
2014年8月7日、Pinterestは気に入ったピン(画像)をメッセージ付きで送信、返信もできるメッセージ機能を追加しました。画像を介したメッセージのやりとりが、どのようにビジネスの幅を広げるのかをご紹介します。
まずは、Pinterestのメッセージ機能を見ていきましょう。送りたいピンを選択して、相手もしくはグループ(10人まで)を指定し、メッセージを入力して送信すれば、画像とともにメッセージを送ることができます。また、受けた相手はメッセージだけを返信したり、別のピンを添付して返信することもできます。
Pinterestは約1年前にピンを送ることができるサービスを始めましたが、「ピンを送るだけではなく、双方向の対話ができるようにしてほしい」という要望がユーザーから多く寄せられ、アップデートされました。メッセージ機能はPCで使えるWeb版とAndroid、iOS向けのアプリによるモバイル版で利用できます。

パートナーと今晩の食事レシピについて相談したり、友達と旅行プランについて話し合ったり、さまざまなシーンでの利用が想定されますが、ビジネスにおいても少なからぬ影響を与えそうです。
メッセージ機能のおかげで、画像を二人もしくはグループ間で共有しながら、さまざまな対話ができるようになりました。社員同士であれ、顧客との間であれ、ビジネスを進めるうえでの具体的なイメージの共有に、大いに活用できます。
車のデザインを担当するチームにおいて、メンバーが自由にイメージ案を出し合うブレーンストーミングに利用したり、建築士が依頼されたマイホームの設計において、顧客の持つイメージをより具体的に把握するために利用したり、あるいは、ウェディングプランナーが卓上のデコレーションのイメージを把握するために利用したり、とさまざまな活用法が考えられます。Pinterestのメッセージ機能はスマホで手軽にできるので、リアルタイムなイメージの共有が求められるビジネスにおいては大いに活用されるでしょう。
メッセージ機能の追加により、ユーザー同士のやり取りが増加することが見込まれます。ピンが検索される回数も増えるので、自社のボードやピンが表示されやすくするための対策を改めて講じておいた方がよいでしょう。リッチピン(ピン自体に追加情報を含めることができる機能。ムービー、レシピ、リーディング、プロダクト、プレイスの5 種類あり、例えばプロダクトピンでは現在の価格や在庫状況などが表示できる)を利用したり、Pinterestから公式ウェブサイトとして認証されれば、検索結果においてより上位に表示されるようになります。また、ピンに添える説明文に検索されやすいキーワードを盛り込んでおくことも重要です。例えば、ファッション系のピンであれば、アイテム名、ブランド、着用シーズンなどを記載し、旅行系のピンであれば、場所、人気のあるアクティビティなどを記載します。キーワード関連では、今後導入されるPromoted Pin(クリック単価制で特定のピンをユーザーのタイムラインに表示させる広告サービス)などにも登録しておけば、キーワードに合致した広告として表示されるので効果的です。
これまで個々のユーザーが好きな画像を集めて、自分好みのボードを作成するという趣味的要素の強かったPinterestにメッセージ機能が追加されたことで、ユーザー同士の交流という新しいフィールドが広がりました。ユーザー数や利用回数の増加に伴い、ビジネスでの活用もより活発になることが予想されます。Eコマースへの展開も含め、今後もPinterestの動向からは目が離せません。
参考:
Pinterest Updates ‘Send a Pin’ to Boost Interaction. Is E-Commerce Next?
ピンタレスト、「ピン」を付けた画像について語り合える「メッセージ機能」を追加