”やってみる事が大事!”メタモルフォーゼ、オーナー松岡さんにインタビュー


今回、ライブコマースを利用して頂いているお客様の事例をご紹介するとともに、EC運営者の情報収集の場として、また、経営者の考え方に振れる場として『WITH EC』を立ち上げました。ぜひご活用頂ければと思います。

第一回目は、今では「きゃりーぱみゅぱみゅ」さんを筆頭とし、日本を代表するファッションスタイルともなった「ゴスロリ」「ロリータ」ファッションのeコマースを運営している株式会社メタモルフォーゼのオーナーでいらっしゃいます、松岡様にお話しをお伺いしました。

―――本日は宜しくお願いします。

こちらこそ宜しくお願いします。

―――ではまず創業のきっかけからお答えいただければと思うんですけども、何がきっかけで、この事業やろうと思ったんでしょうか?

実は、最初は私自体この事業に参加してなくて、妻とこの会社の創業当時のデザイナーがいてるんですけども、その二人が始めたのがこの会社の始まりです。妻が元々京都の桂のほうで小さな生地屋さんやってまして、そこにその前のデザイナーが服飾系の専門学校上がりで自分で服作りながら、昔はエストワンという商業施設の中とかにそういうちょっと個人のデザイナーが作った服なんかを、今でいうレンタルボックス的な感じで店に置いて、委託販売させるような店があったんです。そこには自分で作ったものを持って行って、自分で縫って、それが月に、2着、3着作っていたんです。その服を作る生地を買いに来てたんですね。うちの妻も、衛星都市のそういう生地屋さんなんで、近所の奥さん連中の簡単な服なんかも作ったりしてたんですよ。

―――オーダーメイドみたいな感じなんですか。

そうです。オーダーメイドみたいな事をやってて、それで妻のところに創業当時のデザイナーが買いに来るんで、「何してるの?」っていうところで、最初二人で始めたんですね。そしてサブカルチャーのような服を作るんですけども、特殊な服なので、やっていくうちに、このジャンル、面白そうだねという話になってきたみたいです。最初何軒か東京のラフォーレさんなんかにも昔はセレクトのショップがあったんで、そういうとこに商品を卸したりしてたんですけど、創業して3年目ぐらいかな。新宿のマルイさんのほうで、マルイワンって今でもあるんですけど、マルイの中でいろんな部署があって、そのワンっていわれるちょっと尖ったものばっかり集めて、僕らみたいなセクション集めたエリアを作ろうっていうのでお声が掛かって。

―――これはジャンルとしては何でしょう。東京の原宿とかにも店舗があると思うんですけども、ジャンル分けすると何ジャンルになるんですかね。サブカルチャーとかそういう感じなんですかね。

そうですね。やっぱり海外に向けてっていうところでいくとサブカルチャー、日本の原宿ファッションっていう言い方でわりと押していくところが多いですね。

―――なるほど。店舗もかなり拡大されていらっしゃると思うんですけども、一気に拡大されたのか、それとも徐々に増やしていったんでしょうか?

創業というか、始めて3年ぐらいでマルイさんから声が掛かって、その時にいい機会だっていうので、きちんと法人化して、その頃に僕が参画したんですけども。私、その前別の事業をやっていたんですが、面白そうだっていうので一緒にやり始めて。その時は取り敢えず大阪基盤なので、「店出すんやったら大阪やろ」ということで大阪に事務所を構えて、事務所兼店舗と、マルイさんとで始めたんですね。

―――なるほど。

細々とやりながら色々なトラブルなんかも経験しながら進めていったんです。
ただ、これはどの業界でも同じだと思うんですが、やはりいい加減な方もいまして。

―――どの業界にもビジネス感覚が無い、ちょっとユルい方がいますよね。

そうですね。ユルい気持ちでショップだけやってる人にわりと多い気がしますね。そんな事もありながら、進めていくうちに名古屋も市場あるよなっていうので、今でいう大須から名古屋の、名古屋市内のほうなんですけど、店舗を出しまして。そこがたまたま、今も社員で販売のトップでいるんですけども、その女の子ができる子で当時24、5やったんですけど、15坪ぐらいの店で月に600万ぐらい売り上げ上げたんですよね。

―――すごいですね。当時からインターネットや通販という展開ではなくて、やはり実店舗を拡大されていたんですか?

