
ここ数年のトレンドとして、多くのウェブサイトで“フラットデザイン ”が取り入れられている。従来のリッチデザイン、ボタンやアイコンなどを立体的に写実的に見せることを極力排除し、インターフェースをすっきり、見やすく洗練された今までにない独自の表現手法である。
IOS7やwindows8のヴィジュアルに“フラットデザイン”が導入されたことにより、サイトデザイン表現に加速度が増したと言える。
フラットなデザインにすることで、以前のリッチデザインであれば、リアルなデザイン、たとえば、ボタンなど立体的にデザインすることで、その操作を誘導することができユーザビリティに配慮したUIを実現できていたが、フラットにすること事態が目的化してしまい、ユーザビリティがなおざりになってしまっているサイトが少なくないように感じる。つまり、フラットデザインを採用すると、ユーザビリティが低くなるのである。
そこで、今回はフラットデザインでユーザビリティを高めるにはどのようなことに配慮すればよいかを考えてみる。
フラットなデザインの最も良いところは、スマフォ画面でのシンプルなUIを実現し、見やすいということ。多くのフラットデザインはスマフォのためと言ってよいだろう。
また、色彩表現が前面に出て、彩度が高い色を使うため、ハッピーでポジティブな印象を与えている。
また、フラットデザインの大きな魅力として美しいタイポグラフィがあげられる。つまりメッセージ性の高いストレートな表現ができ、クリーンでシャープで美的な表現、ブランディング効果が高いサイトに適している点である。

フラットデザインは未だトレンドでありトレンドの弱点は、それがどのくらい続くか分からない点だ。
フラットデザインもすでに、ロングシャドウを使ったりなど純粋なフラットなデザインから変化を見せ始めており、もし、あなたが長期間サイトに使用するなら、より少なめにトレンドを採用したほうがよいだろう。
また、ユーザビリティーの専門家であるヤコブ・ニールセン氏によればWindows8の新しいUIについて、「立体的な表現を廃したフラットなUIでは、どこを押すことができるのか、あるいはどこに文字を入力できるのかわからない」と指摘している。
ある報告では、Windows Phoneのウェブサイトにおいて、50もの違う箇所を被験者がクリックし、その内35個のみが実際にクリック可能なリンクだった。
つまり、ユーザーがリンクだと考えているものの約30%はただのテキストだったりイメージだったりする、ということである。ユーザーがどこをクリックしてよいかわからなくなってきていることを意味する内容であった。
フラットデザインは今後も続くだろうことは確かである。そして、それ自体はメリットは大きい。たとえばリッチデザインに比べ、デザインにかける時間が大幅に短縮され、その分の時間を使いやすさや機能に時間を割けることだ。
たとえば、操作可能な箇所を示すためのユーザービリティを高めるためには以下の点を考慮するとよい。
まず、操作可能なクリック可能な箇所にはアイコンとテキストとキーカラーを統一する。
さらにテキストと周囲の余白を大きく取る。などクリックできるという暗喩(メタファ)的デザインをしっかりサイト内に明示してゆくことが重要である。
ユーザーが直観的に認知し、クリックできるよう、デザイナーは使いやすさにこれまで以上に時間を割かなければならない。
作り手として、デザイナーとして忘れてはならないのは、“サイトUIはビジュアルコミュニケーションである”という視点である。
ユーザーの見ている環境やシチュエーションを考えなければ、どんなにトレンドを取り入れ、見た目に「新しい」というインパクトを与えることに成功したとしても、それは失敗である。
常にユーザー目線で、その上でどんなデザインがよいか、使いやすいか、わかりやすいかを判断せねばならない。
多言語ECサイト構築においても、そのユーザー、地域や人種の違いをマーケティングし、海外ECサイト設計をしていきたいものである。