顧客や見込み客への働きかけは大切ですが、セールのしすぎでブランドイメージを損なうことのないように、適切な頻度で対象を絞ったオファーを実施することも重要です。
そこで今回は、基本のオファーパターンを押さえたうえで、ユニークなオファー事例を6つご紹介します。
まずはアメリカでの一般的なオファー4種類を確認しておきましょう。
パーセント表示のディスカウント:日本でもよく見かける、定価の〇%オフというタイプのもの。
現金ベースのディスカウント:〇ドル分のクーポンといったように、提供された現金分を購入総額から差し引くタイプのもの。パーセントによるディスカウントよりも、使わないと損をした気分になるため、ユーザーの使用率が高い。
フリーシッピング:送料を無料にするオファー。送料の負担感は、ショッピングカートに入れたものの購入まで至らない理由として大きいので、フリーシッピングの機会に購入するユーザーは多い。
フリーギフト:商品などを無料でユーザーに提供するもの。購入総額が一定の金額を超えた場合など、何らかの見返りにギフトを渡す場合が多い。
以上の4種類を押さえたうえで、ユニークな事例を見ていきます。
シェービンググッズを販売するHarry’sは、Eコマースサイトをオープンする際のキャンペーンとして、サイトをシェアしてくれたユーザーに商品を無料で配布すると告知しました。結果、10万人もの登録ユーザーを獲得することができました。
化粧品サンプルを毎月定期配送するサービスをおこなうBirchboxでは、ショッピングカートに未購入商品を放置すると、次回の購入で利用できる20%オフのクーポンが24時間後に送付されます。「We want you back(戻ってきて!)」というタイトルとともにクーポンコードが送られてくるという、強力なリマインダーです。
メガネやコンタクトレンズを販売するClearlyContactsは、初めて購入するユーザー全員に10%オフとフリーシッピングを提供しています。コンタクトレンズのように、他店でも購入できる商品を買ってもらうには、ユーザーにも魅力的で効果的なオファーです。
アパレルメーカーのGAPでは、商品を6千円以上購入すればフリーシッピングになるオファーを常に表示しています。加えて、期間限定のクーポンコードを提供していることも多く、クーポン利用前の商品総額が6千円以上であればフリーシッピングが適用されるのでお得感があります。このように一定の金額以上に購入すれば特典が受けられるオファーは、ユーザーのまとめ買いを促す効果があり、平均購入単価を押し上げてくれます。
iPadケースを販売するDodocaseでは、サイトを訪れたユーザーに「ニュースを購読してくれたら10%オフのクーポンを差し上げます」というポップアップを表示しています。商品に関心があるユーザーのEメールアドレスを獲得するには効果的なオファーです。
ヘアエクステを販売するBombay Hair Extensionsでは、ユーザーがFacebookでお気に入り登録をしてくれたり、TwitterやInstagramでフォローしてくれた場合に、5%オフのクーポンコードを提供しています。こちらもサイト訪問者にポップアップで表示されます。Eコマースサイトを多くの人に認知してもらうために、SNSでの拡散をねらったオファーです。
ご紹介した事例はそれぞれ、「新規顧客を獲得したい」「SNSで拡散させブランドの認知度を上げたい」など、オファーの目的がはっきりとしています。オファーの目的を明確に設定すれば、基本の4パターンと組み合わせた、ユニークな提案がしやすいのではないでしょうか。
参考:
14 Ways to Use Offers, Coupons, Discounts and Deals to Drive Revenue and Custome