« ブログのトップページに戻る

加速する越境EC! 今、越境EC市場を捉える

   投稿者 : 2015年5月26日 By

日本の総人口は、出生率の低下から、大きく減少することは明らかである。(図-1)を参考いただきたい。2010年に1億2806万人だった人口は徐々に減少し、50年後の2060年には8674万人とも予測されている。
さらに総人口の39.9%が65歳の高齢者となる。超少子高齢化社会となるのは周知の事実である。人口が減少すれば、個人消費も同様に縮小するだろう。試算では2010年にあった個人消費234兆円は3割ほど減り157兆円となる予想もある。
そこで、企業は成長と生き残りをかけ、日本だけの需要にとどまらず、早い段階で海外需要獲得のため、海外進出を行う必要があるのだ。最近では大企業でけではなく、中小企業であっても、海外に出店するという例は少なくない。
だが、海外に出店するとなると、コストや時間などを要し、一筋縄ではいかない。小規模な企業においてはハードルが高いといえる。
そうした中、注目され始めたのが「越境EC(Cross border Ecommerce)」である。

今回は昨年発表された、経済産業省「我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備報告書」資料などを基に越境EC市場の現況と今後について見てみたい。


(図-1)

 

1.まずは国内のEC(電子商取引)の動向から

(図-2)からもわかるようにリーマンショック以来、国内のEC業界を市場規模をみると、2008年以降、落ち込むこともなく、継続的な成長が続き、今後も持続的な成長が予想され、このような業界はあまり例がないのではないかと思う。
さらに最近ではスマホやSNSサービスなど、インフラが整備されやサービスが普及し、国内ネット通販の広がりは疑いの余地はない。さらに2013年は日本の小売業界のEC化率はアメリカのEC化率を上回るまでに成長したのである。

 

2.さらに越境ECの動向は?ここ3年間の越境EC

いまさらですが、越境ECとは?
越境ECは「消費者と、当該消費者が居住している国以外に国籍を持つ当事者との電子商取引(購買)」としている。つまり、消費者が居住している国以外にある販売者または、提供者からの電子商取引による購買ということである。
そして、今回は日本、中国、アメリカ間での越境ECについてのここ3年の経過と現在、そして将来についての資料を見てみよう。
(図-3)は2013年のEC利用者における、越境EC利用率についてだ。経済好況の中国は35.4%と日本の3倍の越境EC利用率だ。いかに中国人はインターネットで買い物をしているかが分かる。

さらに、越境ECで日本からアメリカ、中国がどの程度、日本から商品を購入しているか、その市場動向の推移を図にしてみた。(図-4)である。アメリカは伸び率が低迷しているものの、中国は堅調な伸び率である。

 

3.2013年の日本、アメリカ、中国、相互間の越境EC市場規模

2014年8月26日に経済産業省が公表した調査資料によると、2013年度の越境EC市場規模は1.7兆円となっている。
(図-5)は2013年の日本、中国、アメリカ間における越境ECの市場規模を図にしたものだ。
これを見ると、中国のユーザーがECサイトから購入した金額は3,902億円、アメリカのユーザーがECサイトから購入した金額は4,323億円となっている。そして、中国のユーザーの越境ECでの購入金額が8,072億円と3国間では最大であることわかる。
我々、日本人からすると、海外サイトで商品を購入することはあまりない。というのが一般的であるが、国ごとの越境ECのデータを見てみると、海外ユーザー、特に(図-5)で言えば中国のユーザーは、日本のサイトでの買い物に意欲的である。
いずれにせよ、越境ECにおいては、日本は対アメリカ、対中国とも大幅な貿易黒字である。また、2020年の越境EC市場規模予測によると、中国のユーザーが日本から購入する額は最小で2,772億円、最大で9,403億円。アメリカのユーザーが日本から購入する額は最小で724億円、最大で925億円になるだろうと推測されている(図-6)。
越境ECの市場規模は今後ますます、成長するであろう。

 

