世界中からハンドメイド好きの人が集まり、年間9億ドルを超える商品が売買されている人気のマーケットプレイス「Etsy」をご存知でしょうか?「Etsy」は、創業者の「オンラインで物を販売できるEコマースはeBayくらいしかないが、アーティストの作品を販売するには適切ではない」という思いからローンチしたハンドメイドECです。
このように、「生産者(作家)の商品とお客様をつなげたい」という思いを実現するために、Eコマースサイトの立ち上げやショッピングモールへの出店という選択肢の他に、マーケットプレイスに参加するという方法が近年注目を集めています。
今回は、同じ志を接点として売り手と買い手が自由に集う「マーケットプレイス」というスタイルを採用する、日本のEC事例を3つご紹介します。
東日本大震災の被災地から、お店、商品、生産者を紹介し全国のお客様と東北のお店をひとつひとつ繋げようという趣旨から生まれたマーケットプレイスです。ITに疎い生産者向けのEC運営代行やイベントの開催など、場を盛り上げる工夫が多く実施されています。
ahoo! JAPANが事務局を務め、ソフトバンクモバイル株式会社や株式会社ミクシィなど名だたる企業が、復興デパートメントパートナーとして協賛しています。
雑貨やアクセサリーをはじめとした作家のハンドメイド作品を売買できるマーケットプレイスです。日本全国の作家による作品を全世界に届けようという趣旨で、英語版サイトも用意され、海外に向けた決済や発送サービスにも対応しています。
ハンドメイド作品のマーケットプレイスは、iichi以外にもtetote(http://tetote-market.jp/)、minne(http://minne.com/)、creema(http://www.creema.jp/)などEtsyの流行をうけて日本でも多くローンチされています。
スーパーでは販売されていないような、一般の流通に乗らない地方の地場食材を販売するマーケットプレイスです。食は文化、地域の数だけ食に対する価値観が存在し、その地域・食文化を伝えたいという趣旨で、通年3000品を超える地域独自の食品が販売されています。
食の生産者は、運営会社に販売を託すスタイルです。商品ページには、どのような想いで食品を生産しているかが、生産者の顔とあわせて紹介されています。
店舗単位ではなく商品単位で出品ができるマーケットプレイスは、決済や売買の機能がサービスに元から備わっているので、Eコマースサイトを立ち上げたり、ショッピングモールに出店したりするよりもハードルが低く、小規模な生産者にとっては参入しやすいマーケットです。
またマーケットプレイスは、想いを形にしたケースや専門性に特化したケースが多いのが特徴です。商品を買う顧客としても、生産者のストーリーに共感したり、好みに合わせて欲しいものが買えたりするマーケットプレイスは、魅力的な場となっているのです。
タグ: ECサイト, Etsy, iichi, うまいもんドットコム, ハンドメイドEC, マーケットプレイス, 復興デパートメント