東南アジア最大級「Lazada」とは?使い方や特徴を解説

東南アジア最大級「Lazada」とは?使い方や特徴を解説

東南アジア最大級「Lazada」とは?使い方や特徴を解説

「東南アジアに販路を広げたいが、Shopeeだけでは売上が頭打ちになっている」「現地に倉庫も法人もないのに、本当に越境販売ができるのか」──そんな疑問を抱えていませんか。実は東南アジアのEC市場では、Shopeeと並ぶもう一つの巨人「Lazada」が、日本企業にとって見逃せない販路として急成長しています。

この記事では、Lazadaの基本的な特徴から出店方法、そして成果を出すための具体的な戦略までを、越境ECの実務視点で詳しく解説します。

Lazadaの概要

Lazadaは東南アジア6カ国で展開する大規模ECプラットフォームであり、日本企業が越境販売を行う際の有力な選択肢です。まずはその成り立ちと現在の市場ポジションを把握することで、自社にとっての活用価値を見極めていきましょう。

設立の経緯とアリババ傘下になった背景

Lazadaは2012年にドイツのインターネット企業Rocket Internet傘下で設立されました。当初から東南アジア全域をターゲットにしたECプラットフォームとして構想され、Amazon型の直販モデルからスタートしています。設立からわずか4年後の2016年、中国のアリババグループがLazadaの経営権を取得し、以降は段階的に出資比率を高めてきました。

このアリババによる買収は、単なる資本参加ではありませんでした。アリババが持つ物流インフラ「Cainiao」との統合、決済システムの強化、そしてAIを活用した販売者向けツールの導入など、プラットフォームの根幹が刷新されたのです。現在のLazadaは、アリババの技術力と東南アジアにおけるローカル知見を融合させた、ハイブリッド型のECプラットフォームへと進化しています。

展開国とユーザー規模の現状

Lazadaが展開しているのは、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピン、シンガポールの6カ国です。これらの国々は総人口が約6億人を超え、EC市場の成長率は年間20%以上を維持している地域も少なくありません。

プラットフォーム全体での年間アクティブユーザーは1億5,000万人以上と推計されており、月間訪問者数では各国で上位のECサイトに位置づけられています。特にインドネシアとタイでは、Shopeeと市場シェアを二分する存在であり、ベトナムではむしろLazadaが優勢な地域もあります。こうした規模感を踏まえると、東南アジア全域で面的に販路を確保したい企業にとって、Lazadaは避けて通れないプラットフォームといえるでしょう。

主な商品カテゴリーと購買層

Lazadaで取引されている商品カテゴリーは多岐にわたりますが、特に売上が集中しているのはファッション、美容・パーソナルケア、家電、ホーム&リビング用品です。日本企業にとって注目すべきは、日本製の化粧品やスキンケア製品、健康食品、ベビー用品といったカテゴリーで根強い需要があることです。

購買層の中心は20〜35歳の都市部居住者であり、スマートフォン経由での購入が全体の約90%を占めています。可処分所得の上昇とともに「品質にお金を払う」層が拡大しており、最安値だけを求めるユーザー層とは異なるセグメントが形成されつつあります。これは日本製品の「高品質・安心」というブランドイメージと親和性が高く、価格競争に巻き込まれにくい土壌があることを意味しています。

提供している主要サービス一覧

Lazadaが販売者向けに提供しているサービスは、単なる出品機能にとどまりません。以下に主要なサービスを整理します。

Lazadaの主要サービス一覧
サービス名 概要 対象
LazMall 公式ブランド向けの認定モール。信頼性マークが付与される ブランド企業
Lazada Global Collection 越境販売専用チャネル。現地法人なしで出店可能 海外セラー
Lazada Express 自社物流ネットワークによる配送サービス 全セラー
Sponsored Solutions 検索連動広告やディスプレイ広告の出稿機能 全セラー
LazLive ライブコマース機能。リアルタイムで商品を訴求可能 全セラー

これらのサービスを組み合わせることで、出店から集客、物流、顧客対応まで一気通貫で運用できる点がLazadaの特徴です。次のセクションでは、こうした機能がどのような強みとして発揮されるのかを掘り下げていきます。

