我が国のインターネット環境は、ますますスマートフォン主流の時代になりつつあるようだ。
その内容を裏付けるのが、7月13日に公表された、「MakeShop」のECサイトへのアクセス数の統計データである。この内容を見ると、ECサイトへのアクセスディバイスはパソコンからスマートフォンへシフトしているのが見てとれる。
今回はこの「MakeShop」のデータとニールセンの「オンラインショッピングのレポート」をもとに、2017年の消費者動向をまとめてみた。
スマーフォン端末の普及とともに、ECサイトへのアクセスは確実にスマーフォン経由が増えているようだ。
7月13日公表の「MakeShop」のデータによると「アパレルカテゴリー」のスマーフォン経由のPV数は、前年比25%増となっている。
また、「家電カテゴリー」でのPV数は、パソコン経由がスマホ経由より多くなっているがその差は徐々に縮まっているのがわかる。
図の出典:http://www.makeshop.jp/main/company/press_detail.html?date=20170713150000&type=press
また、「MakeShop」で構築されたECサイトのPV経路の統計結果についても公表されている。
2016年の主要SNS経由の合計PV数は前年比21%増の1,154万件なっており、Twitter経由は減少し、Facebookは増加傾向、特にInstagramはユーザー数の増加を背景にPV数は急増し、2016年は前年度比、約260倍の137万5725件とSNSではInstaramからECサイトへ流入するというケースが大幅に増えた結果となっている。
SNSからの流入は検索エンジンに次ぐ勢いで、伸長しており、ECサイトのSNS、特にInstagramを中心とした集客、売上の拡大は今後も施策してゆく必要があるだろう。
図の出典:http://www.makeshop.jp/main/company/press_detail.html?date=20170713150000&type=press
2017年6月にはニールセン デジタル株式会社による「消費者のオンラインショッピングの利用動向レポート」を発売した。
その中でオンラインショッピングと実店舗で購入する頻度を比較したデータを見ると、消費財(例えばアパレル商品などの消耗品)の場合は実店舗で購入する頻度が高く、55%と半数を超えていた。
また、耐久財(例えば家電などの耐久商品)の場合はオンラインで購入する頻度が高く、46%とオンラインで購入する比率が高いという結果となっている。
また。消費財と耐久財を購入する理由を見ると、消費財でも耐久財でも、「実店舗よりも安く購入できるから」という人が最も多くなっている。
2位以下では項目により違いがあるが、消費財では「重い物やかさばるものを持って帰らなくて良いから」、耐久財では「実店舗よりも品揃えが良いから」という理由が上位にランキングされている。
時代はスマートフォンの普及により、スマートフォン一つでいつでもどこでもシステムを利用したり、商品やサービスを検索し、購入できるようになった。
今回のこのデータを見ると、消費財と耐久財では耐久財の方がネットショップ利用率が高く、その理由としては、「実店舗より、安く買えるから」という理由で利用するケースが通常のようだ。
このようなデータを把握した上で、メーカーやショップ運営者はサービスを提供してゆく必要があるだろう。
図の出典:http://www.netratings.co.jp/news_release/2017/07/Newsrelease20170719.html
スマートフォンの普及は東京地区では77.5%(2017年)で、50代以下では全国では7割以上がスマートフォンを持つ時代となっている。
スマートフォンの普及は同時にアプリの普及となり、SNSの普及へと紐付けられるだろう。
ECサイト運営者がこの消費者ニーズ、市場トレンドをいち早くつかみ、ECサイトにうまく融合させ、サービスに反映してゆくことが求められる。