そうですね。実店舗ですね。あの頃はまだインターネット自体も普及してなかったですしね。

―――ああ、そうですよね。今はネットショップももちろんやられていらっしゃると思うんですけど、国内と海外だと力を入れているのは国内のほうですか?

やっぱり国内のほうが強いですね。

―――ターゲットとしてはだいたい、やっぱり10代から30代ぐらいの女性ですか?

そうですね。メインはやっぱり10代後半から30半ばぐらい。わりと幅が広くて。ただ、購買の中心層は20代半ばなんですね。というのは、僕らの商品は一般の女性の服よりも値段が高いので。

―――ああ、お金がないとちょっと手が出しにくいんですね。

そうです。だから学生さんじゃなかなか厳しい。親の援助がないと厳しいっていうようなものなので。

―――なるほど。経営的に見れば、利益率も高そうですね。

それが、正直そんな高くもないんですよ。生産コストがやっぱり高いんで、通常のファストファッションなんかの生産のほうがよっぽど生産コスト安くてできると思うんで、利益率が高いと思います。

「メイド・イン・ジャパンは強い」

―――生産としては、やはりメイドインジャパンですか?それともOEMとかで中国とかにお願いされてるんでしょうか?

ここ数年の流れですけど、もうほぼ今うちだと6割は国内の工場ですね。

―――あっ、半分以上国内なんですか。

それまではやっぱり6割、7割をOEMで中国でしたね。うちが国内の業者に出して、そこが中国持って行くんですけど、やっぱここ数年の人件費の高騰であるとかっていうところを考えて国内に戻しました。あと、僕らのこの世界って、わりと1回1回のロットが少ないんですよ、1枚1枚作る数が。

―――そうなんですね。

だから中国生産だと、やっぱりひとかた数百とか、そういう数になってくるんで。そうじゃなく、だからその工場のミニマムのロットでっていうところで作らせてたんですけど、そうするとやっぱり工賃も必然的に高くなるし。うちの手間がかかるんで、普通の服作る倍ぐらいはかかるんですよ。というのは、たとえば、普通のジャケットこう作ればいいだけなのに、ここにこう全部ギャザー寄せたりとかレース叩いたりとかっていう余分な行程が全部入ってくるので、だからそこらへんの工賃もかかるんですよね。だから日本と中国とって実際工賃比べると、3割も変わらないと思いますよ。特別安いわけじゃないと思いますよ。

―――そうなんですね。たしかにアパレルの生産拠点は中国からどんどん他のアジア諸国へシフトしてますよね。

そうです。それでギリギリだったのが、結局そこらへんで2割ぐらいしか取らなくなった時点で、中国送ると商品作るのに1カ月半から2カ月かかるんですよ。で、その間に今度輸送賃もかかってきますし。製造から販売までの全ての時間とコストを考えると、そんなにメリットないんですよね。

―――確かに国内で地方のほうの工場使う方もいらっしゃると聞くので、そっちのほうが確かに発送から何から時間自体は海外送るよりは短いですからね。

そうなんですよ。それともし何か仕上がった商品に対してトラブルがあった時は国内だったらやっぱすぐに対応できるっていうのがいいですよね。

―――そうですね。

ただ、やっぱり工場さんなんかも、僕らもまだやっぱりまだまだいろいろ探すんですけど、関西近辺なんか僕が直接探しに行ったりするんですけど、やっぱりみんな言われるのは、1回みんなそうやってアパレルの会社が中国に仕事持って行ったから、周りがみんな潰れたと。

―――なるほど。先日なんですが普通のプライベートの席で、楽天で女性向けのワンピースとかを売ってるようなショップの店長さんがいて、楽天で十数年ぐらいもうやられていて、その方はもうほぼほぼ中国で7割ぐらいOEMで作られていて、売っているっていうお話でしたね。まあ人ぞれぞれですよね。

