【海外EC最新事情】急速に拡大しているイタリアEC市場

タイトルイメージ

2020年、ヨーロッパでは新型コロナ感染症によるロックダウンにより、消費者行動に大きな変化をもたらせた。
日本と同様にヨーロッパにおいてもコロナ禍でEC市場は拡大し、その大きな変化のひとつとして、ヨーロッパでは食品ECの拡大があった。
ヨーロッパでは、ロックダウン中、ヨーロッパの都市部に住む消費者の28%は食料品を購入するための主要なチャネルとしてオンラインショッピングを使用したという。
特に利用が多かったのは、フランス、スペイン、イタリアで、消費者の70%がオンラインで食料品を購入した。
それらの影響からか、今年2月からイタリア、ミラノでは新鮮な食料品を届ける「Amazon Fresh」が開始されている。
今回は、ヨーロッパEC市場でも今、急速に成長しているイタリアのEコマース市場を「Digital2021︙Italy」や「Ecommerce News Europe」などを参考に整理した。

イタリアのインターネットはモバイルが中心

イタリアはヨーロッパの南に位置する地中海に突き出た半島国で総面積は30万1,338km2(日本の4/5の広さ,約80%)、人口は6,041万人(2021年)である。
そして、イタリアはヨーロッパで3番目に大きな経済国であり、欧州連合(EU)、OECD、G7、G8の創設メンバーでもある。
イタリアにはファッションブランド、アルマーニ、ヴェルサーチ、プラダ、グッチなど、女性ならいくつも欲しくなる世界屈指の高級ブランドが揃っている。
自動車のメーカーも、アルファロメオ、ランボルギーニ、フェラーリ、フィアットと有名メーカー、ビッグ企業があり、男性にとっては一度はこの車種を運転したいと思うのではないだろうか。
また、イタリアの人口の71.2%は都会の中心部に住んでおり、28.8%は地方に住んでおり、経済的格差もあるようだ。
インターネット関連も諸外国同様、発展しており、現在はスマートフォンユーザーが圧倒的に多い。
下記に2021年のイタリアのインターネット普及率などDataReportalの「Digital2021︙Italy」より整理した。

図表01

イタリアの最新Eコマース事情

イタリアは、西ヨーロッパで最も急速に成長しているEコマース市場の1つである。
インターネットユーザーの60%はネットショップを利用しており、2019年のEC市場規模は、315億ユーロ(約4兆円)とされている。
EC市場の成長率も2015年から2019年の期間の平均成長率は10〜19%で、2020年はコロナ禍で食料品ECが大きく成長している。

イタリアのEC利用で最も多いカテゴリーは観光関連のECである。旅行や宿泊等の観光ECで2020年は、98億ドル(約1兆円)となっている。
しかし、これも、2020年はコロナ禍のロックダウンにより前年比マイナス53.9%と大きく減少した。
逆に大きく拡大したのが、食品関連ECの29.1億ドル(約3,100億円)で、前年比38.7%の増加である。

他にも、家具やインテリア用品は29.6億ドル(約3,100億円)で前年比27.5%増。
ファッション、美容関連ECは57.4億ドル(約6,200億円)で前年比24.4%増、など2020年はコロナ禍により、イタリアのEC市場は大きく拡大したと思われる。
下の図は、DataReportalの「Digital 2021︙Italy」から引用し作成した。

図表02

また、IcePayによると、イタリアでオンライン購入に最も頻繁に使用されるクレジットカードで、クレジットカード決済は、40%の市場シェアを持っており、次に、PayPal(12%)、代金引換(11%)などとなっている。
ただし、決済の好みに関しては、47パーセントのオンライン購入者は、PayPalで支払うことを好むとしている。

イタリアの売上トップ10オンラインストア

下の図は、「Statista」の2019年のイタリアのオンラインストアで売上高トップ10である。
売上高では「Amazon.it」が他のオンラインストアを圧倒しているのが分かる。
Amazonはイタリア以外のフランス、英国、ドイツなどでも売上ナンバーワンである。
2位の「ザランド(Zalando)」と4位の「シェイン(Shein)」はファッション、靴、美容アイテム、アクセサリー、スポーツアイテムのオンラインストアである。
5位の「エッセルンガ」は、イタリアのスーパーマーケットと食料品・生鮮食品ECの大手である。

図表03

イタリアは今、越境ECが活況している

「Ecommerce News Europe」の9月9日の記事によると、今、イタリア消費者向け越境ECに新たなチャンスが生まれているという。
2021年のEUの調査によると、EUのオンライン利用者の30%は他のEU諸国の販売者から購入しているとしており、また、Salesupplyの調査では、ヨーロッパのEC業界で大きく成長を示している市場はイタリア、デンマーク、ノルウェー、ポーランド、チェコ共和国、スウェーデンとされている。

現在、イタリアのEC市場は、デジタル化と共に急速に伸びており、特に若い世代が越境ECを利用しているとある。
Salesupplyのハンスウィーバム氏によれば、イラリア消費者向け越境ECでは、イタリア消費者向け商品選定・決済方法、送料無料などオプションサービス、そしてイタリア語での越境ECサイトが重要と述べている。

まとめ

イタリアではコロナ感染者数もピーク時の13%と落ち着きを見せ、飲食店の営業開始、イベント開催など、景気は回復しているようだ。
2020年はコロナ禍でヨーロッパではEコマースが拡大し、特に食品、健康関連商品、建築材料、子供用品などが大きく伸びた。
今後は、コロナ禍によりオンラインショッピングへの移行がどこまで継続されるかということになるが、ヨーロッパのショッピングは、コロナ禍により食料品をオンラインで購入するという消費行動は、これからも消費者の主要なチャネルとして、位置づけられたのではないだろうか。

参考:

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