Lazadaの強み

東南アジアには複数のECプラットフォームが存在しますが、Lazadaを選ぶべき理由はどこにあるのでしょうか。ここでは物流、プロモーション、決済、そして競合との違いという観点から、Lazadaならではの強みを具体的に解説します。

ローカル販売と越境販売を両立できる仕組み

Lazadaの最大の特徴は、現地法人を持たない海外企業でも「Lazada Global Collection(LGC)」を通じて越境販売ができる点です。これは中国やシンガポールの保税倉庫から各国へ直接発送する仕組みで、在庫を現地に持つ必要がありません。日本から中国の倉庫へ商品を送れば、あとはLazadaが現地配送まで対応してくれるイメージです。

一方、将来的に現地法人を設立してローカルセラーになれば、各国専用のLazadaマーケットプレイスでより有利な条件で販売できます。つまり、最初はLGCで市場をテストし、売れ筋が見えてきたら現地展開に移行するという段階的な参入戦略が取れるのです。この柔軟性は、リスクを抑えながら東南アジア市場を攻略したい日本企業にとって大きなメリットとなります。

包括的な物流ネットワークとLazada Expressの特徴

越境ECで最も頭を悩ませるのが物流です。Lazadaは自社物流サービス「Lazada Express(LEX)」を6カ国すべてで展開しており、集荷から配送、返品処理までを一括で担っています。特にインドネシアのような島嶼国家では、地方への配送インフラが未整備な地域も多いですが、LEXはこうしたラストワンマイルまでカバーしている点が強みです。

また、アリババ傘下の物流企業「Cainiao」との連携により、中国から東南アジアへの越境物流ルートが最適化されています。日本企業の場合、いったん中国の保税倉庫に在庫を集約し、そこから各国へ発送するパターンが一般的です。配送日数は通常7〜14日程度ですが、需要の大きい商品は現地倉庫に在庫を置く「フルフィルメントサービス」を利用することで3〜5日に短縮できます。

豊富なプロモーションと広告ツールの活用方法

Lazadaでは年間を通じて大型セールが開催されており、これが集客の大きな柱となっています。代表的なものに「11.11(独身の日)」「12.12」「6.6」などがあり、これらのキャンペーン期間中は通常の3〜5倍の売上を記録するセラーも珍しくありません。

広告ツールとしては「Sponsored Discovery」(検索連動型)と「Sponsored Affiliate」(アフィリエイト型)が用意されています。前者はGoogle広告のような仕組みで、キーワードごとに入札して検索結果上位に表示させるもの。後者は外部のインフルエンサーやメディアに成果報酬型で商品を紹介してもらう仕組みです。さらに「LazLive」というライブコマース機能もあり、リアルタイムで視聴者に商品を訴求できます。東南アジアではライブコマースの浸透率が日本より高く、ライブ配信経由の購入率が通常の2〜3倍になるケースも報告されています。

決済や購入保証とカスタマーサポートの体制

Lazadaは各国の主要な決済手段に幅広く対応しています。クレジットカード、銀行振込、電子ウォレット(GrabPay、GCashなど)、そして東南アジアで根強い「代金引換(COD)」にも対応。CODは全体の30〜50%を占める国もあるため、この対応は売上を左右する重要な要素です。

購入者保護の仕組みも充実しており、「Lazada Purchase Protection」により商品が届かない場合や記載と異なる場合の返金が保証されています。これにより購入者は安心して取引でき、結果としてセラーの信頼性向上にもつながります。カスタマーサポートは各国の現地言語で提供されており、海外セラーが直接対応できない問い合わせもLazada側で一次対応してくれる体制が整っています。

Shopeeなど競合サービスとの主な違い

東南アジアECを検討する際、必ず比較対象となるのがShopeeです。両者の違いを理解することで、自社に適したプラットフォームを選べるようになります。

    LazadaとShopeeの主な違い

  • ユーザー層:Shopeeは若年層・価格重視層が中心。Lazadaは比較的購買力の高いミドル層が多い傾向
  • ブランド展開:LazMallは公式ブランド認定があり、正規品イメージを訴求しやすい。Shopee Mallも同様の機能があるが、Lazadaの方がブランドフィルタリングが厳格
  • 物流:Lazadaは自社物流LEXが強み。ShopeeはShopee Express+提携物流が中心で、柔軟性はあるが品質にばらつきがある地域も
  • 手数料:両者とも販売手数料は5〜10%程度で大差なし。ただしプロモーション参加費やフルフィルメント費用で差が出る