4.越境ECの利点

最後に越境ECのメリットを整理してみよう。まず、市場が今後ますます、大きくなるということである。
東京オリンピックが開催される、2020年には4.1兆円規模に拡大するという経済産業省の成長予測がある(図-6)。
そして、この越境EC市場にはまだ、大企業が積極的に参入しておらず、中小企業にとっては魅力的な市場である。
また、越境ECの場合、海外出店とは違い、中国語のECサイトであれば、中国全体が商圏となり、英語のECサイトであれば、アメリカ、イギリス、オーストラリア、シンガポールなど、英語圏の多くの消費者が対象になる。
越境ECサイト構築なら海外出店に比べると初期投資額も少なくてすむ。さらに初期投資額が比較的少なくてすむことなどから、本格的な海外展開のための情報収集の手段としても活用できる。
アメリカや中国の消費者のニーズ、どのような商品が売れるのなどテストマーケッティングとしても有効である。

 

5.今から始めてもけっして遅くない越境EC

日本のEC市場はすでに成熟期と言われるが、越境ECは今後、ますます加速を見せるだろう。ECサイトを使った商売は先行者が利益を得やすいといわれる。越境EC、とくに海外向け販売を取り巻く環境は数年前と比べて、がらりと変わり、言語、代金回収、配送など支援サービス、サポートが充実している。
今年は海外マーケットに目を向けるべき年であり、越境EC元年とも呼ばれる転換の年である。
越境ECサイト構築には支援ツール、サポートが充実したLive Commerceサービスを利用いただければ幸いである。

関連する記事

越境EC “言語”のハードルを超えるには... 越境ECの第一のハードルは言語である。国内ECサイトから仕様を海外販売のサイトにチェンジしサイトを構築するには、まずサイトを日本語で作成し、そのあとに、英語、中国語などにテキストを翻訳していく必要がある。 日常会話ならなんとか訳すことはできても、越境ECの場合、商品情報や専門用語などユーザー...
海外展開に関する補助金・助成金情報をピックアップ... 少子高齢化の時代、日本のマーケットから世界に転じて販路を拡大しようという企業も多いと思う。補助金・助成金制度の中には、費用のリスクを少なくし、海外に向けて越境ECを構築したり、海外の展示会に出展したり、プロモーションなどで海外販路を拡大することが可能なものが用意されている。日本政府は2020年ま...
東南アジア最大級のECサイトLazada(ラザダ)を調べてみた... 越境EC市場というと中国が中心と言わざるをえないが、今、急成長を遂げ、中国の次のマーケットと呼ばれているのが東南アジア市場だ。東南アジア市場では、東南アジア6カ国で展開しているモール型ショッピングサイトがあることをご存知だろうか?Lazada(ラザダ)というサイトだ。 Lazadaは昨年、...
海外販売に関する補助金・助成金情報(2018.April)... 2018年も4月、企業で言えば入社式、新年度のスタート。小中学、高等学校では入学、新学期のシーズンに入った。 今月も4月の最新の補助金、助成金情報をまとめてみた。 補助金・助成金とは国や地方自治体から民間企業へ資金支援する返済不要のお金である。 補助金と助成金の違いは、補助金には予算があ...
【海外版】SEO対策 Google検索の仕組みについて... Google検索エンジンの利用者数は年々増加している。Googleは様々な機能を使い、日々検索機能は進化している。誰もが気になるSEO対策について、まず、Search Engine LandというGoogleが自ら発信している情報をもとに、基本的なGoogle検索の学習機能の技術について調べてみ...
お客様はここで離脱してるかもしれない:クレジットカード入力を最適化する8項目... ECサイトでは通常、お客様情報を入力した後に、決済(支払い)方法に遷移する。 その時、クレジットカード決済を選択した場合には、お客様は、カード番号や有効期限などのカード情報を入力する必要がある。説明が不十分なために、ここで離脱する割合が多い。 今回は、クレジットカード情報の入力内容で気を...

タグ: , , ,

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

今なら海外展開の為の成功BOOKを無料ダウンロードできます。是非この機会にお読みください。