今回はコンバージョン率についてのお話。あるお店に来店した100人中、1~2人だけが商品を購入するという話を聞いたら、そのお店を信用できますか・・・?できないのだとしたら、低いコンバージョン率に否定的な反応を示しているということ。では、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、コンバージョン率とは、あるサイトの訪問者数に対する商品購入の割合を示したものです。殆どのEコマース企業におけるコンバージョン率は、非常に低いという事実をご存知でしょうか。研究によると、2013年のEコマースモバイルサイトの平均的コンバージョン率は2%以下だったそうで、2014年にも、その計数が上がりそうにもないとの事です。物を売るという文化が発生して以来、買い手の心理を販売に取り込む等、コンバージョン率を上げようと努力がありました。Eコマースの企業者も、更なる意識が必要になってきているかもしれません。
コンバージョン率を上げるため、多くのEコマースサイトには、購入ボタンを更に押してもらうためのランディングページがあると思います。ここで問題点が出てきます。殆どの利用者は、最初から購入に対しての疑問と抵抗感を抱いていることです。人間の心理的な傾向を変えることは非常に困難なので、買い手の態度を変えるのではなく、心理傾向を理解した上で企業対策に取り込んでいきましょう。
普段、我々がお店で決まった価格の商品を購入することは、人間の歴史における比較的最近のことです。人の心理は特定価格での購入よりも、バーターや交渉の取引に向いています。デパートのような定価設定のお店では、実際に商品に触れ、店員に商品のことを問いかけることがありますから、バーターのような事が出来ると言えます。Eコマースの場合には、バーター、交渉、それらは無く、一つの決まった選択肢しかありません。そんな時、殆どの人が選択してしまうのは、購入しないことなのです。
Eコマース企業の低いコンバージョン率は、この結果とされています。これを良くするために、世界中の人間の行動を変えるというのは、あまりにも大変すぎる仕事です。その代わりに、企業を人間の行動に合わせれば、もっと簡単です。そして現在、これを実行しようとしている会社があります。Variablyという米国のソフトウェア会社が、Negotiate(交渉)ボタンを設置し、普通の購入選択率よりも利益が遥かに高いという驚くべき結果が出ました。(最上部の表をご覧下さい。)
オークションとは違い、売り手が一人対一人の非公開交渉によって値段が決まります。今、斬新なやり方かもしれませんが、コンバージョン率を意識した売買は、これからのEコマースに多く影響を及ぼすと見込まれています。財界のように、Eコマースの価格は常に様々な刺激に応じ、常に変化していくものになるでしょう。その未来が近くとも遠くとも、現在の傾向を理解した上に、どうしたら自身の企業に影響を及ぼしているのか考えてみましょう。
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