ebayが日本再上陸 勝算はどこにあるのか?

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2月27日(現地時間)米ebayはアジア各国で展開するECサイト「Qoo10(キューテン)」を運営するジオシスから、日本事業を買収したと発表し、実質、ebayは日本EC市場に再度参入することとなった。
ebayは1999年にヤフーオークションと同様のネットオークションサイトとして、日本に進出したが、2002年には撤退している。現在は日本には海外に販売するebay.japanがあるのみである。 今回は、買収された「Qoo10(キューテン)」の概要と今後の日本EC市場でのebay展開の強みなどを検証してみた。

 

ebay(イーベイ)とは

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eBayは、日本ではあまりメジャーではないが、世界ではAmazon、アリババにつぐインターネットECサイトである。世界中で1.6億人、Sellerは2,500万人(個人・法人含む)とインターネットオークションサイトでは世界最多の利用者を誇っている。 ebayはネットオークションサイトとして急成長したが、現在では固定価格で購入できる商品の割合が9割近くに達しており、通常のECサイトとして利用されていることが多い。

日本では、1999年10月に日本法人「イーベイジャパン」設立、NECと組んで2000年にオークションサイトとして日本に進出したが、すでにEC市場を席巻していた、Yahoo!オークションには太刀打ちできず、2002年3月に撤退した。その後、海外の消費者に商品を販売したい日本企業向けの越境EC支援ビジネスを2009年から日本で展開している。

今回、「Qoo10(キューテン)」を買収し、日本のEC市場に再上陸となるわけだが、デビン・ウィニグ最高経営責任者(CEO)は日本経済新聞社の取材に対して、「急拡大しているキューテンの日本事業の買収で、基盤を構築し、アジアでの事業拡大にもつなげたい」と述べている。
さらに、「日本のEC市場規模は世界で3番目に大きいがEC普及率はまだまだ低く、拡大の余地は大きい」とも強調した。

それでは、今回、買収された、日本でもあまり知られていない、「Qoo10(キューテン)」 とはどのようなサイトなのだろう。
このサイトを探ることで、今後のebayの日本での展開のヒントが見えてくるかもしれない。

 

Qoo10(キューテン)とは

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Qoo10(キューテン)とは、ジオシスが運営がアジア地域5カ国7地域に展開するインターネットショッピングモールのことである。日本での運営は、ジオシスグループ傘下のジオシス合同会社が行っている。 Qoo10の日本での運営は2010年6月からサービスを開始し、17年1月時点で750万人の会員を抱えている。

サイトではどのような商品を扱っているだろうか?目立つのはアパレルやコスメ、化粧品、ダイエット食品、飲料製品など、女性をターゲットにした商品やバナー広告だ。 Qoo10の日本サイトは20代~30代女性がメインのユーザー層、ターゲットであることがわかる。

このサイトの強みは、若いユーザー層ともう1つ、海外Qoo10への出品が簡単であるところだ。販売設定時に海外販売対応を設定すれば、販売商品を海外のQoo10ユーザーにも閲覧、販売が可能になる仕組みである。

Qoo10(キューテン)と楽天市場を比較すると、メリットは、月額固定費が不要なので、出店しやすいこと。デメリットは「認知度の低さ」「集客力の差」と言ったところである。
このデメリットをebayがカバーし認知度をあげることに成功すれば、Amazon、楽天に次ぐショッピングモールサイトに成りうるだろう。

Qoo10(キューテン)のメリットを以下にまとめた。

  1. 月額の固定費が不要なので出店しやすい
  2. 若い女性層を中心とした集客力がある
  3. モールが発行するカートクーポンのお得度が高い(実質20%割引)
  4. プロモーションにかかるコストが低く、商品単体で高い売上を狙える
  5. アフィリエイト系の広告利用による集客力がある
  6. 海外Qoo10で販売できる

 

●今後ebayの展開は?

ebayのQoo10の買収は、越境ECの加速を促す起爆剤となるだろう。 米ebayのジュマン・パーク氏(アジア太平洋地域シニア・バイス・プレジデント)は、買収の狙いをこう語る。「成長著しいアジア市場の中でも規模が大きく、今後も成長が見込める日本市場に注力することで、競合に対するアジア市場での存在感を高めたい」と。
ebayはQoo10ユーザー、Qoo10出店者を取り込み、アジアを中心にした越境ECを展開に特化したショッピングモールECサイトを目標にしているのだろう。

そして、Qoo10には商品を出品すると、自動的に海外Qoo10サイトにも出品できる機能がある。今後はQoo10に出品した商品を、海外で展開するebayのECサイトに自動出品できる機能連携を実現予定である。
韓国で展開しているebayが運営するECサイトGmarketにはAPIを通じて海外ebayに自動出品できる機能がある。同様の機能をQoo10に搭載することで、1億7000万人いるebayユーザーに対し商品を販売することができ、ebayの越境ECを一気に加速させることだろう。

倉庫などインフラとしては、Qoo10の倉庫が活用されるだろう。 Qoo10では2016年に出店事業者が、Qoo10倉庫に商品を預けると自動的に海外Qoo10サイトに自動出品されるサービスがあり、この倉庫の規模は2015年から毎年、約2倍に拡大している。

 

●まとめ

買収額の正式な公表はされていないが、米メディアによると7億ドル(約750億円)程度で、これは大きな取引額である。
米ebayパーク氏は「今後3~5年で市場の平均成長率を大きく上回る成長を遂げ、楽天やAmazon.co.jp、ヤフーといった市場リーダーの一群に入ることを目指す」との目標を掲げている。
このコメントから米ebayの並々ならぬ意気込みが伝わってくる。 Qoo10買収手続きは2018年6月末までに完了する予定である。
eBayは、今回のアジアにおける最新の投資により、日本での存在感を強化することである。今年は日本のネット市場の競争が、ますます激化しそうである。

 

記事参考:
米イーベイ、日本でネット通販再参入 事業買収で
 eBayが日本のeコマースQoo10.jpを買収して日本でのプレゼンス強化に本気
4年間Qoo10(キューテン)に出店してみての評判とメリット・デメリット

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