« ブログのトップページに戻る

ヨーロッパのEC市場 英国EU離脱でどうなる?

   投稿者 : 2016年11月17日 By

イメージ図

英国のEU離脱は、EC市場にどのような影響を及ぼすのであろうか。ヨーロッパのEC協会会員で子供むけの玩具をオンライン販売している会社Lucy Locketの代表取締役のPaul Edwick氏のインタビュー記事をピックアップしてみた。彼のビジネスが英国離脱によってどのように影響を及ぼすか、また、ヨーロッパの市場へのインパクト、それに対してどの様に対応するべきなのかを説明している。 

 

●英国離脱によるEコマース市場への影響は?

図表

ECヨーロッパ・ECファンデーションによる2016年度のヨーロッパB2C市場を調査した所、ヨーロッパ市場はイギリスがトップの34.5%、フランス14.3%、ドイツ13.1%という結果で、ヨーロッパで最もEC先進国と言われているイギリスがトップ、 約18兆円、一人当たりの平均年間購入額3625ユーロ、約40万円という結果であった。
さらに、現在、UKからの輸出先はEUが45%で約半分はEUに輸出されていることになる。 EUでは、越境サイトでのオンラインショッピングが急速に拡大している状況で EU離脱によってイギリス市場はかなりの影響があるかと思われる。

例えば、彼の会社はEU諸国との取引が50%、現在、EU圏内は無税での取引だがBrexit(英国離脱)によって税率がどうなるのか、それによって取引形態も異なってくると思われる。 実際にこれに備えて多くのイギリスに存在するインド会社がオランダや他のEU国内への移転を開始しはじめている状態だ。
しかし、英国側が法人税を15%に引き下げるということでこれらの現地法人を引き留めようと働きかけている。

現在のところ、どのように税制や規定などが変更されていくのかは定かではないが、このままだとイギリスの市場価格が当然のように高くなり、市場に危機をもたらす可能性がある。 イギリスとEUとの貿易取引が減退していくことはヨーロッパ経済においてかなりのリスクがあると思われる。

これに対して、Edwick氏は、逆にこれが彼のビジネスの発展の起爆剤になるのではと考えているようだ。 すでに英国離脱のニュースを受けてポンドが急落しており、さらなる経済ショックが発生するのではという噂もあるが、彼のビジネスにおいては、商品は主にアメリカから仕入れており、ポンドが高くなると単価を安くできるので、他のヨーロッパ諸国の競合より安く製品を提供でき、売り上げ増の可能性もあり、彼のビジネスは、それ程のインパクトはなさそうだ。

しかし、一時的な経済不況は免れない。これは既に国民投票でも伝えられており想定内で、イギリスだけでなくEU全体への影響も大きいと思われる。さらに、最も影響を受けるのはこの越境ECビジネスではないかと彼は言っている。 

 

●イギリスがEU諸国外と自由貿易?

国際貿易国務長官のLiam Foz氏は、EUとの貿易規制が厳しくなる代わりに、EU圏外の国と自由貿易も考えられるといわれている。 EU圏外との取引条項は従来と変わらないうえ、規制緩和される可能性がある。

 

●今後の対策

ここでEdwick氏は、彼のビジネスではアメリカ、オーストラリア、日本とのビジネス取引のシェアを拡大し、さらにEU圏内であるアイルランドの会社と提携することによりEU圏内で従来と変わらない取引形態を保持できる方法もあると述べた。
今後、イギリスからオランダなどのEU諸国への移転がどれだけ進むのか、税制がどのように変わっていくのかが注目される。 オランダは小国で外国企業を特に誘致しており、法人税なども会社の形態によっては有利なため、様々な会社が移転するだろと予測されている。

 

参考記事:https://www.ecommerce-europe.eu/news-item/ecommerce-europe-brexit-update-perspective-british-e-commerce-smes/

関連する記事

ebayが日本再上陸 勝算はどこにあるのか?... 2月27日(現地時間)米ebayはアジア各国で展開するECサイト「Qoo10(キューテン)」を運営するジオシスから、日本事業を買収したと発表し、実質、ebayは日本EC市場に再度参入することとなった。 ebayは1999年にヤフーオークションと同様のネットオークションサイトとして、日本に進...
アメリカ向けSEO対策はどうするの? 越境ECを構築し、まず行わなければならいのが集客である。集客ができなければ、海外向けてECサイトを作ってもすぐに注文が入るわけではない。 欧米ではGoogleの利用が65.7%と圧倒的なシェアで、さらにビジネスマンの90%は1日に3回以上はパソコンまたはスマートフォンで”検索&r...
越境ECにかかせない海外配送 大手3社を比較してみた... 越境ECでは、海外への配送をどの会社から配送するか、海外配送するにはどんなサービスがあり、料金や日数はどれくらいかかるのかなど、データがあると便利だ。 越境ECでの海外配送を扱っている企業はいろいろあるが、国内の海外物流の主な企業は日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便の3社である。 2年前にも...
イギリスのトップEコマース500社 Internet Retailing社は最新のイギリスのトップEコマース500社を発表、イギリスでは、AO, Argos, Holland & Barrett, Topshop やNext などが最大手となる。 この毎年実施されるランキングは今年で3回目で、特にクロスボーダーや様々な...
ヨーロッパの関税、税金について 今やスマートフォンで海外サイトのショッピングを楽しめる時代だ。下記の図はヨーロッパEU国内と国外との取引を比較したものだが、確実にクロスボーダー(海外オンラインショッピング)の割合が増加している。 ヨーロッパ国外及び国内においてはヨーロッパ国外の商品を確実に購入する消費者が増加している。 ...
越境ECではどんなモノが売れるのか? 日本の国内EC市場は成熟期といわれるなか、越境ECつまり、海外向け商品販売はまだ、黎明期と言われている市場である。少子高齢化により縮小しつつある日本の消費市場から、販路を海外に向け、越境ECに取り組む企業が増えている。日本にいながら、リスクを最小にし、商品を海外にネット販売するのが越境ECである...

タグ: , , ,

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

今なら海外展開の為の成功BOOKを無料ダウンロードできます。是非この機会にお読みください。