フランスの越境EC、Eコマース事情

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先週5月12日、フランスはパリでテロと思われる事件が、さらに、インドネシアでも「イスラム国」系の犯行と思われる事件があった。痛ましい限りだが、フランスでは今、結束してテロ撲滅とテロに屈することのなく、戦う姿勢を内外に示している。
フランスといえば、観光立国でもある。インバウンドでは年間観光客は8,400万人(日本の3.5倍)で世界第1位である。
今回はこの、フランスのEコマース市場はどのくらいなのか。また、越境ECのポテンシャルはどのくらいなのかなど調べてみた。

●フランスのBtoC-EC市場は10兆円規模と大きい

フランスは2016年に「デジタル共和国法」を公布し、地下鉄などの公共Wi-Fiの整備などデジタル化を積極的に推進している。
昨年、2017年のフランスBtoC-EC市場の売上高は前年比14.3%増の817億ユーロ(約10兆6710億円)だった。
日本のEC市場は約16兆円なので、市場的にも大きいと言える。特長は11月から12月のクリスマスにかけての年末商戦の伸びが17.5%と大きかったようだ。
以下にフランスの基本的情報を整理した。

  • グローバルeコマースランク:世界第6位
  • 2017年EC取引流通額:817億ユーロ(960億ドル)(約10兆6710億円)
  • 人口:約6,718万人(2018年1月1日,仏国立統計経済研究所)
  • 面積:643,800 km²(日本の1.7倍)
  • 経済成長率:1.57%(2017年)
  • 通貨:ユーロ ・15才以上の人口:5,400万人
  • 都市部の人口:80% ・GDP:2兆5,835億ドル(2017年)(世界第7位)
  • GDPに占めるイーコーマスのシェア :2.97%
  • 平均的な世帯の所得:46,000ドル(40,750ユーロ)
  • 平均年齢:41.1歳
  • 言語:フランス語(95%)、ドイツ語(3%)、イタリア語(1%)、アラビア語(1%)
  • 起業しやすい国の世界ランキング:27位

 

●フラン人の一人当たりの平均EC支出は2,184ユーロ

電子商取引・通信販売事業者協会(FEVAD)が発表した「2017年のフランスにおけるEC市場」によると、フランスのオンライン利用者は3,700万人で利用者1人当たりの年間平均支出額は2,184ユーロ(約28万3,920円)。
一人一回あたりの平均支出額は65.5ユーロ(約8,515円)で、日本の場合は一回の平均金額は2,000円から3,000円なので、この数値は高額な金額である。
商品売上げの上位はアパレル関連商品、本、DVDなどの文化関連商品で、商品購入の際、利用するサイトは、「フランスamazon」「シーディスカウントCdiscount」などとなっている。
以下にフランスのインターネット事情と代表的なECサイトを整理した。

  • インターネット利用者人口:5,700万人 (85%)
  • スマートフォン普及率:65%(2016年)
  • Facebookの利用者人数 :3,300万人
  • EC(イーコマース)を通じて商品購入経験者:3,700万人
  • ECにおける年間支出額:2,184ユーロ(約28万3,920円)

 

amazonフランス

フランスアマゾン

amazonフランスはフランスでの市場規模は29.16億ユーロ(約3,600億円)でトップの売上を誇る。

 

eBay France

ebayfrance

eBay Franceの人気の商品は自動車用スペアパーツ、二輪車部品、洋服、家具、ミニチュアなどである。

 

Cdiscount

c−discount

Cdiscountはフランス最大の家電専門ECサイトでパソコン・TVなどが人気のサイトだ。
Cdiscountは18億ユーロ(約2,200億円)でAmazonに次ぎ2位となっており、フランでは最大の家電専門ECサイトである。人気商品はでパソコン・TVなどとなっている。

 

venteprivée.fr

vente-privee

vente-priveeの売上は17.95億ユーロで、フランスではEC売上第3位となっており、世界的にも最大級の会員限定型通販サイト。
アルマーニなど数多くの著名ブランドを取り扱い、現在では1,900万以上のユーザーに対して3~5日のフラッシュセールを専門に提供している。

 

●フランスでは越境ECもよく利用されている

フランスではEC市場の拡大に伴い、越境ECで商品を購入するケースも増えている。
18歳から74歳までのオンライン利用者1,002人を対象にした、FEVADと世論調査機関CSAによる共同調査内容によると、2017年に国外のオンラインショップを利用した人の割合は59%と高い数値である。
その割合もEU域内から購入が44%、EU域外から購入は34%と越境EC利用率も高い。越境ECの世界的規模を比較しても、ヨーロッパではトップで、世界的には4位の越境EC市場規模である。

グラフ資料

 

フランスの越境ECの世界ランク

 

今年2月6日、欧州会議でECサイト上のEU加盟店に対する「ジオ・ブロッキング」を禁止するEU規則改正案を採決された。
ジオ・ブロッキングとは、「ユーザーとサービス提供者の間の地理的要因によってオンラインサービスへのアクセスが拒否されてしまうこと」を言い、EU規則改正案ではこの地理的な制限をなくし、EU内外でデジタル市場の自由化を推進するものだ。
現在のEUのオンラインショップの63%が何らかのジオ・ブロッキング設定を行っており、今後は、ジオブロッキングの禁止の施行により越境ECのさらなる成長が期待されている。

 

●フランスの決済・物流事情

フランスの決済方法では、クレジットカードとデビットカード(52%)の利用が最も高く、次にWEBオンライン決済(35%)となっている。 ヨーロッパではクレジットカードによる決済がメインで、最も使われているのが銀行クレジットである。デビットカードでは「カルト・ブルー」と呼ばれるカードがよく利用されている。

フランスの配送事情は良いとは言えないだろう。配送の遅延に関しては日常茶判事のようだ。ポストに入れた郵便物の5通に1通は届かない。貴重なものは配送しない方がよいなど、物流事情が良くないため、フラン人は配送には寛容のようだ。
ただ、フランス場合は配送される荷物は、所定の場所に取りいく、自ら地元のお店(スーパー)やピックアップポイントと呼ばれる宅配ロッカー等での商品の受取る割合が高いようだ。
ECユーザーの48%は近くのお店(スーパー)や宅配ロッカーまで商品を取りに行っている。フランスAmazonで買い物をした場合、「Amazonスポット」と呼ばれる「荷物受け取りカウンター」での商品受け取りが増えている。

 

●Live Commerceご利用のお客様ではアパレル関連が売れ筋商品

当社Live Commerceを利用されているお客様の越境ECサイトから、フランスの消費者がここ一ヶ月でどのような商品を購入されているかを調べてみると、やはり、越境ECでも国内ECショップ同様、多かったのはファッション関連商品であった。
次いで、釣り具関連商品、文具などであった。ボールペンに関しては、日本の種類の豊富さからフランス人のお土産でいつも上位である。

ライブコマースで売れたもの

 

●まとめ

フランスのEC市場は安定した成長を続け、越境ECに関してもEU以外の国から購入する割合も高い。フランスではファッションやアパレル商品に関しては旺盛な購買意識を持っている。
越境ECで売れている商品を見ても、日本の商品に関するブランド価値は高く、ファッション関連商品や高度な技術や洗練された商品などに人気があるようだ。
地理的にもヨーロッパの中央に位置するフランスは、越境ECマーケットの中心として魅力的だと考えられる。

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