今更聞けない!フォント選びの基本

イメージ画像

Webデザインを行うとき、色と同様にビジュアル面で大変重要な要素となってくるのが、どのようなフォント、書体を選ぶかということだ。Webデザインをはじめるときは基本的な書体を選び、全体として統一する方がよい。いろいろな種類のフォントが混ざってくると、統一感のない、まとまりのないデザインになってしまう。
また、Webデザインでは印刷物に比べあまり、フォントに関しては重要ではないとされるが、どのようなフォントを選ぶかで印象は大きく変わる。
今回は押さえておきたい“フォント選びの基本”についてまとめてみた。

 

1.Webデザインではなぜ、フォントにこだわれないのか?

Webデザインの場合はフォントの指定はCSSで設定するが、指定したフォントが特殊だった場合、ユーザーのパソコンに指定したフォントが入っていないと表示されない。CSSで設定するフォントはユーザーのパソコンでデフォルトで入っているフォントの中で設定することが第一となる。

※Webフォントという技術を使えば、ユーザーの環境に依存しないで、テキスト表示はできるが、まだ、日本語に対応したフォントは少ない。

さらに、文字サイズの指定も最小単位は1ピクセルであるので、たとえば、10.5ピクセルと設定しても、ブラウザごとに解釈が違い、レイアウトが崩れる可能性が高い。
また、文字間を印刷物のように細かく一文字一文字を文字ツメすることができないなど、Webにおいてはさまざまな制約があり、印刷物のように細かい設定ができないことを理解したうえでデザインを行わなければならない。

 

2.フォントの基本は「明朝体」と「ゴシック体」である

Web、印刷物に限らず、フォントの種類は大きく分けて二種類である。セリフ体である「明朝体」、セリフのない、サンセリフ体の「ゴシック体」である。
「明朝体」は横線に対して縦線が太く、線の末端に「とめ」「はらい」、「ウロコ」のある書体である。一般的は明朝体は「可読性」が高く、文章が長くなっても目が疲れない書体である。明朝体は新聞や雑誌といった長文を扱う時に用いるのが一般的だ。
「ゴシック体」は横線と縦線の太さがほぼ同じである。ゴシック体は明朝体より「視認性」が高く、はっきり見え、よく目立つ書体といえる。プレゼン用のスライドのテキスト、ポスターやチラシのタイトル、見出しに用いられる。

フォント01

 

3.「明朝体」と「ゴシック体」の印象は?

フォントは文章を伝えるだけではない。フォントには色と同じようにイメージを伝えるという機能も持っている。フォントの持っている視覚的効果を使い分けることがWebデザインでは重要である。

「明朝体」の印象は大人、上品、知的なイメージあり、優雅で繊細な印象がある。縦線の幅が細い明朝体は同じ文字でモダンで中性的、都会的で洗練されたイメージが、縦部が太くなるにつれ、権威的、男性的、歴史的、和風のイメージが強くなる。

 

「ゴシック体」の印象は親しみや存在感、男性的なというイメージがある。線幅が細くなるとシャープで現代的な女性的なイメージになり、太くなると、元気、力強い、大人、男性的といったイメージが強くなる。

ゴシック体

 

下に例として弊社サイトのバナー広告でフォントを変えて比較してみると、伝わるイメージが違うのが良く分かる。
明朝体はアイキャッチとしては弱いが、信頼性や、堅実、格調などのイメージを伝えることができる。
ゴシック体は視認性が高く、親しみ感や、力強さ、男性的といったイメージを伝えることができる。

 

まとめ

フォント選びは、色選びと同様にユーザーに対してどのような印象を与えたいかを基準に選ぶことが重要である。
フォントを選ぶ場合は、それぞれの書体で与える印象、読みやすさを考えてサイトのイメージにあったものにする必要があるということだ。
現在のWebデザインにおける「文字」の在り方は印刷物に比べ、その扱いはまだ、情報伝達の手段でしかないかもしれないが、やがて、フォントによるイメージ伝達においても制約がなくなるときが来るだろう。将来に向けて世の中にたくさんあるフォントのもつ印象イメージ、読みやすさ、視認性など、整理しておくのも良いだろう。

関連する記事

海外販売に関する補助金・助成金情報(2018.June)... 2018年も6月。日本は西から梅雨期に入って行く。今年の6月(梅雨の時期)は暑さに注意で、沖縄など梅雨に入っているが、気温はかなり高くなる見込みだ。今月も最新の補助金、助成金情報をまとめた。 補助金・助成金とは国や地方自治体から民間企業へ資金支援する返済不要のお金である。 補助金と助成金...
SNS最新事情とSNSマーケティングの課題... 今年の流行語大賞に「インスタ映え」が選出されたのは皆さんもご存知だろう。 今年は確かにInstagramは成長著しかったようだ。 ある調査によると、 Instagramの投稿を見て、実際にお店に出かけ食べ物を食べてみた人や、買い物をした人の割合は42%に昇り、さらに集客アップに繋がったとさ...
海外展開に関する補助金・助成金情報をピックアップ... 少子高齢化の時代、日本のマーケットから世界に転じて販路を拡大しようという企業も多いと思う。補助金・助成金制度の中には、費用のリスクを少なくし、海外に向けて越境ECを構築したり、海外の展示会に出展したり、プロモーションなどで海外販路を拡大することが可能なものが用意されている。日本政府は2020年ま...
Instagramの写真から即購入できる「ショッピング機能」とは... 昨年の流行語にもなった「インスタ映え」。その勢いは今も衰えを知らない。 日本のアクティブユーザーは2,000万人を突破し、6月21日のインスタグラム公式ページでは、ついに世界中の月間アクティブユーザーが10億人を突破と公表した。 多くの企業では、この勢いに乗ろうと、商品画像、動画など配信し...
ヨーロッパのファッション業界のEコマース事情... ヨーロッパのファッション業界について、ソーシャルメディアを分析した最新の結果によると、消費者のロイヤリティと店舗のローカライズ(現地化)がオムニチャネルのキーポイントとなるようだ。 さらにオンラインで注文したものを店舗でピックアップ、同日配達、店舗内での購入のためにオンラインでサイズ切れな...
買い手が嬉しくなるパッケージのコツを紹介... 購入した商品のパッケージ、気になりませんか?買い物をした後、レジ袋に何気無く目をやってみて可愛らしいキャラクターのプリントが見えたら、何となく良い気分になりませんか? 人によって包装を気に掛ける度合いが違えど、包装に気を使うことで商品や売り手の企業への印象が変わるということもあるはずです。 そ...

コメントをどうぞ