、詐欺的な手法などを用いてリンクをおくる行為やそうしたリンクを故意に作成するサイトなどを言う。 具体的には、以下のようなリンクについてはリンクスパム行為だと定められている。

  • PageRankを転送するリンクの売買
  • 過剰なリンク交換や相互リンク
  • アンカーテキストリンクにキーワードを豊富に使用した人工的なリンク
  • 自動化されたプログラムによるリンク生成
  • ユーザーに対して半強制的にリンクを義務づけるような行為

このリリースが完全に展開されるまで2週間かかり、すべての言語に影響する。

参考:2022年12月のリンクスパム対策アップデートのリリース

(10)E-E-A-T(ダブルE-A-T)

「E-E-A-T」とは、Googleの品質評価者ガイドラインで主な指標としていたE-A-Tを改訂したもの。

  • E:Expertise(専門性)
  • A:Authoritativeness(権威性)
  • T:Trustworthiness(信頼性)

このE-A-Tに新たに「E:Experience(経験)」が追加され、この「経験」によるコンテンツを評価するというもの。

つまり、実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかが評価される。
これは、ユーザー視点で考えても当然である。
実際に製品を使用した内容、特に使用者、経験者にしかわからない情報を盛り込むことが重要となっている。

参考:品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に ExperienceのEを追加

まとめ

今回は2022年のGoogleのSEOに関する10項目をまとめたが、それで2023年はSEO対策は何をすれば良いのか。
たくさんのアップデートはあったが、やはり、これら内容から言えることは、ユーザーが検索するだろうことを意識し、検索ユーザーに対して「満足度の高い、良質のコンテンツを提供する」これに尽きるのでは無いかと思う。

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