« ブログのトップページに戻る

7月から変わるオーストラリアの関税 越境ECでは注意が必要

   投稿者 : 2018年6月26日 By

イメージ画像

連日、熱戦が伝えられる2018FIFAワールドカップ ロシア。
グループHで日本は好発進したが、同じアジア・グループの代表として出場している、グループCのオーストラリアは、今のところ第3位と苦戦している。
そしてオーストラリアでは、今年7月1日より、1,000豪ドル以下の商品でも越境ECで購入される場合、これまでにはなかった関税10%が課せられることになるので注意が必要だ。
今回は、この変わるオーストラリアの関税について調べてみた。

 

●越境ECでは、7月より1,000豪ドル(約84,000円)以下の商品で関税が徴収される

6月30日までは、オーストラリアで越境ECを利用して海外から購入された商品は、1,000豪ドル(約84,000円)未満については関税もGST(消費税)も課せられない。
しかし、2018年7月1日からは、法律「低額輸入品関税免除制度」が改正され、オーストラリア向けの越境ECにおける1,000豪ドル以下の商品販売にも関税が適用される。 税率は10%である。
今後はオーストラリア向けに、越境ECを行う事業者は、商品の販売時(決済時)にGST相当額(10%)を消費者から徴収し、豪州政府に納付する必要がある。

 

●少額輸入貨物やデジタル財についても課税される

オーストラリア消費者に売買される1,000豪ドル以下の商品についても、2018年7月1日以降GST(消費税)の課税対象となり、売り手はGSTを徴収する必要がある。
このため、商品販売者はオーストラリアにてGSTの課税事業者登録を行う必要がある。 しかし、オーストラリアに関係する売上高が75,000豪ドル(約6,000,000円)未満で、電子配信プラットフォームでの販売、または商品配送業者経由で販売を行わない場合はGSTの課税対象にはならず、GSTの課税事業者登録の必要はない。
また、動画ストリーミング配信、映像、音楽やアプリのダウンロードなどのデジタル財の供給についても課税対象になる。さらに、消費者向けのサービス、一部の金融商品、権利、ゲーム製品、保険などの無形資産の供給についても同様にGST課税が適用される。

 

●高い利用率 オーストラリアの越境EC利用率

オーストラリアは、Google Consumer Barometerによると、約7割の人が年に1回以上オンラインで海外から商品を購入すると回答している。これは、英語が使えるといことと、越境ECでの買い物すると、1,000豪ドル(約84,000円)以下の商品については関税が0%だからだろうか。
越境ECはオーストラリアでは買い物の一手段として浸透しているようだ。 statista.comの調べによると、オーストラリアのインターネットユーザーは2016年1月時点で約2,118万人。2016年3月時点でオーストラリアの人口が2,405万人とすると人口あたりのインターネット普及率は88%で、スマホの普及率も77%と高い数値だ。
人口の65%がオンラインでの購入経験があるとする調査結果もある。 ECサイトのランキングを見ても、トップ10のうち3割以上が海外のサイトという事実から、日常的に越境EC利用の多さを裏付けている。
海外サイトでの購入国ベスト3はアメリカ、中国、イギリスとなっており、越境ECサイト理由は国内で販売されている商品よりも安い物を購入できるからとなっている。 越境EC利用年齢は、18歳〜40歳が全体の約50%を占めている。

越境ECを使う人の割合

越境ECで取引される国

 

●オーストラリアでよく売れている商品

当社Live-Commerceとご契約のお客様で、越境ECで販売している商品でオーストラリアで5月、6月で売れている商品を調べてみると、釣り具関連商品がよく売れていた。その他ではフラダンスやフラメンコの衣装などファッション関連商品、健康食品フコイダンなども売れ筋商品だった。

オーストラリアで売れている商品

 

●eBayとAmazonは課税10%に対して対応を始めている

「低額輸入品関税免除制度」の撤廃を受け、グローバルECサイト「eBay」では、7月1日以降は、オーストラリア国外のセラー(売り手)が販売している1,000豪ドル以下の商品については、オーストラリアの消費者が決済する場合、10%相当額を追加して表示するとしている。
また、Amazonでは、オーストラリア消費者のアメリカAmazon、イギリスAmazonの利用を7月1日より停止すると発表した。オーストラリア消費者がアメリカAmazon、イギリスAmazonにアクセスした場合、自動的にオーストラリアAmazonにリダイレクトされるよになる。

ebay画像eBay.com

 

Amazon.com

 

●まとめ

日本貿易振興機構(JETRO)によると、「低額輸入品関税免除制度」が海外小売業者(越境EC事業者)を優遇していると、オーストラリア国内の小売業界からは反発の声が上がっていたという。
今回の「低額輸入品関税免除制度」の撤廃、課税10%の徴収は、オーストラリアの越境EC利用者にとっても、さらに、オーストラリア向け海外販売を行う事業者にとっても大きな打撃となるだろう。

関連する記事

EMSでリチウムイオン電池が海外発送の取引を開始... 平成25年8月1日からだそうですが、日本郵便がリチウムイオン電池の海外発送の取扱を開始しました。 これによって、今まで携帯電話を海外へ送ることが不可能でしたが、今後は日本の携帯をEMSで世界中へ発送することができるようになります。iPhoneなどの需要がまた多い地域では日本の携帯電話をネットで海外...
ヨーロッパのクラウドベース物流サービス... ヨーロッパのEコマースは日々発展している。ヨーロッパはEU圏内といっても他国になるため、距離とは関係なく物流や決済が複雑である。 商品の販売規定もそれぞれの国で異なるため、販売を開始する前に、ヨーロッパの法律を統括する機関European Commissionで内容を調査をしなければならな...
インバウンド集客には何が重要か 2018年9月12日、日本政策金融公庫総合研究所が融資先の中小企業3,290社(小売業や飲食店・宿泊業・運輸業など)を対象に行った「外国人観光客の受け入れに関するアンケート」の結果を発表した。 その調査結果によると、中小企業の外国人観光客受け入れについては過半数以上が前向きで、積極的な受け...
越境ECモールにはどんなものがあるの?... 越境ECを構築すれば、これまでのマーケットを世界に広げることができる。越境ECは、海外に販路を広げるためにはもっともリスクの少ない方法である。海外を視野に入れると、日本では注目されないものや、思いがけないものが高額で売れることもある。 そこで、今回は海外に販路を広げるための一つの方法として、...
押さえておきたい、海外マーケティングの基本... 海外に向けてECサイトを公開した後、次に行うべきは、集客し売り上げを伸ばしてゆくということになる。つまりマーケティングである。海外では自社商品の認知度が皆無に近いものを実際に越境ECサイトを立ち上げただけでは、集客できるものではない。たとえ集客できたとしてもコンバージョンまでにたどり着くには至難...
ロシアのEコマースが急成長 ロシアの国内売り上げは2014年の5600億ルーブルから2015年は6500億ルーブルに急成長している。 さらにオンラインショッピングでの売り上げはたったこの6500億ルーブルの2%の850億ルーブルであるという事で今後もさらに成長する見込みがある。現在、国内マーケットはややスローダウンしている...

タグ: , , ,

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

今なら海外展開の為の成功BOOKを無料ダウンロードできます。是非この機会にお読みください。