新型コロナ前と以降、変わったのは消費者意識とネット利用

2021年、年明け早々の1月7日「緊急事態宣言」が一都三県に発令、14日には栃木、岐阜、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡にも拡大された。
2021年、年頭の1月、2月は、この緊急事態宣言の外出自粛などの影響で、消費支出はますます低迷することだろう。
昨年2020年は新型コロナの感染拡大の影響から「緊急事態宣言」発令後、百貨店などの小売業、宿泊業、飲食サービス、交通旅客輸送業、イベント、エンターテイメントなどの収益は悪化した。
しかし、逆にコロナ禍でIT分野は好況が加速した。企業はDX実現に向けて、IT分野(ソフトウェア)への投資を拡大させた。
また、外出自粛によるインターネット利用の拡大を背景にEC市場は大きく成長した。そして、デジタルコンテンツは前年比2桁成長となった。
今回は、新型コロナにより変化した消費者のネット利用(2020年を振り返り)についてまとめた。

新型コロナが追い風となった「EC」と「デジタルコンテンツ」

株式会社JCBと株式会社ナウキャストの調査がまとめた、「JCB消費NOW」の11月後半(11月16日~11月30日)を見ると、2020年4月の緊急事態宣言後、「EC」と「コンテンツ配信」は一気に上昇し、緊急事態宣言解除後の6月以降も20%増が継続しており、極端な減少とはならなかった。

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上のグラフは、新型コロナが消費者の意識を確実に変えたことを表している。
つまり、新型コロナの影響で消費者は繁華街など人混みに対し恐れを感じるようになった。
店舗での買い物を避けたり、店舗スタッフとの接触に対して抵抗感を持つようになり、オンラインでの買い物が定着したことを示している。

下のグラフは、デジタルコンテンツ産業の世界市場規模の推計予測だが、2020年はコロナ禍の中、在宅で楽しめるデジタルコンテンツ市場(動画配信、電子書籍、音楽配信、ゲーム)も大きく拡大している。
特に、動画配信の伸長は著しく、日本の有料動画配信市場は2019年の2,286円規模から2020年は2732億円規模に大きく成長した。

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食品EC市場は2020年に4兆円突破し、フードデリバリーも爆発的に拡大

矢野経済研究所の予測によれば、2020年の国内食品通販市場は前年度比5.2%増の4兆100億円と予測されている。食品のネット市場は拡大傾向であったが、新型コロナの感染拡大で需要は急増した。
食品ショッピングサイトでの食品購入や生協、ネットスーパーなどの利用意向調査では、このコロナ禍で、10~30代女性の3割前後が利用したい回答している。
矢野経済研究所の予測では、アフターコロナでは定期購入を前提とした生協や自然派食品宅配は需要増が定着する一方で、ショッピングサイトやネットスーパーなどは需要の増加が一服すると見ている。

そして、国内のフードデリバリーサービスもコロナ禍で大きく成長した。
新型コロナの「緊急事態宣言」以降、外食産業の臨時休業・営業時間短縮、消費者の外出自粛・巣ごもり消費の拡大に伴い、デリバリー代行も含めたフードデリバリーサービスが広く浸透した。
2020年7月には、日本最大級の出前サービス「出前館」は加盟店数が30,000店舗を突破したことを発表した。
2019年の「食品、飲料、酒類」のEC化率は2.89%と他の商品カテゴリに比べると低いが、2020年は食品ネットサービス、お取り寄せや宅配の拡大に伴い、EC化が加速すると予想される。

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高齢者もネットショッピングが当たり前の時代

総務省の調査(下図)によると、新型コロナウイルス感染症下において、65歳以上の世帯においても27.1%(4月)、30.3%(5月)、31.2%(6月)と著しく伸びている。
高齢者世帯の3割がネットショッピングを利用しており、これまで、積極的にECを利用していなかった人も、コロナへの感染リスクから、EC利用を始めている人が増加している。これにより、高齢者もネットショッピングが利用が増加することで新たなニーズ、需要の幅が広がったと言えるだろう。

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今やSNSは「情報収集・検索」のためのツールとなった

新型コロナはSNSの利用にも影響を及ぼしている。アライドアーキテクツ株式会社がまとめた、「新型コロナウイルス感染症拡大以降の「新しい生活様式」における、消費者のSNS利用実態調査」によると、SNSの利用は新型コロナ以前に比べて、「すごく増えた」が10%、「増えた」が24%と3分の1が増加傾向を見せた。
さらに、その利用目的を見ると、「新しい生活様式のもとで、どのような目的でSNSを利用することが増えましたか」では、「趣味・好きなことに関する情報収集」59%、世の中のニュースチェック」59%と、これまでのSNSの利用目的から変化している。
面白いのは、外出時間短縮のためのクチコミチェックや、通販デリバリー、サービス内容のクチコミチェックにSNSを利用している点である。
これらは、これまで、Google検索などで行っていた内容である。
Google検索離れなのか、SNSの情報信頼度の高さなのか、今やSNS利用の70%以上は、「商品やサービスに関する情報収集やクチコミの検索」となっている現実を知るべきだろう。
企業はSNSにはこのようなユーザーが多く存在し、そのようなコンテンツをSNS配信することで、それらコンテンツ情報から、スムーズに商品・サービス購入までの導線を施策する必要がある。

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新型コロナ前と以降 変わった生活習慣まとめ

新型コロナで影響を受けなかった業界はごくわずかだろう。
新型コロナは世界中の人々の生活を劇的に変化させた。
主な変化の内容として、仕事ではテレワークが活用され、学校はリモート授業、飲み会は少人数、買い物はネットショップ、食事はデリバリーを利用、旅行は短期国内ドライブ旅行など新型コロナの拡大から外出自粛、ソーシャルディスタンス、渡航禁止などが要因で多くの人々の仕事や生活、習慣に変化をもたらした。

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これら変化は短期的なものなのか、長期に浸透しこのまま定着するかは分からないが、コロナ禍を通して企業は事業を見直すきっかけになったことは事実である。
Eコマース事業は、このコロナをきっかけに2025年には、小売業の25%を占めると予測されているし、中国にEC事業至っては、今後3年間で中国の小売の60%がeコマースになるとしている。

 

まとめ

新型コロナはEC市場の売り上げに大きな影響を及ぼした。
まさに、2020年は小売業の転換を意味し、EC業界は10年分の進化を遂げたとも報じられている。
緊急事態宣言下ではEコマースはさらに加速度的に成長し、新規顧客が大量に流入し、これまでにないニーズ、需要の可能性もあるだろう。
今後は、それら消費者に買い物の仕方、支払い方法の変化をしっかりキャッチし、柔軟に対応してゆく必要がありそうだ

※参考:

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