
生活雑貨から食品まで、今やネットショッピングで手に入れられないものはほとんどないという時代になりました。そんな流れを受けて、手作りの革製品やオーダーメイドの洋服など、ハンドメイド作品を取り扱うEコマースサイトが国内外で人気を集めています。
これまで店頭や展示会などでしか流通しなかった手作り作品がネット上でどのように売買されているのか、そのしくみからビジネスモデルの魅力をご紹介します。
アメリカで創業されたEtsyでは、世界中のアーティストやクリエイターなどから、ハンドメイド作品やビンテージ品、布やビーズといったクラフトパーツなどを購入することができます。
個人店舗が集まるモール型のサイトで、2005年の創業から業績を順調に伸ばし、2013年には商品の総売上が約10億ドル(約1,000億円)を超えるという巨大サイトに成長しました。

Etsy
Etsyは、他の成功したEコマースビジネス同様、販売者がショップの広告を出せるサービスを追加したり、英語以外の言語バージョンのサイトを作成したり、また、iPhoneアプリやPinterestへの投稿機能を追加してモバイルでの購入を促すなど、戦略的にサービスや機能を向上させてきました。
また、成功者へのインタビューや販売されている手作りキットの作り方などを動画で配信したり、ブログで商品写真の撮り方をレクチャーするなど、動画やブログをうまく活用して販売者と購入者双方への支援を精力的に行っています。
こうしたマーケティング戦略もさることながら、Etsyを成功に導いた一番の要因は、商品の作り手の住む場所や属性にかかわらず、作品さえよければ売れる、というモデルを築いたところにあります。
大都会に住んでいても辺鄙な田舎町に住んでいても、またプロの作家であろうと趣味が高じた主婦であろうと、1アイテム20セント(約20円)の出品料と売上の3.5%さえEtsyに支払えば、自分の作品を好む世界中の人に気持ちのこもった作品を届けることができます。
ユーザーにとっても、オリジナリティあるクオリティの高い品物を作成者から安価に購入できたり、家に居ながらにして、世界中の作り手が発信する膨大な作品群から自分好みの作品やお気に入りの作家を見つけることができるなど、魅力の多いモデルなのです。
こうしたEtsyの人気から、日本においても個人のハンドメイド作品を販売するサイトが次々にオープンし、順調に成長を続けています。そのなかの一つ、「Creema」は、ユニークなキュレーション機能でユーザーの人気を集めています。
「動物モチーフの小物たち」、「机に置きたい+1」などといったテーマを掲げ、手芸作品からアクセサリー、木工作品、陶器といった多岐にわたるハンドメイド作品のなかから、テーマに関連するものをピックアップして載せています。会員には定期配信メールでテーマごとの作品群が届けられ、サイトの再訪問を促す工夫が施されています。

Creema
Creemaを始めminne(ミンネ)、tetote(テトテ)、iichi(イイチ)といった販売サイトも、商品数や売上ではまだまだEtsyに及ばないものの、海外展開を始めるサイトも登場するなど、今後も大きく成長が期待されるビジネスモデルとなっています。売り手と買い手双方が「Win-Win」の関係になれるモデルとして、参考にしてみてはいかがでしょうか。
The Online Artisan Marketplace: A Huge Boost for Handmade Products
Creema
マーケットプレイス型ECサイト「Etsy」の唯一化戦略