だから物量と、どんな商品かですよね。僕らは同じアパレルでもやっぱり通常の服とは全然異なるもんなんで。

―――そうですね。

同じ婦人服っていうカテゴリーにはあるんだけども、多分その楽天でやられていて中国で7割、8割作れるところと僕らんとことは全く違う、対極にある感じなんですよ。

―――そうですね。作るのも多分難しいですよね。その細かいディティールとかも含め。

結局、デザインも凝るので当然生地の量も多くなるし、あと僕んとこはほとんど8割から9割、これ全部オリジナルを国内で全部作るんですけど、全部オリジナルの生地、プリント生地を使うんで、中国出すのが怖いんですよ。たまにやっぱり横で流れたりすることがあって。インドネシアの何でもないお客さんが「メタモルフォーゼの服こんなとこに並んでるけどすごいね」って言ってくれたんですが、それ全部横流しだよと(笑)

―――完璧に流れてますね(笑)

そんなことがたまにあったりして、やっぱりそのへんのコンプライアンスの問題含めて僕らもオリジナルのものを作ってる以上はやっぱり横に流れることだけは抑えたいっていうのがあるんですね。

―――川上から川下まで抑えとかないとリスクは増えますもんね。

そうなんですよ。

―――でもどんなに川上から川下を抑えて行っても、どの仕事をどこに振るかによってメーカーであったから安心っていうわけでもないですね。

ないですね。

―――製造がどこかによっても変わってきますしね。販路は実店舗さんとあと通販をやられてらっしゃると思うんですけど、国内の通販とかは、プラットフォーム型の例えばアマゾンさんとか、楽天さん、ヤフーさんとかっていうの使われて売ってらっしゃるんでしょうか?

今現行は自社のサイトと、あと楽天のほうには一応ショップは出してますね。
ただ、基本的に僕らがもう本当に一番最初にそういうインターネットっていう言葉がみんなが知り出した頃に、自社でスタートした形ですね。その後に楽天です。

―――なるほど。

やっぱりみんな自分で作って自分のサイトで売るみたいな感覚でスタートしてて、そこで浸透したのと、実は僕らの商品はかなり特殊なんで、たくさん人を集めれるサイトをあまり使う必要はない。例えばうちの服がほしければ検索で「ロリータファッション メタモルフォーゼ
って検索すれば、ヤフーでもグーグルでも、必ず上位に上がってくるので。

―――いわゆる指名買いが多いってことですよね。

そうですね。

―――確かにその形がインターネットモール型のプラットフォームに依存もしないですし、一番コストもかからないですからね。

そこから始めてるんで、確かにいろいろなインターネット販売のプラットフォームの会社から「店を出しませんか?」と話がありますね。海外のポータルサイトのとこもあるし、中国系もよく話があるんです。ですが、全てお断りしてますね。たとえ1万円でも2万円でも僕らにしたらそういう余分なコストであって、ロリータファッションを知ってれば、うちには来るという自信がありますからね。そこはウチの強みですね。

―――自社サイトのメルマガやダイレクトメールでこちらからプッシュの営業をかけるとかっていうこともそんなに無いんですか?

それは実店舗のお店単位であるとか、うちのサイトを利用した方でメルマガの会員になっていただいた方に対しては当然営業をかけますね。

―――アマゾンさんなどとは考え方がそもそも違いますね。

そうですね。ちょっとそこの考え方が違うんですよ。営業に来られた方に説明すると、納得していただけるというか。例えば
っていう抽象的な言葉で探すわけじゃないですからね。メタモルフォーゼという名前で検索してくださる。

―――広告のお話しも聞きたいのですが、雑誌とかメディアでいうと、主にどのようなところにを出されてるんでしょうか?

