世界で最も多くネットショップで販売されている製品とは?

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A.T カーニー社が世界10か国ー1万人を対象に実施したネットの使用度に関するアンケート調査によると、半数以上は常にインターネットに接続と回答した。さらに、そのグループは、毎朝、必ずネットに接続しチェックするという。常時ネット接続しているグループは、消費意欲やECサイトへの順応性、各国のインターネットの状況によるが、ここでは最もネットで売れている製品は何かを追求してみた。

その結果、下記の表でもわかる通り、電化製品、ファッション、サービス業、本、チケットがトップカテゴリーに入り、食品や家庭用品は最も低いカテゴリーと判明した。

表

さらに、商品の売れ行きは国によって様々である。 たとえば、アメリカでは食料品の販売が26%で低いが、イギリスでは60%である。
これはおそらくイギリスの大型スーパーTesco,Sainsburyなどのオンラインショッピングのシステムが充実しているからであろう。

 

1.オムニチャンネルの必要性

A.T. カーニー社の調査では、アメリカでは90%の売り上げが店頭販売、95%が従来型の販売業者による売り上げであるのと結果がでた。実際に店頭で手に取って製品を確かめてから買い物、店員にアドバイスを受ける事ができるのは最大の利点である。オンラインで買い物をした消費者のうち3分の2はどちらにしても店頭で買い物する前、もしくはそのあとに実際の店舗にも足を運んでいることが分かった。

実際に成功している業者は消費者の気持ちを掴んでいることが分かる、オムニチャンネルを採用して顧客の満足度を高めること、従来型の店頭販売からクリックだけで安全に買い物ができ、利益が出るようなシステムを構築している。
たとえばイギリスのTOPSHOPやSHANGPINは5000人が参加すると言われている中国のPalaceモールのイベントで QRコードを使ってTOPSHOPの服を仮想サイトで選べるようなサービスを提供した。

さらに、ネットがメインの業者でも、最近は店頭販売にも力を入れており、やはり手に取って実際に商品を確認できる買い物は根強く、今後の販売スタイルには見逃せなくなっている。AMAZONでさえも2015年に大学に書籍・コンピューターの店をオープンしている。シンガポールではショッピングモールにZaloraの店舗をオープン、オンラインショップが東南アジアで初めて店をオープンした。
アメリカ発のオンラインデザイナー眼鏡のWarby Parkerもこれまで18店舗オープンしている。

 

2.各国のマーケット分析

国によってマーケットは様々だ。 非常に競争の激しい国、規模は小さいがチャンス宝庫のような国もある。今回は、5か国の有望なマーケットをピックアップしてみた。

2-1.中国 (第2位) 

中国は前年度のトップの座をアメリカに奪われてしまったが、中国はもちろん一時的に順位が下がったものの巨大マーケットは見逃せない。人口10億4千人がオンライン消費者でその30%以上は常時接続しているグループである。残りの58%は(半数以上)は、一日に2-3回は最低ネットでチェックするという分析結果が出ている。

中国のオンラインユーザーは、AlibabaやTmall,JD.Comのような信頼できるサイトでの買い物はもとより、アマゾンやEbayでも積極的に買い物をしている。 特に文化的なイベント、例えば11月11日のSingles dayでの購買力は、Alibabaによると、中国の年間の消費額の7%-93億ドルの売り上げを記録したらしい。

中国のオンラインユーザーは年々急速に増加している。Alibaba、Tencentなどの大企業はM&Aに積極的でビジネスを展開する傾向が顕著である。
中国国内のTmallやJD.comなどのB2Cサイト(Business to consumer)も急速に成長しておりTaobaoのようなC2C(Customer to Customer)サイトと比較し、より品質の高い製品やサービスを求めて大手の企業やアマゾンのようなB2CサイトやAlibabaのような仲介サイトが主流になっているようだ。

*B2C,C2Cについて

インターネットの普及で変化した企業と消費者とのかかわり方を端的に表現するために生まれた用語の一つであり、C2Cは 「Cosumer to Consumer」の略で「一般消費者と一般消費者の間の取引」を意味する。インターネット外においてはフリーマーケットなどが同様の商取引であると見なされる。同カテゴリの語には「B2B」「B2C」などがある。「B」は「Business」(企業)、「C」は「Consumer」(一般消費者)の頭文字である。

