バーチャル試着が、ファッションECの常識を変える

ECサイトは、商品を手に取って確認できないことがデメリットとされています。衣料品の場合、送料の無料化、返品条件の緩和などによりオフライン上での試着を取り入れる店舗もふえてきていますが、店舗にとっては商品を傷めたり、返品にともなう手間などリスクも多いです。

そんな中で、バーチャル試着ができるECサイトも増えてきました。先日も、ファッションECサイトのマガシークがバーチャル試着を取り入れたという発表がありました。今回は、バーチャル試着の仕組みをもつECサイトやスマートフォンアプリをご紹介し、どういった効果が期待できるのかを見ていきましょう。

バーチャル試着機能をもつECサイト、スマートフォンアプリ

マガシーク

購入済みの商品のサイズを、バーチャル試着ツール(Virtusize)に登録すると、その登録した商品と購入検討中の商品の比較画像が表示され、着用イメージの補助となります。一度、登録してしまえば購入検討時には何度でも利用できるため、リピート促進の効果も得られそうです。

H&M

フィッティングルームというタブをクリックするとモデルが表示され、購入検討商品をマウスでドラッグ&ドロップすると、モデルが着用するという仕組みです。回転ボタンを押すと背面の着衣姿が表示されます。クリック操作だけで何度も試着できるので、利用頻度も高そうです。

WARBY PARKER

米国事例となりますが、Webカメラで自分を写し、その画像を取り込んだり、オンライン上に保存された写真を取り込むことでメガネを試着できます。写真を取り込まなくとも、登録されたモデルの写真を選び、メガネを試着することもできます。試着した姿をソーシャルメディア上に投稿し、友人からのフィードバックを得られる点はさらに一歩進んだマーケティングとして注目に値します。

YUMETENBO Collection –夢コレ-

「夢展望」の商品で、着せ替えができるスマートフォンアプリです。カテゴリから商品をを選んで、モデルに商品をタップすると着衣されます。選んだ商品をそのままショッピングカートに入れて購入できるため、あわせ買い(複数購入)をする際にも役立ちます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。これらの仕組みをゼロから導入をするとなると大変ですが、最近では「ちょいデコ」のような既存のECサイトに追加できるサービスも現れています。

今後このようなバーチャル試着の導入が増えると、「試着できない」「イメージがわかない」というファッションECの大きな課題を克服することとともに、プラスアルファの顧客満足度を提供することができます。消費者のユーザー体験が、ネットビジネスの業績に直接反映する現代においては、無視できないトレンドですね。

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