毎月出るのがKERAっていう雑誌があって、昔はきゃりーぱみゅぱみゅとかも出てた雑誌などがメインですかね。

―――なるほど。私の知人でこのヴィジュアル系のウィッグでを中国から仕入れて売ってらっしゃる方がいますね。かなり売れるっていうお話を聞きましたね。

わりとビジュアル系のバンドのコンサートに行く女の子達がターゲットですね。

―――ちょっと前で言うとSHAZNAとか、あのあたりですかね。

今残ってる雑誌はGothic&Lolita BibleっていうのとKERAという雑誌。ほとんどそこだけですね。

―――特にそこに広告を出したりということもないわけですか。

最初の頃は結構隔月であったりとかで出してたんですけど、雑誌とかは東京本社で企画や構成をやられるとこがあって、当然雑誌社も東京なんで、なかなかコミュニケーションがうまく取りにくかったりとかっていうところがあって、だんだんそんなに出してても意味ないかっていうので出すのやめたんですね。

―――でも継続してリピートがあって、こうやって経営が回ってるっていうのが、もう本当に広告はいらないっていう証拠ですからね。素晴らしいです。経営は続ける事が大変じゃないですか。

そうですね。後はやっぱり今ロリータファッションの世界も変わってきて、昔はやっぱりかなりコアな世界やったんですけど、今はもうわりとテレビなんかでもやっぱタレントさん着たりとかっていう影響もあって、「ゴスロリ
っていう言葉はわりとその辺に歩いてるサラリーマンでも聞いたことがあるっていうぐらい認知されてきたんで。だから、お客さんの層が広がってきてるんですね。で、そうなった時にやっぱちょっと雑誌のほうをもうちょっと出しておけばよかったかなっていうのはあったりとかは正直あります。やっぱそういう若い子って雑誌見て、「そのままくれ」とか。今の子ってわりとほかのファッションブランドもそうなんですけど、タレントさんに服着せて雑誌とかテレビ出したら、「そのままくれ」なんですよね。

―――へえ、自分でアレンジとかはしないんですね。

多分我々の年代の世界だと、あのタレントが着てたやつカッコいいけど、同じやつ買うのはカッコ悪いっていう世代ぐらいと思うんですけど、今の子はもうそのままです。そのまま。だから、もし雑誌に赤い色のワンピース、例えばこっちの色のこの雑誌の例えば読者モデルみたいな子に着せて雑誌に載せたら、もう売れるのこれだけ。色違いのこっちは売れない。

―――逆に売る側からすればお客様の心理が読めますし、マーケティングもしやすいですね。

そう。だからこそ雑誌に広告を出すのであれば、その分の厚みをもって作るとかしないとダメなんですけどね。

―――面白いですね。それ、別にロリータ関係なくそういう「おまかせ」な人多いんですかね。

わりと今、ロリータ系に限らず、ファッション関係の流れを見てると、そういうのが多いみたいですね。もう完全にそのものズバリっていう買い方。

―――いや、勉強になりますね。

僕らにしたら、とにかく今の若い子はそれだけ選択、自分でアレンジする能力が落ちてきてるのかなっていうのがあるんですけどね。もう押し付けられっ放しという環境で育ってきたというのもあるんじゃないですか?まあ楽は楽なんでしょうけどね。

―――そんな中、我々のライブコマースを導入された理由などございましたらお聞かせ頂けますか?

これはずばり、在庫連動のしやすさと、やはり多言語対応というところですね。

―――在庫連動のしやすさについては、これはNEXT ENGINE との連携ができるということでいいのでしょうか?

そうですね。やはり多くのプラットフォームがある中で、海外展開ができる多言語対応と、それにともなう国内在庫との在庫連動は非常に重要です。

―――ファッションの詳しい方に聞くと、本当におしゃれな方っていうのは、松岡さんがおっしゃってた通り、例えばユニクロのものだろうが、高いブランドのものであろうが、それぞれの個別のアイテムをチョイスして自分で組み合わせておしゃれに見せるのが本当のおしゃれだとは言っていましたね。そういう傾向ではないってことなんですかね。
あとはですね、社員さんがやってらっしゃると思うんですけども、販売の管理ですね。当然店舗さんがたくさんあって、インターネット通販でも売ってる中、松岡さん見たい時に売上がリアルタイムでレポートが上がってくる仕組みにしてるとか、何か工夫をされてる点などありますか?

