中国「越境EC輸入販売政策」。4つの朗報!!

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昨年11月21日、中国の内閣にあたる国務院・常務委員会会議において、2019年1月1日以降も現状、実施される「越境EC輸入販売政策(跨境电商进口政策)」を再度、延長することが決まった。
これにより、2016年に施行された、越境EC新制度による通関証明書(通関単)など実施猶予が延長されたようだ。
その他にも、政策適用地域の拡大、税金適用品の追加、個人購入限度額の引き上げなどと越境EC事業者にとってはまさに吉報と言える内容が決定された。
今回はこの「越境EC輸入販売政策」の条件拡大内容と「中国電子商取引法」の違いなどについて見ていこう。

「越境EC輸入販売政策」4つの変動点

1.「越境EC輸入販売政策」は延長され、許認可、届け出の必要はなくなった

「越境EC輸入販売政策」は越境EC新制度とも呼ばれ、2016年4月8日に施行された。 越境EC新制度では、新規輸入対して、通関証明書の提出と、さらに化粧品、幼児用粉ミルク、医療機器、特殊食品など、一部指定商品の初回輸入時の輸入許可証、登録、届け出が必要という通関手続きに関するものである。
しかし、実際は実務上対応が難航したため、2016年5月には実施が1年間猶予された。
その後、さらに猶予は延長され、最終的には2018年12月末まで延長された。 そして、2018年11月21日、越境EC新制度の猶予期間はさらに延長され、越境EC輸入商品に関して輸入許可書、登録、届け出の必要は現状、なくなったのである。
この、猶予期間の延長ついては期限は定められていない。 次に「越境EC輸入販売政策」の改良された内容を見ていこう。

2.越境ECエリアが15都市から22都市に拡大

中国は越境ECに前向きな内容として、政策適用地域の拡大がある。 政策適用地域は、これまで、EMS等を用いた直送モデル・保税区を活用した政策が適用される都市は15都市だったのが、新たに22都市が加わり、37都市が「越境EC総合試験区都市」となった。
従来は上海市、重慶市、天津市、広東省: 広州市・深セン(深圳)市など15都市であったが、北京市、内モンゴル自治区: フフホト(呼和浩特)市、黒龍江省: ハルピン市、など22都市が新たに追加された。これにより、中国の主要都市がカバーされた形になった。
「越境EC総合試験区都市」とはBtoBでの技術標準、業務プロセス、管理モデル、情報化といった分野での試験的な試みが実施されたり、各地区では物流、倉庫、通関などでのプロセスや審査の簡素化、通関関連業務の一本化や情報共有をなどが実施される。

3.越境EC輸入限度額の引き上げ

さらに、個人輸入、つまり越境ECでの1人あたりの購入の限度額も引き上げられた。
これまで、越境EC利用1回あたりの限度額2,000元(約32,000円)だったものが、5,000元(約80,000円)に増額された。
また、年間上限額も一人当たり、20,000元(約321,000円)が26,000元(約416,000円)に拡大され、今後は所得に応じて年間上限額も引き上げられていくようだ。

4.輸入関税優遇商品に新たに63種類がリスト入り

税金適用商品についても新たに63種類が追加された。
追加された商品種は、スパークリングワイン、麦芽原料のビール、トレーニング機材などの近年ニーズが高い商品種となっており、これを過去の商品と合わせると1,321品目となる。
これら商品種は輸入関税の優遇が受けられ、輸入関税の優遇品種の拡大、増加は、越境ECでの商品購入を後押しすることとなる。

「中国電子商務法」と「越境EC輸入販売政策」は違うのか?

中国の法律の違い

2018年8月31日、「中国電子商取引法」が可決し、こちらも1月1日より実施となった。 ここでは、この「中国電子商務法」と今回の「越境EC輸入販売政策」の違いなど見ていこう。 この2つの法律はそもそも、全く別物である。
「中国電子商務法」は、今まで商品を個人で仕入れて、中国国内で販売し、営利活動を行っているバイヤーに対して、登録を義務付け、脱税させないようにするのが狙いの法律であり、消費者保護に関するものや知的財産権保護などを法令化しているもののようだ。
つまり、登録証のない人が大量の商品を中国に持ち帰ることは違法であり、インターネット上のプラットフォームでの販売する際も登録証が必須となるというものだ。
したがって、「中国電子商務法」は、以前のブログ『越境ECに大きな影響 中国EC法が可決』に記したような、アメリカ、日本など越境EC事業者を規制するというものではないと言える。
ブログでは「中国電子商務法」にある越境ECを拡大解釈し、中国向け越境EC販売の規制が強化されるのではないかという推測的記事を書いたが、実際にはそのような事態にはならないと思われる。

一方、「越境EC輸入販売政策」は越境ECの健全な成長・市場開拓を促進するための政策であり、政策の猶予延長、税率の優遇品目追加、越境EC特区の拡大などを実施するものである。
この「越境EC輸入販売政策」の延長や条件の拡大などの内容を見る限り、中国は越境ECに対しては、規制緩和に積極的で、越境ECを推進していると言え、今回の「越境越境EC輸入販売政策」の実施は越境EC事業者にとっては朗報と言える。

まとめ

今回の「越境EC輸入販売政策」の内容をみると、中国政府は、法人から外国製品の購入する消費者に対して、購入限度額の拡大など、越境ECに前向きな姿勢であることを伺い知ることができる。
2017年の越境EC(対日本とアメリカ)での取引額は2兆7,556億円であり、前年比も26.8%と増加している。 この「越境EC輸入販売政策」の内容は、中国向け越境EC事業者にとって、まさに追い風であり、中国輸出販売のビジネスチャンスが増えたことを意味している。

 

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