端的にいえば、「まずは低コストで大量のトラフィックを獲得したい」ならShopee、「ブランド価値を毀損せず、中長期的に利益を確保したい」ならLazadaという棲み分けが考えられます。もちろん両方に出店して相互補完するのが理想ですが、リソースが限られる場合は自社の商品特性と戦略に照らして優先順位を決めるべきでしょう。

ここまでLazadaの強みを見てきました。では実際に出店するとなると、どのような手順や費用が発生するのでしょうか。次のセクションでは、出店から運用までの具体的なプロセスを解説します。

Lazadaへの出店で成果を出す方法

Lazadaの特徴や強みを理解したところで、次は実際の出店プロセスと成果を出すための運用戦略に踏み込みます。単に出店するだけでは売上は立ちません。アカウント選定から手数料設計、KPI管理まで、実務で押さえるべきポイントを具体的に見ていきましょう。

出店アカウントの種類と最適な選び方

Lazadaには複数のセラータイプがあり、自社の状況に応じて最適なものを選ぶ必要があります。大きく分けると「ローカルセラー」「クロスボーダーセラー(LGC)」「LazMall出店」の3種類です。

ローカルセラーは現地法人を持ち、現地の銀行口座と住所が必要です。手数料率が低く、配送スピードも速いため競争力がありますが、初期投資とランニングコストがかかります。クロスボーダーセラー(Lazada Global Collection)は日本企業でも法人登記さえあれば登録可能で、在庫は中国やシンガポールの倉庫に置きます。初期投資を抑えて市場テストができる反面、配送日数が長くなる点がデメリットです。LazMallはブランド公式として出店する形態で、審査が厳しい代わりに検索優遇や専用バッジが付与され、消費者からの信頼を得やすくなります。

日本企業が初めてLazadaに参入する場合、まずはクロスボーダーセラーで市場の反応を見て、売れ筋が固まったらLazMallへのアップグレードを検討するのが現実的な戦略です。

出店に必要な書類と審査での注意点

出店申請に必要な書類は、セラータイプによって異なります。クロスボーダーセラーの場合、一般的に以下の書類が求められます。

    クロスボーダー出店に必要な主な書類

  1. 会社登記簿謄本(英訳付き)
  2. 代表者のパスポートまたは身分証明書
  3. 会社の銀行口座情報
  4. 取り扱い商品のブランド証明または仕入れ証明
  5. 商品カタログまたはサンプル画像

審査で特に重視されるのは、「正規品であることの証明」と「継続的な供給能力」です。偽造品や知的財産権を侵害する商品はもちろん認められませんが、それ以外にも「在庫切れを頻発させる懸念がある」と判断されると審査が通りにくくなります。申請時には、仕入れルートの安定性や在庫管理体制についても説明できるよう準備しておくとよいでしょう。審査期間は通常2〜4週間程度ですが、書類不備があると再提出で時間がかかるため、最初から正確な情報を揃えることが重要です。

出店開始までのステップバイステップ

実際の出店プロセスは、おおむね以下の流れで進みます。

まずLazada Seller Centerにアクセスし、希望する国のマーケットプレイスを選択して登録申請を行います。クロスボーダーの場合は「Lazada Global Collection」を選択します。申請後、必要書類をアップロードし、審査結果を待ちます。審査通過後はSeller Centerにログインできるようになり、ここから商品登録、価格設定、物流オプションの選択を行います。

商品登録では、各国の言語でタイトルと説明文を用意する必要があります。自動翻訳機能もありますが、品質にばらつきがあるため、主力商品については現地のネイティブチェックを入れることを推奨します。商品画像は最低5枚、できれば動画も1本用意すると転換率が向上します。すべての設定が完了したら商品を「公開」し、販売開始となります。

