色が何らかのサインを送りだしていることは誰もがよく知っている。誰がどんな色を選ぼうと、共通しているのは人はその色に対して反応するということだ。私たちは色に条件反射し、気づくこともない。
色に対する反応は直観的な反応とも言われ、個々の色は人の本能的な反応と密接に関係し、その反応は生理的、感情的、環境、文化的な意味合いと密接に関係している。
今回は前回の“赤”につづき、陽気で明るい、親しみの“オレンジ色”についてその色の効果について整理してみた。
オレンジ色は赤色と黄色の中間色であり暖色系である。太陽や炎をイメージさせ、温かさ、熱、活力などをイメージさせる。
Live Commerceのロゴマークの色、サイトのキーカラーとして使われているオレンジは、人目を引き、陽気で積極的、活気、元気があるなど、ポジティブなイメージ色として用いられることが多い色である。
また、オレンジ色は店舗カラーによく使われる色である。元気、親しみといったイメージとしてメッセージされ、有名なところでは、牛丼の吉野家やミスタードーナッツ等がある。
オレンジ色は濃度を下げると夕陽を連想させ、安らぎ、癒しなどの心地よい落ち着いたイメージになり、逆に濃度を上げると新鮮さや健康感をアピールできる。
オランダのイメージカラーでもあるオレンジは、フルーツのオレンジからきたものではなく、かつてのオランダの王室「オランイェ公」にちなんでオレンジ色がイメージカラーとなったようである。
オレンジ色は創造性を感じさせる色でもある。注目を集めたいとき、型破りなセンスなどのアピールに使う色であり、エキゾチックなイメージも持っている。
ただそれらは使いすぎに注意が必要で、少量、小面積に使うほどほ効果が高い色である。彩度の高いオレンジは逆に不快で神経に障る、疲れる色となるので注意が必要だ。
オレンジ色は、活力、前向きなポジティブなイメージがあるため、若い社員が多い企業サイトのカラーとして良く使われる。自社が新進気鋭の企業である、または、パワフルでアグレッシブ、活気がある企業でることをメッセージしたいときにもちいるのが良い。
また、暖色系でもあるオレンジ色は健康的なイメージであり食欲を増す色でもある。飲食系のサイトや癒し系のヒーリングサロンや整体、整骨院などのサイトでもよく使用されている。
下にamazon、楽天、Yahoo!ショッピングのCTAボタンを並べてみた。日本のECサイトで代表的なこの3社のカートボタンデザインで採用されている色は、オレンジ色である。
オレンジ色は赤ほど強くなく、かといって目だない色でもない。安定感もあり、ボタンの色として最適なのだろう。コンバージョン率など調べてみても、オレンジはグリーンの次にクリック率が高い色という報告がある。
オレンジ色は衝動買いをもたらす色とも言われ、この商品を買いたいけど、どうしよう?と、迷っている人の背中を押すための、後押しをする色がオレンジであり、ECサイトでは多くの場合、CTAボタンに使われることが多い色である。
森緑の中で蛍光色のオレンジは人目を引く。このことから、大きな面積ではなく、少しの面積にオレンジを使用することで効果が増す色である。
オレンジ色は明るく陽気で、活気に満ちた、親しみやすいイメージを表すことができる色である。
オレンジ色はみかん色である。みかんくらい日本人によく食べらる果物はない。それでだけ飽きない味、飽きない色なのである。
"色”はデザインで記憶に最も残り易いという説がある。さまざまな色の特徴をしっかり理解し、色を味方につけて、売上に寄与する越境ECサイト構築しよう。