アメリカ発祥の世界最大規模を誇るネットオークションサイト、eBay(http://www.ebay.co.jp)をご存知でしょうか?ネットオークションサイトというと、日本ではYahoo!オークションや楽天フリマが有名ですが、出品数、会員数のいずれにおいてもeBayが圧倒的な規模を誇ります。
eBayでは、規模拡大のためにさまざまな施策を講じています。今回はeBayが行ってきたそれらの施策をご紹介しながら、今後のECサイトのトレンドを考えていきます。
eBayは元々、デスクトップのパソコン向きに始まったECサービスですが、携帯電話、スマートフォン、タブレットと新しい端末が登場するたびに、それぞれに適応したサイトデザインを行ってきました。その最終形とも言える姿が、ユニバーサルアプリです。
ユニバーサルアプリとは、OS向けにiPhone、iPad、iPad miniいずれでも共通して利用できるようにデザインされているアプリのことを言います。アプリ開発に必要なコードを共有しやすく、アップデートに要する時間を大幅に削減できるのが大きなメリットです。
eBayは、ファッション用の”eBay Fashion”(https://itunes.apple.com/jp/app/ebay-fashion/id378358380)と、自動車用の“eBay Motors”(https://itunes.apple.com/jp/app/ebay-motors/id424015720)というアプリサービスを、ユニバーサルアプリとして無料で提供しています。
これらのアプリでは、画像の表示にもかなりこだわっており、より多くの画像を見やすく表示することで、ユーザーの購入意欲を喚起させようとしています。いずれも100万ダウンロードを記録しており、その人気と有益さがよく伺えます。
eBayの取り組みはまだ他にもあります。まずは、”eBay Exact”(http://exact.ebay.com/)というアプリ。残念ながらまだ日本では未対応ですが、自分の好きなアクセサリーやiPhoneケースの3Dプリントを印刷注文できるアプリです。アメリカ、カナダ、フランスの有力な3Dプリント業者が印刷しており、その非常に高いクオリティが評判です。
また、eBayは今秋サムスンから販売されるスマートウォッチ、Galaxy Gear専用のアプリ”Smartwatch with eBay”(http://blog.ebay.com/samsung-launches-galaxy-gear-smartwatch-with-ebay-app/)を提供します。スマートウォッチとは、ウェアラブルコンピュータの一種で、メールの送受信など高度な情報通信も可能な腕時計型端末のことです。このアプリを使うことで、商品を落札した時や商品をリストに保存した時、メッセージを受け取った時、商品が売れた時などに、通知を受けることができます。また、スマートウォッチの画面をタッチするかスワイプするか、声で命令するかのいずれかで、とてもシンプルに操作できます。
事業の中核となるアプリサービスをシンプルに、そして多くの端末に対応することで、開発のコストを大きく抑えることがトレンドとなるでしょう。その一方で、3Dプリンターやスマートウォッチなど、昨今話題となっている新しい技術をしっかり取り込んでいくこともキーとなりそうです。
参考:
eBay goes universal with its fashion and motors iOS apps
http://www.internetretailer.com/2013/08/28/ebay-goes-universal-its-fashion-and-motors-ios-apps
Ebay Launches a 3D Print Marketplace App
http://makezine.com/2013/07/12/ebay-launches-a-3d-print-marketplace-app/
eBay unveils first m-commerce app for Galaxy smartwatch
http://www.internetretailer.com/2013/09/05/ebay-unveils-first-m-commerce-app-galaxy-smartwatch
タグ: 3Dプリンター, eBay, eBay Exact, スマートウォッチ, ネットオークション, ユニバーサルアプリ