
「ジオ(=地域)ターゲティング」とは、パソコンのIPアドレスから閲覧者の居住地を解析し、その情報を利用する技術のことです。閲覧者の居住地を絞り込むことで、特定の地域に向けた広告や情報配信を行うことができ、特定の地域を意識したマーケティングを行うことが可能です。大まかにしか地域を特定できなかったIPアドレスに対し、近年はGPS付のモバイルが普及したことにより、詳細に地域設定ができる「ハイパーローカル」なジオターゲティングの開発が進んでいます。
Facebookが導入を発表した「Local Awareness Ads」も、ハイパーローカルなターゲティング広告サービスです。今回は、このサービスを詳しくご紹介することで、ジオターゲティングの最新事情をお伝えします。
FacebookのLocal Awareness Adsは、半径1マイル(約1.6㎞)からターゲティングエリアを設定でき、エリア内に居住する人やモバイルの位置情報をオンにして、エリアに入った人に限定して広告を表示することができる画期的なサービスです。
実店舗を運営する人にとっては、店舗まで実際に足を運べるユーザーにのみ広告を配信することが可能なので、非常に効率的な手法といえます。
まずはターゲットとするオーディエンスのいる範囲を設定します。実店舗の住所を入力し、そこを中心として半径何マイルの範囲をターゲットとするのかを決めます。さらに、ターゲットユーザーの年齢と性別を入力します。

次は予算の設定です。かけられる金額を入力すれば、その予算で1日にリーチできる人数が表示されるので、少額からでも始めることができます。また、広告を表示する期間を入力すると、設定された開始日から自動的に広告が表示され、終了時期が来ると広告は停止されます。

最後に広告に載せる写真やテキストを入力します。載せる写真をアップロードするか、Facebookのライブラリから選択したあと、広告の紹介文、タイトルを入力します。
さらにオプションとして、「Get Directions」と書かれたクリック可能なボタンを入れて、お店までの道順を表示させることも可能です。下図の右側がニュースフィード上に表示される広告のプレビューです。

Facebookは10月7日にこの広告サービスについてプレス発表を行い、アメリカ国内では数週間のうちに利用可能になり、その他の地域にも数ヶ月のうちに順次拡大するとしています。
モバイルでのインターネット利用が日常的になっている今、移動しながらスマートフォンでFacebookのニュースフィードをチェックする人も多く存在します。Local Awareness Adsは、こうしたFacebookユーザーを効率的にターゲティングできるサービスであり、高度なジオターゲティング技術を活用した注目の広告手法です。その効果はどんなものなのか? 試してみる価値はあるのではないでしょうか。
Facebook Launches Hyper-Local Ads Targeted To People Within A Mile Of A Business
Helping Local Businesses Reach More Customers