手数料や料金体系と収益性の見極め方

Lazadaで発生する主な費用は「販売手数料」「決済手数料」「物流費」の3つです。販売手数料はカテゴリーによって異なり、おおむね5〜10%の範囲で、決済手数料は1〜2%程度です。物流費は発送元と配送先、商品サイズによって変動しますが、クロスボーダー発送の場合は1件あたり数百〜数千円かかります。

収益性を確保するには、最低でも粗利率30%以上を確保できる価格設定が目安となります。手数料と物流費で売価の15〜25%が消えることを前提に、仕入れ原価と販売価格のバランスを設計してください。また、大型セール時はさらに追加のプロモーション費用がかかる場合があるため、年間を通じた収支シミュレーションを立てておくことが重要です。

物流オプションの比較とコスト最適化のポイント

Lazadaでは複数の物流オプションが選択できます。クロスボーダーセラーの場合、主に「Cainiao経由の越境物流」と「Lazadaフルフィルメントサービス(FBL)」の二択になります。

Cainiao経由は日本または中国の拠点から直接発送する形で、初期在庫リスクが低い反面、配送日数が7〜14日と長くなります。一方、FBLは現地倉庫に在庫を預けておくことで配送日数を3〜5日に短縮でき、検索順位での優遇も受けられます。ただし、在庫保管料と入庫費用が別途発生するため、売れ行きが読めない商品を大量に預けるとコスト倒れになるリスクがあります。

コスト最適化のポイントは「売れ筋の見極めができてからFBLに移行する」ことです。最初の3〜6ヶ月はCainiao経由でテスト販売を行い、月間販売数が安定してきた商品だけFBLに切り替えるという段階的アプローチが有効です。

運用で重視するKPIと改善の実践例

Lazadaでの運用を軌道に乗せるには、適切なKPIを設定して継続的に改善を回すことが不可欠です。重視すべき指標は以下の4つです。

    Lazada運用で重視すべきKPI

  • セッション数:商品ページへの訪問数。広告投下量や検索順位の効果を測る
  • 転換率(CVR):訪問者のうち購入に至った割合。商品ページの訴求力を示す
  • 客単価(AOV):1注文あたりの平均金額。セット販売やアップセルの効果を測る
  • セラーレーティング:顧客レビューと配送遅延率から算出される総合評価。検索順位に直結

たとえば転換率が低い場合は、商品画像の質、説明文の分かりやすさ、レビュー数の不足が原因として考えられます。あるセラーは、商品画像を5枚から8枚に増やし、使用シーンを示す動画を追加したところ、転換率が1.2%から2.5%に改善した事例があります。このように、KPIの数値変動を見ながら原因を特定し、施策を打つサイクルを回し続けることが成果につながります。

日本企業の成功事例と避けるべき失敗パターン

実際にLazadaで成果を出している日本企業の事例を見ると、いくつかの共通点があります。ある化粧品メーカーは、LazMallに出店した際に「日本国内の公式サイトと同等のブランド世界観」を商品ページで再現しました。現地向けに安易に価格を下げず、むしろ「日本品質」を前面に出したプレミアムポジションを維持。結果として客単価が競合の1.5倍を維持しながら、月間売上を1年で3倍に伸ばしています。

一方で、避けるべき失敗パターンも明確です。最も多いのは「出店しただけで放置」するケースです。Lazadaはアルゴリズムが頻繁に更新されるため、定期的な商品情報の最適化や広告運用の調整が必要です。また、在庫切れを頻発させるとセラーレーティングが下がり、検索順位が急落するリスクがあります。さらに、現地の消費者ニーズを無視して日本向け商品をそのまま出品し、まったく売れないというケースも少なくありません。

成功と失敗の分かれ目は、「現地市場への適応努力」と「継続的な運用改善」にあります。出店はスタートラインに過ぎず、そこからの運用体制の構築こそが本番なのです。

まとめ

越境ECビジネスを最短で軌道に乗せるうえで、Lazadaの圧倒的な集客力とインフラを活用しない手はありません。しかし、モール出店だけで満足してしまうと、常に競合との「価格競争」にさらされ、プラットフォームの規約変更に振り回されるリスクがつきまといます。

そこで、海外市場で利益を最大化している企業が実践しているのが、「モールで新規顧客を効率よく獲得し、自社ECサイトへ誘導してリピーター(ファン)として囲い込む」というハイブリッド戦略です。

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