色の力:大胆に迫ってくる赤色効果

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色が何らかのサインを送りだしていることは誰もがよく知っている。誰がどんな色を選ぼうと、共通しているのはその色に対して人は反応するということだ。
私たちは色に条件反射し、気づくこともない。直観的な反応とも言われ、色とその時の自分の感情を関連づけさえしない。
けれども、個々の色は人の本能的な反応と密接に関係している。その反応は生理的、感情的、環境、文化的な意味合いと密接に関係している。
今回はその色のなかでも一番目立つ色"赤”色についてその効果を整理してみよう。

赤にはどんなイメージがあるのか?

赤は遠くからでも目に入る視認性の高い色であり、副交感神経を刺激する色である。色相環のすべての色の中で一番、活発な反応を引き起こす色が赤色だ。赤は、目を引かせたいとき、引かせたいところに使うのが効果的である。
世界中どの文化圏でも黒、白の次に名前がついたのがこの赤色である。赤は暖色であり、その暖かさから、多くの宴会場に好んで使われる。自然界では熟したトマト、ルビーやガーネット、ケシやポイントセチアなど花の色で赤は豊かさを表現する。そして、血の色であり洗礼、心臓、炎の色として見られている。
また、食欲や性欲を刺激する色でもある。さらに、赤地に白の文字の配色は、購買意欲をそそる配色とされており、赤はよく、セールのプライスやキャンペーン中などののぼりやバナーにも多く使用される。暖かい色の特性としては自然に目に入る色として一番観てほしい箇所に配色のが効果的である。
赤は、元気で快活、暖かく、エネルギッシュで刺激的な色であることがわかるだろう。

赤をどう使うべきか?

「赤」は、トップページに強烈なメッセージを載せたい場合に使用するとよい。彩度・明度にもよるが、赤という色そのものが「興奮色」であることは間違いない。
そのため、商品自体に強烈なインパクトがあるようなものによく使用される。「PUMA」「ユニクロ」「R25」などのサイトがこの赤という色を上手く使いこなしていると言える。R25では何かを期待をさせる興奮色として、ユニクロではヒートテックの暖かさやセールに、PUMAではテーマカラーとしてサイトに効果的に使われている。
赤は目立つと言ってもいたるところにあると逆効果で目立たなくなってしまうので、アクセントカラーとして最も観てほしい箇所のみ使うとさらに効果的である。

プーマ
http://www.puma.jp/

ユニクロ
http://www.uniqlo.com/jp/

R-25
http://r25.yahoo.co.jp/

コンバージョンにつなげるボタンは何色?

これは、サイトのベースカラーに影響されることから、一概に「何色」ということは難しい。一般的には緑がコンバージョン率が高いという調査結果もある。だが、赤は目立つ色であることは言うまでもない。赤は「興奮色」「購買色」とも呼ばれ、ショッピングサイトでは赤やオレンジがよく使われている。
ボタンは「いざ、購入!」というところので、ブルー系のボタンだったらクールダウンしかねない。ここはやはり、暖色系の赤またはオレンジなどを使うのが効果的である。
さらに、同じ赤やオレンジでも、明度の高いピンクやベージュ色などは、ボタンそのものが目立たなくなってしまう。重要なボタンとしては赤を使用すべきである。

赤いボタンシリーズ

まとめ

上記に示した、赤色の効果を知ったうえで効果的に赤色を海外販売サイトでも使っていくのが良いだろう。
赤はページ全体に使うと非常に主張の強いページになってしまうので、使いどころを考える必要がある。
赤色は購買意欲をそそる色でもあるのでショッピングサイトでは良く使われ、海外販売サイトではアジア圏、特に中国をマーケットとしたサイトでは効果が出るだろう。中国では赤は幸福、健康、繁栄の色としてイメージが強く、中国のサイトではよく赤が使われており、最も中国人が好む色である。

中国サイト01
中国語サイト

また、すべての色は文化や環境によって変化してくる。色はWebデザインの世界でも重要な役割を果たし、Webサイトから、どういったイメージを感じ取ってもらいたいかを考え、色の見え方やイメージが、ターゲットにとってどのように受けとめられるかを再認識する必要がある。
今後も赤だけではなく、そのほかの色についてもその色効果については整理してゆきたい。

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