弊社が全国で8店舗ありますので、毎日売り上げ報告は書かせてあげてきますし、在庫管理もPOSレジまではいかないですけども、某大手企業のサーバーを使ったシステムがあるんですけど、それでバーコード全部読んで、どこの店舗にどんだけの在庫がある。それがデータとして上がってくる。それを僕のほうで突き合わせて、「これ漏れてない?」と、「この数字おかしくない?」っていう合わせ方ですね。

―――なるほど。よくアパレルさんとかで聞くのが、棚卸した時に、月末で締めて卸しても全然合わなくて、次の月の半ばぐらいまで合わない、合わないって言ってやってるっていうの聞くので、それであれば安心ですね。

いや、それでもやっぱり正直ずれる時はずれますよ。結局入ってきたものを当然入荷処理して、それはそれで入荷処理するのを忘れたとか、もうそういう服なんで、例えばブラウスとかだとビニールの袋に入ってるじゃないですか、こうぺったんこの。あれが5枚入ってるのに、例えば送る側が5枚送るつもりだったのに6枚送ってしまった。伝票には5枚って書いてあるし、で、見たら伝票に5枚って書いてあるから、一番上のバーコード、ピッと読んで5枚って入れ方をすると、1枚余りますよね。

―――これ何だって話になりますね。

そういうのやっぱり出てきます、どうしても。で、僕らもふた月に1回、全店棚卸しってやらせるんですけど、ほぼほぼ入出荷のミスですね。まれにやっぱり盗難があったりだとか、そういうことはありますけど。

―――次に聞きたいのは商品開発についてなのですが、当然、同じ商品をずっと売ってるっていうわけにも多分いかないと思うんで、そういった時はデザイナーさんが開発したりとか、決まった方が企画や新商品開発をされてらっしゃるんですか。

そうですね。今ヘッドオフィスに4人の女の子がいるんですけども、2人は入社したばっかりですが、2人が一応チーフデザイナーっていう形で、デザインをずっとやってます。うちは一応ほぼほぼ同じものは作らないので、例えば同じような生地でリピートを作ったりとか、冬のシーズンには毛羽立った厚めの生地なんですが、そういう生地って毎年使うんですけど、その生地、同じ生地は使っても、同じ形のものは作らないであるとか、プリントなんかだとリピートする時は似たようなプリントにするけど多少変えるとかっていうのが一応うちのポリシーになってますね。

―――それでも継続的に購入が入るっていうのは、もう本当指示されてますよね。

そうですね。

―――ユニクロさんとかだと、ある程度の定番商品みたいなのがあって、新商品も出していくっていう流れだと思うんですけど。

それはまあデザイナーの意志もあるんですけど、あんまり同じものを何個も作りたくないとか。あるじゃないですか。同業他社のブランドさんなんかで、わりと継続的に、僕らでいうその服の型っていうのは型紙っていうんですけど、元の形になる設計図みたいなのがあるんですけどね、だから同じ設計図で生地を変えていく。例えばユーザー側にすると、私に合うサイズの形やからっていうことで同じ形でも柄が違うからって買いやすいじゃないですか。あとは毎回やっぱり違うものが出るから楽しいという需要もあると思います。
僕らはそっちを狙ってるんで。できるだけ同じ型のものっていうのは使わない。

「マーケティングはしない。なぜなら我々が先駆者だから」

―――テストマーケティングというか、どれが受けるのかなっていうのを当然テスト的に誰かに聞いたりっていう作業があると思うんですけど、そのような事はされてるんでしょうか?

ほとんどないです。

―――ないですか。

我々の世界はやっぱりその、歴史も浅いのもあるんですけど、最初やり出した頃はうちを含めて3社ぐらいの人が一番最初にロリータファッションってやったのもあり、最初は需要は大きいのに供給が少なかったんですよ。やっぱりそこらへんの社長がみんな同じように考えてるのか、最初はもう本当に出せば売れる。今クールジャパンなんかでも言われてますけど、日本発信の新しいファッションジャンルっていうところは先輩もお手本になる人も何もないんですよ。僕らがスタートなんで。

―――そうですね。先駆者ですからね。

結局そのお客さん、ユーザー自体もそれについてきてくれてたので、リサーチせずにやってますね。

―――たしかにそうですね。改革していく人だから、自分で作ったものを市場に受け入れてもらうっていう感じですよね。

そうなんですよね。なので、リサーチのしようがなかったりというのもあります。

―――確かに。だって、iPhoneを作る前にスティーブ・ジョブズがリサーチしたかって言ったら、多分してないですもんね。

多分今年の色の傾向、今年は何色が流行るとか、そういうのって情報として入ってくるじゃないですか。だからそういうところで多少変えたりだとか、ヴィヴィッドな色が流行るのか、ちょっとスモーキーな色がいいのかとか、そういうのは多少は取り入れますけどね。

