Instagramをビジネスで利用する

イメージ画像

2010年に始まったInstagram(以下インスタグラム)は、スマフォカメラアプリで、撮影した写真を加工し、投稿するSNSアプリである。2015年9月時点でグローバルユーザーは4億人、国内では810万人のユーザーがこのアプリでSNSを楽しんでいる。昨年、2015年にはInstagram広告がリリースされ、企業など広告を掲載できるようになり、インスタグラムはあらゆるビジネスに利用できるSNSに進化しようとしている。
今回は、このインスタグラムのビジネス利用に焦点をあて見ていこう。

 

インスタグラムのユーザー数を比較してみた

2015年もっとも勢いがあったと言われるインスタグラムは、国内でも昨年1年間でユーザー数が倍増した。世界のユーザー数はどうだろうか? 他のSNSの国内、世界のユーザー数やメインユーザー層など、比べてみた。

図表_01

図表_02

図表_03

 

インスタグラムのどこがそんなにいいの?

インスタグラムの特徴は写真に特化したSNSという点とfacebookやtwitterにあるシェアやリツィートがなく、最小単位の中でのコミュニケーション形態をとっているところだろう。つまり、写真だけなので気楽に投稿できる、なんとなく撮った写真を記録として残せる、撮影することが好きだから、といったところがインスタグラムを使う理由として考えられる。
また、インスタグラムは”オシャレ”といったイメージが強い。芸能人やモデル、アーティストなど女性が多く投稿していることや、彼らの私生活を垣間見れるところなども魅力となっている。

 

インスタグラムのビジネス利用

今年も多くのユーザーを獲得するだろうインスタグラムをビジネスに活用したいと考えるのは自然である。が問題はインスタグラムは投稿を拡散する拡散力が低いというところだ。
まずは、インスタグラム向きの良質な写真で企業のイメージアップ、ブランドイメージ高めるツールとして利用するというのが王道である。また、拡散力が弱いことをポジティブに捉え、ファンになったユーザーとエンゲージメントを強くすることを目的として、交流のためのコミュティツールとしての利用も有益である。投稿する写真はブランディングやマーケティングのための活動ツールとして捉えることが重要なのだ。
また、インスタグラムは拡散力が弱いとあるが、他のSNSと連携したり、ハッシュタグを使うことで拡散力を期待できる。以下にインスタグラムで投稿の際に、押さえるべきポイントをまとめた。

 

企業が 押さえるべき運用のポイント

現在、多くのユーザー数を獲得しているインスタグラムだが、インスタクラムは他のSNSに比べ拡散力は低く、拡散を期待するには工夫が必要だ。
以下にその拡散するためのポイントをまとめた。

1.企業のコミュニケーションコンセプト、運用コンセプトを明確にする

自社のどの商品またはサービス(何を)をどんなターゲット層(誰に)対して、どのような形式で表現するなど、あらかじめ設定してから始めることが第一である。

2.Facebook、Twitterと連携する

インスタグラムにはFacebookのシェアやTwitterのリツィートのような拡散機能がない。
インスタグラムは過去にFacebookに買収された経緯があり、Facebook連携がスムーズである。Twitterとも親和性も高く、違和感なく連動できる。設定するとインスタグラムに投稿すると、FacebookやTwitterに同じように投稿され、拡散を期待できるのだ。

3.ハッシュタグを追加する

インスタグラムで投稿する際のコメントに(#)ハッシュタグをつけた単語をコメント欄に記述すると、その投稿がインスタグラム検索で見つけらやすくなる。ハッシュタグは一枚の画像に最大30個、つけることができる。ハッシュタグはローマ字、日本語、漢字、カタカナといろいろのパターンにするとヒットしやすくなる。ただし、投稿内容と全く関係のないタグはつけてはいけない。

 

広告も出稿できるようになった

インスタグラムは2015年10月1日から企業が設定した予算内でインスタグラム内に広告を出稿できるようになった。広告は、コンテンツとコンテンツの間に表示されるインフィード型の広告である。
広告のタイプには3つあり、下記にその内容をまとめた。
一つは一般的な画像によるイメージ写真とCTAボタンによるウェブサイトへの誘導するというもの。テキストも記述でき、125文字以内を推奨している。
二つ目はアプリインストールを促す広告だ。アプリ画像ともにCTAボタンを選んで設置する。
三つ目は30秒以内の動画再生のビデオ広告だ。ビデオ形式はH.264圧縮方式でテキストも最長300文字まで記述できる。フォーマットはFacebook広告と同様で画像にテキストが占める面積が20%を超えてはならない。
このようにこれまで、インスタグラムの投稿から外部サイトへ誘導ができなかったが、この広告によりブランディングだけではなく、集客として、コンバージョン成果を期待できるようになった。

インスタグラム広告事例

 

まとめ

インスタグラムは一枚の画像で世界観を伝えるコミュニケーションが人気となり、日本でも女性や若者を中心に急速に普及している。企業もインスタグラム効果は実感しており、統計によると、「一番感じている効果は何ですか?」の問いに対し、「集客力がアップした」が59.1%、「売上が拡大した」が50%、「ブランド、商品などのファンが増加した」が50%という結果となっており、インスタグラム効果は大きいことが見てとれる。今年も、さらにユーザー数が伸びることが予想されるインスタグラムにまだ取り組んでない企業は、チャレンジしてみることをお勧めする。

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