C2Cはインターネット時代になってから大々的に行われるようになった商取引形態で、ネットオークションがその典型となる。また、同人コミックなどの商品を集め、ダウンロード販売するネットショップも、出品者の立場から見ればC2Cに属する。近年、個人レベルでもネット上のショッピングカートサービスをレンタルし、気軽に物品販売を行えるようになっており、C2CとB2Cとの間にはっきりとした境界線を設けることが難しくなりつつある。

個人間の取引の場合、代金の決済がネックとなることが多かったが、オークションを開催・運営する事業者や運送業者が代金決済の仲介を行うことにより、取引の円滑化が図られるようになった。また、PayPalなどの個人間でのオンライン決済システムを提供する業者も登場し、オークションやそれ以外の個人間定額取引が今後より発展することが期待されている。

BtoCとは、企業と個人(消費者)間の商取引、あるいは、企業が個人向けに行う事業のこと。一般消費者向けの製品の製造・販売や、消費者向けサービスの提供、個人と金融機関の取引などがこれに含まれる。消費者向け事業が主体の企業のことをB to C企業ということがある。
これに対し、企業間の商取引、または、企業が企業向けに行う事業のことを「B to B」(Business to Business、B2B)、企業と公的機関の商取引、または、企業が公的機関向けに行う事業のことを「B to G」(Business to Government、B2G)という。

参考サイト:https://kotobank.jp/word/C2C-188741
参考サイト:http://e-words.jp/w/B_to_C.html

ネットショップでのレビューの影響力は大きい。消費者の40%が、レビューを必ずチェックしてから購入するという事である。 この数値は他国に比べてかなり高い。また、dianping.comのようなレビュー専門のサイトもあり、注目されている。

ソーシャルメディアが中国でもECサイトには必須である。例えばナイキは、複数のSina Welbo(ツイッターと同じようなSNS)アカウントを管理し、幅広く宣伝することによって売り上げを伸ばしている。weChatは、ラインなどの携帯でチャットできるアプリであるが、これもECサイトの宣伝には欠かせないツールとなっている。

さらに、中国の特徴として地域性にも着目したい。贅沢品や車などが売れやすくブランド志向の都市もあれば、低所得の地域になるとそうはいかない。

物流に関しても見逃せない。配送に関しては目的地にもよるが、配送センターがある地域とそうでないリモート地域などの場合の差は大きい。 返品や返金に関してもまだまだ課題は残されている、特に最近では服飾関係の返品に関しては改善されつつあるようだ。返品可能にすることによって売り上げが伸びることが狙いである。
JD.comでは、中国国内に34都市80か所の配送センターを設置し、他社よりも迅速なサービスを提供している。

2-2.ベルギー (第9位)

ベルギーは1120万人の人口で比較的小国であるが、インフラ整備、ECサイト、市場競争状況などの観点からポテンシャルがある国である。

ほぼ全人口がインターネット接続、オンラインで50%が購入し、配送会社などの物流環境も整っている。ベルギーは今後ECサイトが急成長すると見込まれており、2020年まで毎年25%の成長率が予測されている。特にアパレル関係、食品、電化製品などの分野が伸びている。

ベルギーは比較的ECサイトに関しては遅れているため、ベルギーの消費者は、海外のサイトで購入していることが分かっている。ドイツのOttoグループやフランスのアマゾンのサイト、オランダのbol.com、フランスのPixmania やRedcatsなどが人気である。

ベルギーのオンライン消費者の傾向は、価格、利便性、サンプルなどを提供することによる信頼性を重視。アマゾンは、ベルギー国内配達無料サービスや安価な製品を提供している。カルフールやアルバートハインは、オンラインで購入、自分で引き取るサービスの Click and collectを開始した。

ベルギーのインフラ環境を考えれば、ベルギーへの投資、販売は非常に期待できるといえるだろう。3年前にUPSはベルギーのKialaを買収し、オンラインで購入した製品を900カ所のKiala登録店でピックアップできるシステムを採用している。 最寄りのコンビニでピックアップするようなシステムである。

2-3.メキシコ(第17位)

メキシコは数年前まではランクインもしなかったが、今回17位に浮上した。メキシコのEC市場が急速に成長していることが伺える。若い世代をはじめにネットショップの利用が拡大し、ほぼメキシコの半数がインターネットに接続、この3分の2はオンライン消費者である。2014年には消費が32%増加し、60億ドルの売り上げを記録し、今後5年間もこの調子で成長すると予測されている。