―――例えばウェブのサービスみたいに、海外で流行ったものこっちに入れて受けてるサービスって多分結構あると思うんですけども、逆ですもんね。メタモルフォーゼを海外へ知ってもらい市場を作るという形ですからね。

そうですね。よく言えばやりたい放題ですし、悪く言えば毎回毎回が挑戦、チャレンジなので、蓋開けてみるまで分からないっていうところも正直あります。そのへんのリスクを背負いながらやってます。だからやっぱりそれを分かってデザイナー達は一生懸命考える分、成長も早いですね。

―――でも、デザイナーさんもやり甲斐ありますね。私がもしデザイナーだったら、世の中に受け入れてもらえる商品を私が作ってるんだっていう感じになると思うので。

と、思ってやってくれてると思ってますけど。(笑)

「今は世界展開へ向けての準備中。オリンピックもありますし日本の文化を盛り上がていきたい」

―――勉強になります。あとはですね、今後の方向性というか、こういった感じにうちの事業持って行きたいとか、構想みたいのがもしおありでしたらお願いします。

やっぱり一番最終的に思うのは、やっぱり世界展開ですね。今市場としてやっぱアメリカ、オーストラリア、ヨーロッパに海外ショップっていう形で店を出していきたいなあと。そして、日本と同じようなぐらいの割合で売れるような感じで展開できると経営的にも、こっちの国がダメでもこっちの国がよかったりっていうことがあるのかな、日本だけだとやっぱり日本国内がダメになるとどんどん落ちていくんで。

―――為替リスクも考慮してということですね。

そうですね。やっぱりクールジャパンというところを、つきつめて行きたいですね。日本ファッション、日本発信のファッションというところでロリータっていうのは海外に行くと価値が高いので。

―――そうですね。ロリータ然り、オタク然り、日本での人気の理由にプラスして海外だとまた違った価値がありますからね。

何かやっぱりそういうところで展開していきたいなあと。

「自分で考える人。それが起業家」

―――あとは、松岡さんの見習っている起業家ですとか、まあ見習うっていうの変ですけど、参考にしている方っていうんですかね。この方に感銘を受けて私は事業をやってるかたはいらっしゃいますか?でも、それか、社長のかたって尊敬するかたとか参考にしているかたが、いないかた多いんですよね。おそらく、自分で考える力をお持ちのかたが多いといいますか、考えないとやっていけない立場なのでそのような形になるんだと思います。

そうですね。僕は後者ですんで。本とかだとしても、それこそ盛田さんの本であったりとか、スティーブ・ジョブズの本とかを読むことはあるんですけど、「ふ〜ん」ぐらいですね。

―――そうでしょうね。いや、本当だいたい二択なんですよね。若い方ほど最近参考にしてる方はソフトバンクの孫さんですとかって言う方いるんですけど、でもやっぱり、僕元々自分で事業やっていて、代表の板橋と意気投合して、今一緒にやってるっていう感じなんですけど、僕も思うのが、孫さんは孫さんのフィールドでの考え方なので、駆け出しの起業家だったり、孫さんのフィイールドにいない方が真似をしたとしても多分同じようには絶対いかなくて、今自分にできることでベストをつくすのが起業家なのかなと思うんで、やっぱり本当二択なんですよね。

おっしゃる通りだと思いますし、まあ会社って生き物なんで、その時のその時々によってやっぱ考え方変えていかないといけないし、その考え方が間違ってたら会社が潰れていくだけなんで、誰かの影響を受けて、誰かの真似をしてっていう、基本的に事業形態がそれぞれ違うんで、なかなかそこはないですね。確かに従業員を例えば叱咤激励する時には参考にしますね。本当に参考書的に。

―――参考書みたいな感じなんですね。

そう、そう。もう本当に本屋行って、バーッとランダムに見て、面白そうだったら持って来て、それの一部を使うとかっていう感じですね。

―――分かります。そうですねえ。あとこれは松岡さんのタイムマネジメント、タスク管理についてです。松岡さんはプロジェクトの管理だとか、例えばグーグルカレンダー使ってやってるとか、手帳を使ってるとかって、社内を管理する時に何かツールを使っているのか、手帳で主に管理されてるのかというところなんですが、いかがでしょうか?

