WEBサイトへの集客にはSEO、コンテンツマーケティング、ディスプレィ広告、SNSの運用など多義にわたる。
そして、SNSに関してはその国内利用者は、7500万人以上にのぼり、インターネット利用者であれば、なんらかのSNSを利用していると言われている。
このSNS利用者に向けて広告を配信し、運用するのが「SNS広告」である。 なかでもよく比較されるSNSは、「Facebook」「Instagram」「Twitter」である。
「SNS広告」は、どれも同じように発信すれば良いとというものでななく、それぞれの特徴があり、広告機能も異なる。最適な広告運用を行うには、その特徴を把握し、自社の商品、サービスに合致した「SNS広告」を選択し、活用する必要があるだろう。
今回は、「Facebook」「Instagram」「Twitter」の3つの「SNS広告」ついて、その特徴、メリット・デメリットなどを見ていこう。
言うまでもないが、「SNS広告」とは、SNSを利用しているユーザーの画面に、表示される広告である。自社商品やサービスのPRやブランドイメージの向上など、拡散性の強いSNSならではのマーケティングを展開できる。
その特徴は何と言っても、ユーザーアプローチの精度の高さと違いにあると言えるだろう。 SNSを利用しているユーザーは事前に、自身のプロフィールを登録しているため、その情報を元にしたターゲティングが可能となる。
そして、SNSはその種類により、利用するターゲット層も異なってくる。 以下に「Facebook 広告」「Instagram広告」「Twitter広告」のターゲット層やその特徴、メリット・デメリットを比較した。
Facebookの国内ユーザー数は2,800万人(2017年9月現在)と発表されている。
SNSの特徴としては、ユーザーが実名による登録という点である。その特徴を活かし、ユーザープロフィールに合わせた詳細なターゲティング設定ができるところである。
ターゲティングには以下のような設定ができる。
メリットは、上記のように対象ユーザーに的確な広告を発信できるところだろう。 特定の住所から半径1km~80kmでエリアでの設定が可能であることから、特定商圏のみに広告を出すことができる。
また、Facebookは海外での普及率が高いことから、海外ユーザーをターゲットととした、インバウンド対策としても利用できる。
デメリットはFacebookは、クローズドなプラットフォームであるため、拡散性が低い点だ。また、ターゲティング設定や広告の種類が多いことから、効果的な広告運用には知識とノウハウが必要となる。
Instagramの国内月間ユーザー数は2,000万人(2018年6月現在)にのぼる。 Instagramは Facebookの傘下のプラットフォームのため、Facebook広告とほぼ同様に広告を出稿できる。
ユーザーは若年層が多く、特に女性ユーザーが多い。 また、ビジュアル投稿がタイムラインに出稿されるため、視覚的訴求性の高い商材が良いとされている。
Instagram広告は若い女性をターゲットした、「ファッション」、「グルメ」、「旅行」といっジャンルに適していると言えるだろう。
10代〜20代の女性の支持が高いInstagramはクリエイティブな写真に対して多くの支持を獲得できる点が魅力だ。
ユーザーは「綺麗」、「おしゃれ」、「かわいい」といった写真に反応するので、商品をおしゃれに綺麗に撮影することが、求められる。
メリットとしては、Instagramユーザーに対して、Facebookと同様のターゲットが可能である点。
そして、クリエイティブな写真はインスタグラマーが取り上げてくれ、ブランドイメージアップとなる。
デメリットしては、ターゲットが若い女性あるといことから、40代以上をターゲットにしたプロモーションには向かない点。そして、BtoB向けのプロモーションとの相性がよくない点などがあげられる。
Twitterの国内ユーザー数は4,500万人を超えた。 Twitter広告はキーワードをツィートしたユーザーや、ユーザーをフォローしているユーザーに広告を表示させることができる。
Twitterは匿名性の高いSNSのため、Facebook広告やInstagram広告のようにターゲットを絞り込むことが難しい。ユーザー層は、10代、20代といった若者層のツィートが圧倒的に多い。
そして、Twitterは情報収集のツールとして、リアルタイムの情報入手ツールとしても利用されている。 例えば、「疲れた!!」とツィートしたユーザーに対して、栄養ドリンクの広告を出すこともできる。
さらにユーザーがフォローしているアカウントによりセグメントも可能なため、拡散性を期待できる。
Twitter広告のメリットは簡単な設定と運用管理によりコストパフォーマンスに優れている点だろう。
また、10代〜20代の利用率が高いため、若者向けプロモーションに適し、リツィートが起これば、商品やサービスの拡大は一気に加速する。
デメリットととしては、ターゲット設定が詳細に行えないこと。さらに匿名性のゆえのトラブルが起きやすい点だろう。
Twitter広告はツイートに含まれるキーワードによる広告であり、ブランド名や趣味に関する、ニッチキーワードを設定することで、潜在顧客にリーチすることができる。
BtoC企業のマーケティング担当者に、「2018年に予算を増額したいWEB広告は何ですか?」とアンケートした結果によると、「Instagram広告 34.6%」が1位、「リスティング広告 33.3%」が2位、「Twitter広告 31%」が3位、4位が「Facebook広告 30.4%」、さらに5位に「ネイティブ広告 30%」となっている。
BtoB企業では、1位が「比較サイト 74.1%」、2位「Instagram広告 61.3%」、3位「LINE広告 60%」と、どの企業もSNSを使ったマーケティング活動を重要視していることがわかる。
さらに、最近ではInstagram広告のストーリー動画が流行していることから、Instagram広告への投資が急激に増えており、電通傘下の企業、マークル(Merkle)が実施した分析結果によると、2018年の第2四半期のInstagram広告投資の割合はFacebookと同等の23%を占めているという。
この内容を見てもわかるように、「SNS広告」はInstagram広告に限らず、今後もユーザー数の拡大と同時に増大してゆくことが想像できる。
●まとめ
「SNS広告」はリスティング広告と同様、運用型広告である。そのため、リアルタイムに、広告を適切なタイミングで運用することが重要である。
30代~40代にかけてアピールするならFacebook、視覚的にアピールするならInstagram広告、10代〜20代に向けてアピールするならTwitterというように、ユーザーの傾向を理解し、訴求しやすいターゲットの違いを把握し、取り組む必要がある。