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2018年日本の広告費 インターネット広告がテレビ広告を超える日

   投稿者 : 2019年4月11日 By

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2月28日、電通は2018年の総広告費の媒体別・業種別広告費を発表した。
それによると、2018年の総広告費は、6兆5,300億円、前年比102.2%で7年連続でプラスと緩やかながら成長した結果となった。
しかし、全体的に各メディアが伸長しているわけではなく、伸びているのは「インターネット広告」のみで、新聞、テレビなど「マスメデイア関連広告」、交通広告、POPなどの「プロモーション広告」はいずれも前年比を下回る結果であり、デジタル広告の一人勝ちの状況なのである。
インターネット広告は、今後も大きく成長し、他のメディアは徐々に減少するものと業界では予測されているが、その理由はどこにあるのか。 今回の電通の広告費の内容を見ながら考えてみた。

2018年広告費の概要

2018年の総広告費は6兆5,300億円と、前年比102.2%で緩やかではあるが上昇した。
総広告費の内訳を見ると、「マスコミ4媒体広告費」は、2兆7,026億円、前年比96.7%で4年連続の減少である。
逆に5年連続で成長しているのが、「インターネット広告」で1兆7,589億円、前年比116.5%となっている。 「プロモーションメディア広告」(屋外、交通、折込、DM、フリーペーパーなどの広告)は前年比99.1%の2兆685億円の減少となっている。

「マスコミ4媒体広告費」の内訳を見ると、「新聞広告費」4,784億円(前年比92.9%)、 「雑誌広告費」1,841億円(前年比91.0%)、「ラジオ広告費」1,278億円(前年比99.1%)、「テレビメディア広告費 地上波テレビ+衛星メディア関連)」1兆9,123億円(前年比98.2%)といずれも減少しており、要因は新聞、雑誌は発行部数の減少のためなど、ラジオ広告は3年ぶりのメイナス、地上波、衛生メディアも景気拡大で増加が期待されかが、マイナス成長という結果となった。

「インターネット広告費」の内訳は、「インターネット広告媒体費」が1兆4,480億円、 118.6%の増加、「インターネット広告制作費」が3,109億円、107.7%の増加でインターネット広告は、運用型広告を中心に堅調な伸びを示している。
インターネット広告は118.6%(1兆7,589億円)と5年連続で2桁成長し、構成の割合も総広告費の29.6%と、前年より3.3ポイント増加し、テレビ広告費(1兆9,123億円)に肉薄する勢いだ。
世界的規模で広告費を見ると、すでにインターネット広告費はテレビ広告費を追い抜いており、広告の世界は、デジタル広告の主流になりつつある。
広告は大衆により近いところに広告を発信するというのが、基本だが、時代はテレビ世代が先導する時代ではなく、インターネット世代が時代を先導している。 「インターネット広告費」の詳細については事項で詳細を見ていこう。

最後に「プロモーションメディア広告費」の内訳を見ると、「屋外広告」3,199億円の99.7%、「交通広告」2,025億円の101.1%、「折込広告」3,911億円の93.8%、「DM広告」3,678億円の99.4%、「フリーペーパー」など2,021億円の94.6%、POP:2,000億円(同101.3%)、「電話帳広告」266億円の90.5%、「展示・映像」3,585億円の105.8%である。
プロモーション広告では空港、駅や車内でのデジタルサイネージ系が好調なようだ。

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2018年新たに区分されたインターネット広告費

今回の電通の広告費の内容から、インターネット広告費の一部に「マスコミ四媒体由来のデジタル広告費」という項目が追加された。
これは、マスコミ4媒体事業社などが主体となって提供するインターネットメディア・サービスにおける広告費のこと。 「マスコミ4媒体由来のデジタル広告費」とは新聞媒体、雑誌媒体、ラジオ媒体、テレビ媒体などが、主体となって提供するインターネットメディアにおける広告費を意味している。
なお、テレビメディアデジタルの内訳である「テレビメディア関連動画広告」は、キャッチアップサービスなどインターネット動画配信における広告費のことを指す。
マスコミ4媒体由来のデジタル広告費は582億円とこちらは急速に成長しており、前年の比較数値は具体的にはないが、前年比二桁成長と見られている。
特に、ラジオデジタルの「radiko.jp」は放送局独自のインターネットオリジナルコンテンツの配信などが伸びているようだ。

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インターネット広告を分析する

2018年のインターネツト広告の内訳は先にも書いたように、「インターネット広告媒体費」が1兆4,480億円、118.6%の増加、「インターネット広告制作費」が3,109億円、107.7%の増加で、合計1兆7589億円で全体の26.9%を「インターネツト広告費」占めるまでになってる。
インターネット広告の種類を見ると、「検索連動型広告」が39.4%の5708億円、 「ディスプレイ広告」が38.9%の5638億円、「ビデオ(動画)広告」が14.0%の2,027億円、「成果報酬型広告」が6.8%の990億円、「その他のインターネット広告」が0.8%の117億円となっている。
この種別内容を見ると「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」を合わせると全体の8割を占めている。 特徴的なのは、「ビデオ(動画)広告」で前年は1,155億円だった広告費が、2,027億まで伸長している点だろう。
背景としては、若者のトレンドとして、人気のInstagram StoriesやYouTubeなどの動画、加えて、TikTokといった動画共有アプリのシェアの拡大が挙げられる。
さらに、インプレッション単価が高い動画広告で広告配信することで、CVRを高める狙いあると思われる。

