メーカー・卸問屋 ECサイトの価値 – 新たなビジネスモデルの創造


ネットショップで購入する消費者が増える中、メーカーと卸問屋はますますビジネスモデルの転換がせまられている。

ネットショップをやる意味が最も大きいのはメーカーだからである。
利害関係を一切無視すれば、ネットショップなら生産者と消費者を直接結ぶことが可能である。
リアルビジネスと異なり、デジタル仮想空間ではデータ量は無限大、流通はメーカーが直接消費者へ商品を販売することが可能だからだ。
Nikeやアディダス、The norce face、アバクロンビなどはメーカーでありながら直販サイトを運営していて、メーカーにしかできない限定品や復刻品の販売でネット通販経由での売り上げを伸ばしている。

ここで問題になるのが、リアルビジネスでいう卸問屋との関係をどのように保つかである。
 

メーカーとしては、自社でECサイトを運営する場合、卸問屋との関係悪化を最大限考慮する必要がある。
メーカーが小売店よりも安い金額で販売すれば、小売店は死んでしまうし、メーカー直販サイトに力を入れすぎれば、卸問屋の関係悪化、最悪は取引解消となってしまう。

ここで、メーカーはECサイトをやるべきかどうか、躊躇してしまっているメーカーは多いのではないだろうか。
では、メーカーとしての強みを活かしつつ、小売店と卸問屋という関係をいい状態で保ちながらEコマースビジネスを成長させていくにはどうすべきか、考察してみよう。

 

メーカー独自のECサイト販売戦略

メーカーのECサイトは基本的に小売店のECサイト立ち上げと同じ考え方ではあるが、販売戦略は異なる。
販売戦略にあたって、メーカー独自として提供できるコアバリューを一覧にあげる。

全ラインナップを提供する
小売店、リアル店舗では物理的な販売面積の関係で単一メーカーのフルラインナップ商品をすべて揃えることは難しいだろう。
一方で、メーカーのオンライン直販サイトであれば、スペースは無関係である。
小売店に展示されている以上にメーカーサイトとしてのオンラインカタログとしての位置づけで、フルラインナップで商品を展示しても問題ない。メーカーは全ての商品情報を網羅できる。

定価販売に徹する
いろいろな意見はあると思うが、メーカーは小売店への配慮を最大限すべきである。
メーカー直販サイトならば、価格は定価販売ではないだろうか。

小売店への来店フォローを提供する
メーカー直販サイトの商品の受取店舗として、通常の物流に加え、オンライン注文後に近くの小売店での受け取りができるようになっていれば、小売店に来店のきっかけをメーカーとしては提供することができる。
小売店への配慮といえるだろう。小売店としては受け取り時の人件費はかかるものの、来店のきっかけになることでついで買いなどの販促につなげることができる。

復刻版や限定品を販売する
メーカーで既に廃版や旧版となった商品を何らかの付加価値を付けて復刻品や限定品として直販サイトで販売することができる。
JANコードなどが付与されていない、つまり通常流通ルートでは入手できない商品もメーカー直販サイトなら販売する価値がある。

 

卸問屋のECサイト販売戦略

卸問屋も、単なる流通からよりネット通販における小売店獲得、小売店へのフォローをしていく必要がある。
卸問屋は、実は最もビジネスモデルの転換が必要で、ビジネスモデルの転換に成功すれば、より多くの小売店数の拡大が行え、またより良質なメーカーの開拓もできるようになる。
なぜなら、卸問屋はいまだにオンラインへビジネスモデルの転換がほとんどできていない。Googleで卸問屋を検索してもほとんど一部の企業しかオンライン化ができていないため、この業界は最も成長率が実は高いと推測している。
以下のようなビジネスモデルの転換をすることで、卸問屋としての市場における付加価値を生み出すことができる。

データ化してオンラインで提供する
ネットショップを運営する小売店にとって、非効率である作業の1つとしては、どの小売店も商品データを自前で作っていることである。
卸問屋がメーカーから集めた商品をデータ化し、卸問屋のECサイトにて検索 → CSVダウンロード・画像ダウロード ができるようになれば、小売店としてはデータ収集の手間が短縮され、小売店はネットショップを短期間に構築することが可能になる。

実は、文字でいうと数十文字で完結してしまうが、データをオンライン化し、WEBで検索できるようにする仕組みづくりこそが最大のビジネスモデルの転換である。これは是か非かを論じるよりも、小売のオンライン販売が拡大している事実を正しく把握し、小売店がとる行動をみれば答えば明らかである。
というのも、卸問屋はデータは持っているが、小売店向けにそのまま使えない仕様になっていたり、そもそもデータは持っていてもオンラインで検索できるようなWEBシステムが無かったりするからである。
データ化して、オンライン検索する。このわずか19文字のビジネスモデル転換を行えれば、さらに小売店の拡大、業務の効率化を含めて新たな成長が見込めるだろう

オンラインで在庫連携 API提供によりデータの利用価値を最大化する
小売店へデータを提供するとなると、在庫連携は必須となってくる。
在庫連携をAPIやCSVデータのダウンロード連携など、外部向けにデータを公開することで、小売店への連携を強化できる。

小売店の受発注業務をオンライン化する
FAXによる受発注業務を止める必要はないが、オンラインでも受発注ができる仕組みは絶対必要である。
卸問屋向けのBtoB ECサイト構築は2016年以降さらに加速が進むだろう。米国では2014年ごろからBtoB市場のEコマースの成長が見込まれている。
未来問屋やRiskZero.comなどはいい例である。

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