当社、開発のLive−Commerceでも後発ながら、4月より定期購入カートを実装できるようになる。 定期購入とはオンラインショップにおいて、お客様が決めた日に、希望の商品を配送する便利な購入方法である。
定期購入に適する商品は化粧品など日常的に消耗する商材、サプリメントや健康食品などであり、家具やインテリア商品のように一度購入した後には買い替えの必要がない商材には向いていない。最近ではTOTOやナンバーズなどの宝くじにも定期購入の仕組みが導入されているという。
顧客側の定期購入メリットとしては、商品がなくなる度に購入手続きを行う必要がなくなること、商品を安価で買うことができるなどメリットがある。 事業者にとっては、長期的な収益が見込めるなどメリットも多い。
今回はこの定期購入システムを導入する上でのポイントなどをまとめてみた。
事業者にとって定期購入は、売上予測が立ちやすいため、商品や人件費への投資計画も立てやすくなるというメリットがある。 また、オペレーションも、毎月、自動でメール送信やクレジット決済など行われるため、人件費を削減でき、その分の費用を顧客対応や広告費などにあてることができる。
さらに、定期購入をお客様に促すことで、通常の販売より、効率よく収益を見込めることがある。 以下に事業者メリットをまとめた。
ネットショップ運営のポイントは集客し、新規顧客を獲得して、リピーターへと育て、運営にかかるコストを最小限に抑えることである。そのためには定期購入の商品やサービスを増やし、顧客に継続的リピーターになっていただくことである。 定期購入システムカートにも様々な機能があり、下記にカートを選ぶ際のチェックポイントをまとめた。
販売継続のために定期購入システムの月額料金、運営にかかるコストを最小限に抑えるため、機能と効率をのバランスを考えたランニングコストを設定すべきである。
定期購入機能では、顧客が求める購入期間を2週間毎、1ヶ月毎、隔月毎など、購入者が選択する種類が多いことが望まれる。
定期購入カートによっては決済のタイミングが異なっている。 初回に注文時に一括請求するケースや、指定期間毎の注文時に請求するケースがある。 どちらでも設定できれば良いが、サービスによっては決済のタイミングが、一括回収または、期間毎の回収と決まっている場合があるので必ず確認していただきたい。
フォーム一体型とは、ランディングページ内に、注文や申し込みフォームを設置できる機能のことである。 この機能はカゴ落ちを防ぐなど有効な方法で、ランディングページと注文フォームが、1ページで完結していれば、ランディングしてきた顧客を離脱させることなく、注文につなげることができる。
コンバージョンにつなげられるかは、ランディングページの精度に関わってくるので、ランディングページでは、商品のメリット、他社商品との違い、利用者の声などしっかり伝えることが重要である。
ステップメール機能とは顧客の属性に合わせて、段階的にメールを自動配信する機能である。 ステップメールとはメルマガ機能の一種で、一定期間に複数通のメルマガの配信予約ができ、注文したユーザーに対して、段階的に自動メールを送り続けることがきる。
設定は最初の注文時、商品到着時、商品到着から1週間後、商品到着から1ヶ月後などの区切ることができる。設定に合わせてメルマガを自動配信されることで、追加注文を促す効果がある。
ユーザーは、初回利用時はとても良い商品だと思っても、お客様との接触がなくなると、2回目以降は利用しなくなるケースが多い。店舗側からの「商品はどうでしたか?」「そろそろ商品がなくなる頃でしょう?追加注文しますか?」というメールが届けば、お客様の中の数パーセントは再購入、リピート購入につながる可能性があるだろう。
アップセル機能とは、商品をカゴに入れたページ、または、購入確認画面でより上位の商品を勧める機能のこと。 クロスセル機能とは、家電製品を購入した顧客に、オプション商品(予備バッテリーや容量アップ提案など)も同時に購入を勧める機能のこと。
これら機能は追加で商品を提案するもので、商品の購入を決めたお客様に「今だけ、この特典が受けられます!」というボタンを用意し、より高額商品やオプション商品を提案できる機能である。
一度財布をあけたお客様は店舗側の追加提案にも応じやすい状態にあるので、最初に購入した商品が高額であればあるほど、またオプション商品は金額差が少ないほど良い。
アップセル機能・クロスセル機能があるかないかで、商品単価が大きく変わってくるので、定期購入システムカートにはこの機能は必須であるといえる。
ネットショップで、お客様に商品を定期購入で成約いただくには、店舗に対する信頼が第一である。そして、定期購入していただくには、「最初の一歩」のハードルを下げることが重要である。 以下に定期購入を利用していただくためのポイントを整理した。
初回の利用価格を低くすることで、顧客にとって定期購入の入り口のハードルが下がる。 注意すべき点は定期購入の継続回数をしっかり明示するということ。継続回数の明示が曖昧なために後々、クレームになるケースが多い。
無料サンプルを配布することで、大量の顧客リストを獲得することができる。 この大量の顧客に向けて定期購入促進のアプローチをすることができる。
定期購入いただくお客様に数量限定や期間限定等、特別感を与えることで、定期購入の成約を促すことができる。ただし、いつも「限定」訴求していると、お客様の心象がわるくなるので、注意すべきである。
定期購入システムには、ショップカートを提供しているサービス会社により、価格やサービス内容に違いがある。 代表的な定期購入システムカートのサービスの特徴などを下記に整理した。
JARO(日本広告審査機構)が受けるご意見の中に定期購入契約のトラブルが多くなっているという。埼玉県においても定期購入における相談件数は、2015年度は483件だったが、2016年度は12月31日現在で797件に増えているらしい。 トラブルは大きく分けると、(1)中途解約ができない、(2)初回の購入金額より2回目以降が高額で、その表示が極めて分かりにくい、(3)解約するために多額の違約金が発生する。3つの項目があがっている。
トラブルの原因は、ほとんど表示内容が曖昧なために起こっている事項のようだ。 対策としては
これらはいずれ、ガイドラインとして整備されてしかるべきだろう。 お客様との定期購入時のトラブルを避ける為には対策をしっかり行い運用していただきたい。
オンラインショップの定期購入機能は、お客様が店舗の商品やサービスを継続的に使い続けていただく為の重要な戦略的通販方法であると言える。 商品価格だけではなく、どのような付加価値をお客様に提供できるかを考え、定期購入機能を最大限に活用し、ショップ運営を心がけることが重要である。
4月にリリースするLive-Commerceの定期購入システムの詳細: https://www.live-commerce.com/subscription/
記事参考:
タグ: 定期購入