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インターネット広告の媒体費の取引手法別構成比を見ると、「運用型広告」が79.5%の1兆1518億円と全体の約8割を占めている。
インターネット広告の主役はこの「運用型広告」なのである。 「運用型広告」とはリスティング広告やディスプレイ広告を指し、ユーザーの検索連動した型のクリック課金広告が大きなボリュームを占めている。
また、形態としてDMP(Data Management Platform)広告、つまり、ユーザーのcookieを利用した閲覧履歴から広告を配信するものも「運用型広告」に含まれる。
「成果報酬型広告」は6.8%と数値は低いがこちらは、「運用型広告」のような掲載課金やクリック型課金とは異なり、成果に対して広告料を支払う方式の広告である。

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インターネット広告が主流になるこれだけの理由

■若者のインターネット利用はテレビ視聴時間を大きく上回っている

2018年の日本の広告費は、総広告費6兆5,300億円であり、そのうちインターネット広告費は「インターネット広告」で1兆7,589億円で全体の26,9%と2017年の23.6%からその占める割合を拡大している。
世界的には既に「インターネット広告」の割合は38.5%まで、伸長しており、2019年は日本もテレビ広告費を追い越すことは必至だろう。
それでは、なぜ、「インターネット広告」がここまで伸長するのだろうか? 一つは青少年のインターネットの利用時間である。
総務省の資料によると、青少年の利用時間の平均は1日2時間49分というから驚きである。 年代別に見ると、10代ではネット利用128.8分、リアルタイムテレビ視聴が73.3分。20代ではネット利用時間は161.4分、リアルタイムテレビ視聴が91.8分と、テレビ離れが顕著だ。
50代は、ネット利用時間は77.1分、リアルタイムテレビ視聴が202分。20代と50代では視聴するメデイアが逆転している。
これを視聴時間の割合を見ると、メディアの中心は確実にインターネットに変わることが予見でき、広告もインターネットを中心に配信しない広告はありえない時代になるだろう。

■広告の質が違う、インターネット広告とマスメディア広告

「インターネット広告」はテレビや新聞など「マスメディア広告」とは異なり、主流となっているのはクリック課金型の広告で、広告の表示回数やクリック回数、広告を経由した買い物、問い合わせなどの回数や割合など、広告管理画面から確認でき、広告効果度合いを図ることができる。
「マスメディア広告」にはそのような効果計測が曖昧だ。 「マスメディア広告」は基本的には企画し、出稿し、反応があればそれで良いというものだ。
できるだけ多くの大衆に見せとけばそれでいい。そのあと、広告から何人、お店に来たか。広告を見てどの商品を買ったかなど知る術もない。 しかし、「インターネット広告」は違う。
例えば、Facebookだと筆者が小説が好きだと知っている。小説好きには的確に話題の小説広告をFacebookに届けることができる。
そして、それは広告としてではなく「コンテンツ」として届けられる。 さらに、広告クライアントは、数万円で成果をあげることが可能なシステムになっている。
つまり、広告を企画し、出稿し、終わりではない。ユーザーの反応を確認し、再度広告を出稿できる。さらに反応を取り、改善し再々度出稿をくりかえすことで、広告精度をあげることができ、費用対効果を高めることができる。

■誰でもできる広告配信

「インターネット広告」にはリスティング広告、ディスプレイ広告、アフィリエイト広告、Facebook広告、Twitter広告、Instagram広告、動画広告、リターゲティング広告、 メール広告と多くの種類があるが、どれも広告代理店に依頼し、出稿しなければできないかというとそうではない。
自社サイトさえあれば、書店にあるハウツー本を買ってリスティング広告の出稿の勉強をすれば、誰でも出稿できる。初期費用は0円、雑誌広告や新聞広告と違って、1広告何十万もかかることはない。
掲載料金は広告を押された、クリックをされた分だけである。 また、様々なユーザー属性に限定した広告も出稿できる。Googleなどでは最適な広告を出稿してもらうために、Googleでは無料セミナーも開催している。
「インターネット広告=難しい」とい広告イメージは、これから、Google、Amazon、Facebookなどは広告イメージを誰でもが広告出稿できる簡易なシステムに変えてゆくだろう。 インターネット広告を活用して、販路拡大、売り上げアップに繋げていっていただきたい。

まとめ

「テレビ広告」は1996年に「新聞広告」を抜いた。 そして、今や「インターネット広告」は、このマスメディア広告の雄「テレビ広告」を追い抜こうとしている。
世界的には、既に「テレビ広告」を追い抜き、2020年には「インターネット広告」は44.6%を占めるといわれ、日本もこれから、費用対効果の高い「インターネット広告」が主流になるのは、時間の問題だろう。
「インターネット広告」は自社プラットフォームで開発、拡大する企業、他社大手プラットフォームを活用する方向の2通りに別れてきている。
そして、動画広告の新しいプラットフォームの開発も進められている。 「インターネット広告」には様々な取引手法があり、今後の課題は”クライアントセーフティ”をどのように「インターネット広告」によって保ってゆくかが求められる。

出典:「2018年 日本の広告費」
「2018年のインターネット広告媒体費は1兆円4480億円に。モバイル+動画広告の伸びに注目」

 

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