ウェブサイトの解析ツールを提供する米Click Tale社は、2013年4月から6月までのEコマースサイトを分析し、トップ10,000位までのサイトをビッグ・プレイヤー、10,000位から100,000位までのサイトをスモール・プレイヤーに分けて、それぞれの指標を比較するという調査結果を発表しました。さて、どんな事実が分かったのでしょうか?
調査の結果、ビッグ・プレイヤーとスモール・プレイヤーで大きく違いが出たのが次の3つの指標です。
・バウンス率(Bounce Rate):サイトを訪れた人が、サイトを去ってしまう割合、直帰率
・アクティブ率(Active time):サイトを閲覧している人が、スクロール、テキストの書き込み、クリックなど何らかのアクションを起こしている割合
・滞在時間(Time Spent):サイトの閲覧にかかった時間
それぞれの数字から、ビッグ・プレイヤーに近づくにはどのような対策を採ればよいのか、考えていきましょう。
ビッグ・プレイヤーの平均バウンス率は9.4%と、その他のサイトの平均34%に比べて3分の1ほどしかありません。つまり、ビッグ・プレイヤーのサイトでは、サイトを離れてしまう人が10人に1人もいないのです。
また、ビッグ・プレイヤーのサイト画面上でスクロール、文字の書き込みなど、何らかのアクションを起こしている人は23%とその他のサイトの2倍近いことから、ビッグ・プレイヤーのサイトは見る者にじっと考え込ませない、わかりやすいサイトであることがわかります。
ビッグ・プレイヤーのサイトへの再訪率は52%と高く(Eコマースサイトの平均は25%)、その高さはバウンス率が低く、アクティブ率の高い要因の一つでもありますが、サイトの問題点を改善することによってバウンス率及びアクティブ率を改善することは可能です。
例えば、下記のような点について、自社サイトを改めて見直してみましょう。
ちなみに、日本のウェブサイトを調査した結果では、33業界198社の平均バウンス率は36.6%と、アメリカのビッグ・プレイヤーにはるかに及びません。ユーザー目線のウェブサイトに近づけるにはまだまだ改善の余地がありそうです。
(参考サイト:http://www.ginzametrics.jp/blog/referrer-pattern-average)
ビッグ・プレイヤーのサイトとその他のサイトの滞在時間を比べると、ビッグ・プレイヤーのサイトが平均70秒、その他のサイトは平均200秒と、顧客がサイトに留まる時間は、意外にもビッグ・プレイヤーの方がぐっと短いのです。
つまり、ビッグ・プレイヤーのサイトでは、1分ちょっとで商品検索から商品確定、支払いまでがスムーズに誘導され、遂行できるということを表しています。滞在時間が極端に短ければそれはそれで問題ですが、商品購入手続きを最も効率的に行えた場合の時間が1分超ということです。日本では、滞在時間は長い方がいいという分析も見られますが、「適度な時間に収めた方が優秀」というのもEコマースの先進国、アメリカならではかもしれません。
商品購入手続きをスムーズにするポイントとしては、
といったことが挙げられます。こちらも参考にしてみてはいかがでしょうか。
参考:
2013 Top Ecommerce Website Analytics Benchmarks
画像:
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