Eコマースの中で、最も活気があるのがファッション分野です。数々のファッションECが出現する中、最近、ユニークなサービスが2つローンチしました。今回は、ユーズドマーケットに新たなコンセプトを打ち出した「MATERIAL WRLD」と「LOVVD」をみてみましょう。
MATERIAL WRLDは、ファッショニスタのクローゼットの中身を、売買できるオンラインコミュニティサイトです。ファッションの最前線を行くテイストメーカーが、使用しなくなったアイテムを適正価格で売り、ファッション好きの女性が憧れのテイストメーカーの商品を買うというサービスです。昨年秋にβ版がスタートし、この春、正式ローンチしました。
現在、クローゼットは300以上あり、デザイナーや雑誌編集長、DJといったハイセンスな人達により作成されています。忙しいテイストメーカーの負担を軽減するため、商品のプライシングサポートや、パッケージ移送サービスが提供されている点が特徴です。
また、ユーザーは、好きなジャンルやテーマでスタイルグループを作成でき、その中で自由に情報交換ができます。グループの質を担保するため、参加には一定の条件がおかれていますが、フォローすることで誰でも閲覧が可能です。ファッション感度の高い人達の情報交換を見て楽しめるという点も、人気の理由となっています。
LOVVDは、使わなくなったプレミアムな靴とバッグを販売するファッションECです。β版がローンチされたばかりで、これから本格的なサービス展開が始まります。コンセプトは、「ファッション好きな人が大切に使っていたブランドアイテムを、新たなファッション好きな人に渡す というものです。
LOVVDの最大の特徴は、Instagramを活用したマーケットプレイスになっている点です。プレミアの商品を販売するためには、まず美しいビジュアルサイトで、ユーザーを惹き付ける必要があるためです。ユーザーは、Instagramのアカウントから写真を選び、簡単にLOVVDに写真を掲載できます。今後は、#lovvdbagsや#lovvdshoesなどハッシュタグを付けることで、自動的にLOVVDに反映されるシステムも取り入れる計画だとされています。
リユースの商品は、「いらなくなった物」の販売というイメージが強くあります。しかし、MATERIAL WRLDとLOVVDは、これまでの見方を捉え直し、「誰かに自慢したい物」「大好きだった物」という発想転換をすることで、新たなサービスを築きました。
日本のユーズドマーケットには、まだこのようなECは見られません。今後、日本でどのようなサービスが出現するか、要注目です。
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