問われるキュレーションメディア! 今後はどうなる?

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先日、キュレーションサイト「Welq」の内容に不適切な記事が掲載されていたとして、株式会社DeNAは謝罪し、非公開とした。キュレーションメディアは今年のトレンドとして多いに伸びた分野だ。キュレーションサイトは、PV数も多く稼げるというメリットなどから、アクセス目的でサイトを立ち上げるなどあったことは事実だ。
このような現状から、キュレーションサイトはメディア全体の質の低下や著作権問題など、多くの問題点を指摘されていた。
今回は今、岐路にあるキュレーションメディアについての現状と今後について見ていこう。

 

●そもそもキュレーションメディアとは?

「キュレーションメディア」とは、WEBにおいてはインターネット上にある様々な情報の中から、ある特定のテーマ・切り口で情報を収集、選定し公開、発信するメディアを指す。
キュレーションといういう言葉は博物館、美術館、展覧会のキュレーターからきている。展示キュレーターは展示を行うときに、展示テーマに合わせて、展示物を専門家の目で選定、選別し、展示物を展示公開するまで、借用交渉したり、展示物を来館者にわかりやすいように陳列するなど、多くの仕事を行う。キュレーションサイト運営者には、このようなキュレータースピリッツがなくてはならない。
キュレーションメディアの価値はユーザーが自分の欲しい情報を探すのに、このキュレーションサイトを利用すれば、欲しい情報ばかりではなく、その情報の周辺情報まで、調べることができ、効率よく必要な情報を集めることができるというメリットがある。
例えば、背景デザインで何か既成の模様を使いたいと思い、Google検索して既成の模様を配布しているサイトを順に閲覧するという方法より、良い既成の模様サイトを50サイト紹介しているようなサイトがあれば、Google検索するより、効率よく良いデザイン模様を見つけることができるだろう。
もともとは、キュレーションメデイアとはこのように、様々なWEBサイトから特定のテーマにあわせた記事をもってきて、簡単なコメントを載せ、リンクを貼るだけのコンテンツを一覧化するものが主で、目的はユーザーの検索コストを少しでも短くするというのが基本だったのだ。これが変化してきたのが、2015年頃からの新たなキュレーションメディアである。
それは、今回のキュレーションサイト「Welq」サイトのように、他の記事の一部を転載し、新たな記事を作るというもので、サイト内で記事内容が完結しているというものだ。
従来であれば、記事は一部分のみの掲載で最終的にはリンク先へ行き着くものだった。それが、コンテンツはそこで完結されてしまっているので、PVもメディア内で完結され、著作権的にもPV的にも、また、内容の信憑性にも問題がある記事が横行し、今回のDeNA問題のように、くすぶっていたキュレーションメディアの問題として、表面化したものと言える。

 

●DeNA ネット炎上で見えてくる、キュレーションメディアの現状

IT大手のDeNAが運営する「WELQ」サイトは誤った情報、根拠のない情報を掲載し、その事実に対して、DeNA幹部が謝罪するいう事件だった。多くの信頼性のない記事を転載し、ユーザーに対して多くの誤情報を乱造し、掲載した責任は大きいと言える。
ではなぜ、そのような記事をたくさん掲載する必要があったのだろう。一つにはキュレーションサイトはSEO対策に効果的だという現実である。
キュレーションサイトの流入はほとんどが検索エンジンからである。そして、Google検索は「情報量が多ければ多いほどそのサイトを評価する」というアルゴリズムを持っており、そのアルゴリズムを利用し、記事を乱造し、掲載することで検索評価を高めていたようだ。
キュレーションサイトの記事の多くはクラウド上の素人ライターが、一定のルールで記事を乱造し、サイト運営者はその記事をリライトしたり、信憑性を検証するなど精査することなくサイト上に掲載していたようだ。
検索結果の上位に必ず登場するキュレーションサイトは記事を乱造することで、情報の信頼性に欠けるものが多いという現況が露呈した。
全てのキュレーションサイトの内容、情報が信頼性の欠けるものとはならないが、今回のような事件を見ると、キュレーションメディアのあり方に問題があったと言わざるをえない。
「キュレーション」とは何か、キュレーションメディアは作り手側の体制、意識を変えない限り、今後もこのような問題が表面化するのは必然と言える。

 

●2016年上半期アクセス伸び率の高かったのはキュレーションメディアだった

ヴァリューズの「2016年上半期、サイト集客ランキングレポート」から前年からのアクセス伸び率が高かったのは、キュレーションメディアだったことがわかった。
結果を見ると、第1位が旅行情報のキュレーションメディア「Find Travel」で前年比306.8%、次いで女性向け情報サイト「LAUGHY(ラフィ)」が前年比274.0%、次いでインテリア情報のまとめサイト「iemo(イエモ)」が前年比271.9%と続いている。
この上位3つのサイトはすべて、キュレーションサイトである。これを見ると集客できるサイトは、キュレーションサイトであることが理解できる。
そして、今、これらサイトは全て何らかの理由で非公開となっているのだ。

サイト集計表
出典:「サイト訪問者数 前年比トップ10

 

サイト画像

 

●まとめ ーキュレーションメディアは生き残れるか?ー

効率よく情報をまとめているキュレーションサイトは、Googleなど検索サイトの評価が高く、上位表示されやすい。この状況を何とかできるのは「Google検索のアルゴリズムを変更する」Googleのアルゴリズム開発に負うところが大きい。
つまり、「情報が集積されている価値のあるサイト」と「情報が集積されていても価値の無いサイト」を選別するアルゴリズム開発が必要である。
そして、キュレーションメディアの運営者は本来の「キュレーションサイトのあるべき姿」に立ち返ることが、もっとも重要である。
キュレーションメディア運営者はしっかりとした専門家が記事内容を選別し、使用許可をとり、編集すること、そして「ユーザーにとって有益な、正しい情報を掲載する」ユーザー中心主義に立ってサイト運営することが、キュレーションメディアが生き残る最善の方法である。
せっかく、ユーザーにとって便利な情報メディアなので、衰退だけにはならないよう願うばかりだ。

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