最近のリサーチでは、メキシコ人は、バーゲン情報や様々な情報収集を行ってから購入することが判明している。特にメキシコではオンラインでの旅予約が主流となっている。旅行のような無形(Intangible)のサービスの方が配送・返品のリスクが少ないといった理由である。まだメキシコでは物流環境は十分に整備されてなく、返品も限定されているのでリスクがまだ高い。

しかし、携帯所有率がまだ17%という国であることから、今後急速に成長するはずだ。メキシコの大都市に住む高所得層がメキシコの消費の50%を占めている状況から、今後も他の地域・層に拡大する可能性は大きい。

さらに、メキシコの特徴としてアメリカとの国境が近いことにある。越境ECサイトの抜群の環境にあり、メキシコ人のオンライン消費者の半数以上は、海外通販を利用。特にアマゾンやウォールマート、MercadoLibre,ドイツのLinio、ブラジルのDafiti、Netshoesなどが人気である。ウォールマートのサイトバナーには数々の外国のサイトバナーが貼られている。

さらに、メキシコのブランドSorianaは当日配達サービスを実施しており、生鮮食品の購入も人気のようだ。 デパートの Liverpool や Coppel も他にはない無料配達サービスをスタートしている。メキシコも見逃せないポテンシャルの高い新興国だ。

2-4.スペイン(第18位)

スペインも数年前までライクインしていなかったが、今年18位に浮上。2008年の経済不況から回復の兆しが見受けられている。ヨーロッパで4番目の大国のスペインでは、2014年に記録的な成長率で過去6年間で初めてのプラス成長であった。ECサイト業者、消費者への対応、インフラ整備されていることから今後五年間は16%の成長が見込まれている国である。

アマゾン、 El Corte Ingles, FNAC がスペインで最も規模のECサイトである。 アマゾンはECマーケ―ト占有率7%、特に電解製品、本、CDなどが人気である。さらにファッション分野も拡大しており、スペインのBuyVIPと提携して売り上げ増加を狙っている。この会社は会員制のクラブでブランド品をディスカウントで購入できるシステムである。アマゾンは首都マドリッドで配送センターを設置し直接受け取りのサービスも実施している。

16才から55才までのインターネットユーザー44%がネットで買い物をする国で、特に電化製品、ファッション、本、音楽関係が人気であるが、まだ食料品の販売は浸透していない状況であるが、大手のスーパーが業務拡大をしていることから可能性は高い。スペインの消費者もメキシコと同じく長期の不況の中価格に敏感であることは否めない。
このことから価格.comのような価格を比較するサイトCarritusがこの国では注目されている。

今後のスペインの課題はやはり物流関係であろう。ECサイトでの失敗例は配送料と納期の問題であった。この問題は他国のように物流会社・配送センターが設置されれば急成長するであろう。

2-5.ブラジル(第21位)

ブラジルは、人口の半数以上がインターネットユーザーである。そしてユーザーは常時接続している。ブラジルのECマーケットは毎年18%成長し、2014年には130億ドルの売り上げを記録している。ブラジルの弱点はインフラがまだ整備されていない事であるが、特に、ブラジル人はインターネットや携帯普及率が高いことから、今後の成長には見逃せない国に違いない。

ブラジルのマクロ経済状況は不安定ではあるが、堅調な結果を出している会社もある。例えばアルゼンチンの会社のMercadoLibreの売り上げの半分はブラジルからの注文である。特にこの会社はMercadopagoと呼ばれる決済サービス会社を利用し、配送に関するサービス改善にも尽力しているため、不況の中でも収益を上げている。

ブラジルの法規定や税制、インフラなどの問題や、支払い方法も分割払いが多いことから、ECサイト業者への課題はまだ多い。政府も積極的に取り組んでおり、合計100万マイルに相当する道路や高速道路を新設し、さらに、300億ドルをインフラ整備に投資する予定。Ebayも様々な決済サービスを開始している。ブラジルではソーシャルメディアも人気でFacebook, Kanuiなどのユーザー数は世界で第3位である。

 

まとめ

この表を見て分かる通り、今後、越境ECサイトを立ち上げる際には、各国の特徴、傾向に着目し、現在、成功しているグローバルに展開し成功している業者のブランドイメージ、システム、規模、そしていかに現地に対応しているかとう点で、これらは容易な事ではないが、どの国にどのようなマーケット戦略を企てるか、今後、インターネットユーザーは全世界で増えていくのは明らかである。
越境ECサイトの成功のカギは、いかに最新の技術を利用し、グローバルな販売ができるかであろう。

参考:Global Retail E-Commerce Keeps On Clicking

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