ああ、僕はざっくり、全体のスケジュールはもう本当に普通のカレンダー、百円ショップで売ってるというか、こういうんじゃなくて、ひと月がこのぐらいの大きさのカレンダーって売ってるじゃないですか。あれを僕の机の前には4カ月分貼ってあるんですけど、全部それです。あとは確かに手帳に書いたりとかもするんですけど、大きなイベント事であったりとか、こういう商品が今企画してるのがいつ上がる予定って、僕のところでは僕は発注段階でその予定を入れるんですけど、発注する時には納期が当然あるんですけど、それを全部付箋紙に書いてカレンダーに全部貼っていく。その中で固定の予定、僕が遊びに行く予定があったりとか、あとはどこどこの店がどんなイベントやるとか、そういうのを全部その目の前のカレンダーに書いています。

―――僕が昔お世話になった方も同じでしたね。「手帳ですか」って言ったら、カバンからA4ぐらいのカレンダー出してきて、「これ」とかって言って。「これですか」って言ったら、「全体が見れるから、1週間しか見てないと漏れとか出てくるけど、逆算して1カ月後にこれがあるって分かってると、ここからのスケジュールが組めるから俺はこれを使ってるよ」って言っていて。結果出してる人ほどだいたい皆さんシンプルなんですよね。

多分そうだと思う。いろんなツールがあって、確かに便利やと思うんですよ。例えば、メールから連動してiPhoneのカレンダーに登録したりとかあるんですけど、やっぱ忘れるんですよね。で、僕も手帳も一応持って歩いてるんですけど、思ったことを書き留めたりするのと、あとは各店へ行って1カ月に1回だけミーティングするんですね。ECサイトのほうはコンサルを入れてるんで、その人を含めてミーティングをするんですけど、そのミーティングをするために僕がカレンダー見て、次の月の入荷予定であるとかを自分の手帳に全部書き写して持って行くとか。ほとんどそんな感じですね。

―――いや、長く続いてる企業さんとか、あとは年商百億以上ある企業さんとかの代表の方はアナログのかた多いんですよ。

やっぱ文字で書くのと画面で見るのと文章で見るのと記憶の残り方が違うって言いますよね。

「動機はシンプルでいい。やってみる事が大事。」

―――あとはですね、起業しようとしてる人とか、松岡さんの事業やりたいって言ってる人に向けての、何かメッセージといいますか、やるんだったらこうやったほうがいいよとか、松岡さんなりの考えがもしおありであれば。例えば後輩みたいな方がいらっしゃって、こういうことやろうとしてるんですって相談された時の答え方でも全然問題はないんですけど、なんか、中途半端にやるんだったらやめとけでも卒直なご意見が聞ければと。

まずはやってみることですけどね。基本的には。始めないことには事は成せないですよね。だから、僕も人に相談あまりしないですし、やってからは言うんですけど。よく言うのは、「今度こんなことしたいんだ」と、僕ら経営者同士の友達とかでも、「今度飲食したいんだ」って、で、「もうやりたいとかはいいんだと。やったら店行くよ」っていうことでしょ。「どう思う?」ってだいたい人に聞いたら、取り敢えずマイナス面しか言われないじゃないですか。だいたい人ってそれでやめてしまうんですよね。本当はやっておけばできるでしょうし。あとは、やっぱ自分のしたい、しようと思ったことの仕事好きになることだと思います。

自分の選んだ仕事を好きになる事それに対してしっかり利益を出さなければいけない事かなと。

―――いや、そこ大事だと思いますよ。

だからそのために仕事も一生懸命しますしね。

―――シンプルですね。そろそろお時間ですね。大変勉強になるお話しありがとうございました。

ありがとうございました。

■会社概要
http://www.metamorphose.gr.jp/company.html

松岡

メタモルフォーゼ

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