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越境ECを採用するソフト Magento vs Live Commerce

   投稿者 : 2017年11月26日 By

Live Commerce の採用を検討する際に米国初のオープンソースECサイト構築ソフトウェアとしてMagentoを検討されている企業が多いことが商談でよく聞かれるので、私の考えをここで整理しておきたいと思います。まずは、デメリットから。

日本に限って言えば大企業は採用していない
私が把握している情報だけなので、もちろんこれが全てではないですが、米国では名だたる大企業がMagento を採用していますが、日本ではそももそも大企業がMagentoを採用しているかと言えば、Noではないかと思います。サポートをしている会社の実績などを拝見しても、そのほとんどは中小企業(特に予算の厳しい小規模企業)です。おそらく大企業が採用に踏み切れない理由としては、日本でMagentoをサポートしている会社規模感などもその要因なのではないかと思います。詳細については以下の通りです。

長期運用に対する不安
ECサイトは一度構築したら少なくとも5〜7年前後は同じプラットフォームで事業を推進・運用していく
ことになります。つまり、プラットフォームのパフォーマンスがものすごく売上に影響する可能性があります。

Live Commerce は元々Magentoと同じく初期リリース時はオープンソースでリリースしていましたらよくわかりますが、オープンソースソフトウェアも必ずアップデートがあります。クラウドサービスやエンタープライズ製品であれば必ず保守やメンテナンスがありますが、オープンソースの場合は、何らかのセキュリティーホールが発覚した場合、最終的には採用した企業の責任が伴ってきます。その際に、Magentoをサポートしている会社がすぐに対応してくれるかどうかのリスクです。

なぜリスクと書いたかと言えば、ソフトウェアのアップデートに関しては、何が変わったのか、なぜその変更をしたのかをアップデートをするエンジニア自身がわかっていないと、ソフトウェアをアップデートした後に、予想外の不具合が起こるからです。そして一度不具合が怒ってしまうとそれを収束するのは容易ではないため、結局契約時にインストールした状態のまま5年も10年も使い続けているという実態が現実だったりします。

これをECサイト構築の専門家から聞けば、いくら米国で大企業が採用しているからといってMagento本社エンジニアのフルサポート(当然、英語対応)がないと安定した運用に踏み切れないというのが私が仮に大手企業のEC担当者だとした場合の直感です。(もちろん、こうした不安を解消するためにMagento社としてもさまざまなサービスやエンジニアのサポートを提供しているのも事実ですが、それもそれでまたコストが発生する)

日本仕様に対する不安
Magentoの開発は米国主導で行われています。どんな機能をどんな目的で開発されているのかは日本の状況とはほとんど関係なく、ソフトウェアのコアとなる機能はアメリカ人が使いやすいように開発されています。

例えば日本の消費税やヤマト送料が変更された、楽天とAmazonのAPI仕様が変わった、日本郵便のEMS送料のAPIが変わった、、、、など日本のビジネス環境がや経済状況が変わった時に、日本で開発されたECサイトであれば日本人がそもそも開発しているため、対応には問題ないかと思いますが、このような小さな修正をMagentoに加えていくと、結果として独自仕様のMagentoが出来上がってしまい、数年後にセキュリティーアップデートが勧告された時にアップデートができない、、、という事態になるはずです。その時になってエンジニアに泣きついたとしても、そのエンジニアがすでに退職され全く他のことをやっている可能性もありますが、将来において、長期運用ができるのかの不安が必ず残ります。また、そもそも日本では利用者数が少ないので、急な対応というのができているのか不明です。

責任の所在は誰
何らかのバグが発見された時に、「これは元々、Magento社が開発したものなので、我々は知らない、、」という理由でいくらでもMagentoを担いだ会社は逃げる(もしくはその問題の本質から責任回避する)ことができます。これはブログソフトのWordPressでも同じで、WordPressで緊急を要する脆弱性が発見されても、その問題に対しての責任は最終的に採用した企業に責任があるので、ブログを提案した企業(制作会社サイド)はいくらでも理由を作って回避はできるでしょう。

その度に、修正バッチの開発。対応を依頼したりしていれば、ECの運用・保守にかかるコストは莫大にになります。また、ECサイト構築運用会社の視点でみれば、こうしたバグが発生することで商売が成り立っているので、ECサイト運営企業とそれをサポートする会社が最終的に目的とするビジネスモデルが真逆なので利害関係で対立することになりかねません。

では、メリットについて見てきます。

米国向けに最適化されている
デメリットの真逆ですね。米国向けECサイトを立ち上げるならMagentoを利用するメリットはあると思います。

開発会社が豊富
アメリカの会社は主にFreelancer.comなどのフリーランサーを利用してサイトのカスタマイズを個人・法人に依頼しています。
そこに登録されている個人・法人ユーザーのほとんどがインド系システム開発会社だったりします。開発会社が多いといってもアメリカの会社ではなく、アメリカ→インドに外注しているということなので、ほとんどがインド人ということのようです。ただし、日本人がコンタクトするとなると、すべて英語なので現実的には英語ですべてのシステム開発を依頼するというのは、自ら開発事故を起こすようなことをやっているので超非現実的かな思います。これはある人によっては超メリットですが、私たち日本人の立場だと英語でのシステム開発の依頼ができる人にとっての意味になると思います。

外部連携が豊富
主に米系のサードパーティーとの外部サービスとの連携については言うまでもなくいろいろなサービスが使えます。

世界中にコミュニティーがある
アメリカ発のECサイトでドキュメント類も英語なので、アメリカを問わず世界各国でMagentoがローカライズされていることから、特定の国へ販路拡大する場合はローカライズ済みの言語データなどを無料で使えるメリットがあります。当然日本語のMagentoがあるというのは、日本語ローカライズチームが日本語化してくれたおかげということです。

ウェブサイト構築に関するドキュメントが豊富(ただし英語)
世界中の開発者が参加しているため、バグやエラー時のトラブルシューティングに関するドキュメントが豊富にあります。

 

ビジネスでは、こうしたデメリットを上回るメリットが明確に存在するのであれば、採用すべきという結論になりますね。

 

 

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