Elasticsearch と ChatGPT で12ヶ月でトラフィックを2.5倍にする方法

shopify や Makeshop 当社の Live Commerce 他にも無数にある日本のECサイトプラットフォームですが、ECサイトには必ず標準機能として実装されている「サイト内検索」、この機能にOpenAI社の提供するChatGPTを活用することで、新しいECサイトのイノベーションが起こっています。

商品データをChatGPTで商品データを解析し、商品に関連するタグを取得し、このタグから新たなトラフィックを生み出すことができるということです。それが過去12ヶ月比較で約2.5倍のトラフィックを得ることに成功したということです。

具体的に説明しましょう。

商品タイトル、商品の画像、この2つはどのECサイトでも必ずデータとして存在します。この2つデータをChatGPT や Google Vision AI を活用して解析すると、商品の特徴を取得することができます。

取得した「特徴」をサイト内検索できるようにすると、ユーザーは商品名を知らなくても、特徴のテキストリンクだけで目的とする商品にたどり着くことができるようになります。

ゴルフのドライバーで一例を提示しましょう。

商品名 : Callaway Rogue Driver

商品画像 : 

このようなテキストデータをAI解析すると、以下のような商品の特徴を取得することができます。

  • キャロウェイ
  • キャラウェイ (このような表記揺れも取得可能)
  • きゃらうぇい
  • きゃろうぇい
  • 長距離性能
  • 高い寛容性
  • 最新テクノロジー
  • 調整可能
  • エアロダイナミックデザイン

また、Callaway というメーカー名から、以下のような商品シリーズ名を取得することができます。

  • EPIC
  • ROGUE
  • MAVRIK
  • BIG BERTHA
  • APEX

1つの商品あたり、少なくとも15個程度の商品説明にはない新たなキーワードを追加することができました。

想像してみてください。
商品数が1,000件、商品あたり15点のこのような商品に関連するタグを収集することができると、15,000点の新たなキーワードが生成されることになります。そして、ECサイトには新たに15,000のURLを発番することができるようになります。

URL発番の例:

  • https://www.sample-domain.com/search?q=キャラウェイ
  • https://www.sample-domain.com/search?q=キャロウェイ
  • https://www.sample-domain.com/search?q=最新テクノロジー
  •  ….

これらURLをGoogle WEBマスターツールを活用しサイトマップ登録することで、15,000の新たなページ(URL)に対してGoogleから自然検索の対象とすることができるようになるわけです。

その結果、タイトルにあるようにトラフィックが12ヶ月で約2.5倍になっているわけです。

Googleの検索結果でこのような結果を見たことはないでしょうか?

これは、楽天の検索結果のURLがGoogleの自然検索としてインデックスされているわけです。

このURLの形式は、 https://search.rakuten.co.jp/search/mall/キャロウェイ+ドライバー/101077/ となっています。楽天は、「キャロウェイ ドライバー」 というキーワードを101077 というおそらはカテゴリIDに対する横断検索として分析したわけです。

楽天は、このキーワードは検索回数が多いことに注目し、このURLをGoogleにインデックスしてもらうようにウェブサイトを最適化しているわけです。そして、タダでGoogleからトラフィックを集めることに成功しています。

当たり前だし、「そりゃそうだろ」と言われそうですが、

では、これと同じことをやろうと思ったら、あなたならどうしますか?

これが、本日私が説明するElasticsearch と ChatGPT で12ヶ月でトラフィックを2.5倍にする方法です。

Elasticsearch と ChatGPTで運用する新しいECサイトの集客

商品名から関連するキーワードをChatGPTで解析するところまでは説明しました。おそらく、同じように運用されているウェブサイトは少なくないでしょう。

しかし、ここにちょっとした落とし穴があります。

解析され新たなキーワードが増え続けた場合、これらのキーワードをどのように運用し、どのようにGoogleの検索結果と連動させるかという点です。

上述した通り楽天の検索結果のように、サイト内の検索結果自体をGoogleにクロールしてもらう必要がある訳ですので、

  1. 大前提として、サイト内検索が、正しく動作している必要がある
  2. 収集したキーワードは、データベースなどで管理される必要がある
  3. 収集したキーワードから、サイトマップを自動的に作る必要がある
  4. 収集したキーワードは、季節やトレンドによって動的に変化させる必要がある
    (クリスマスシーズンと春では同じ商品でも連想される印象が変わる場合など)
  5. 何が最も検索されているのかを、正しく把握する必要がある

特に、5番目のサイト内で「何が最も検索されているか」を知らないと効率的に自然検索からトラフィックを集めることはできないでしょう。

こうした課題に風穴をあけた企業がElastic社が提供する、Elasticsearch(エラスティックサーチ)ということになります。

Elasticsearchを今日初めて知った方もいるので、技術者ではない人もにわかりやすく接目すると、

Elasticsearchを利用すると、amazon と同じレベルの検索機能が自社ECサイトで実現できる

と思っていただいて結構です。

ElasticsearchはZOZOTownモノタロウ でも導入されているぐらい、超大手サイトが導入するほど、強力な検索ソリューションです。

導入事例を見れば、大手企業がずらりと並んでいますので、Elastic社に依頼したり、パートナーに依頼すれば導入だけで300万〜500万はかかります。(私が過去に問い合わせたところ、このぐらいの費用感が最低レベルという提示)

amazon と同じレベル、、、とは言え、500万を払う企業はないでしょう。

そこで、Elasticsearchの敷居をほ限りなくゼロにしたのが、当社のLive Commerceです。

 

ECプラットフォームに関係なく運用できるElasticsearch

Elasticsearchを導入するには、品質の高い順だと

  1. Live CommerceにECサイトを切り替える
  2. 検索結果のみサブドメインにし、楽天のように検索結果を Live Commerce の検索結果として補完する
  3. 既存のECサイトに導入する

という3通りありますが、ECプラットフォームを Elasticsearchだけのために切り替えるというのも、移転諸々スイッチングコストがかかります。

現実的なのは、2番目の既存のECサイトの検索フォームから先をElasticsearchに切り替えるという方法が最も手っ取り早い方法です。

既存のECサイトにElasticsearchを導入するには、商品データをElasticsearchに統合する必要があるのですが、統合するにも2通りあります。

  1. ECサイトのAPIから、Elasticsearchに統合する
  2. GoogleショッピングのようなデータフィードをElasticsearchに統合する

おすすめなのは 1のECサイトのAPIからElasticsearchに統合する方法です。
楽天のように検索結果を Live Commerce の検索結果として補完します。

例えば、本サイトが、 www.sample-domain.com であれば、検索結果を search.sample-domain.com というサブドメインで運用します。

検索をするページのサーバはLive Commerceで運用されます。

Live Commerceは、本サイトのAPIまたは、データフィードを介してElasticsearchに統合するための基本データを作ります。

この基本データを作る際に、ChatGPTを介して、タグ付けを行い、上述したような、1,000商品あれば、商品分だけキーワードを収集するという運用になります。

そして、商品名にタグを含んだ質の高い商品データをElasticsearchに学習してもらいます。

本サイトのAPIにて、売上の情報が取得できれば、商品別に売上金額をElasticsearchに渡すことで、検索結果の並び順を標準で、売れている人気順にし、amazonのような検索結果に近い状態を作れます。

また、APIでレビューも取得できれば、検索結果に賑わい効果を演出したりすることも可能です。

Elasticsearchでどんなことができるかについては、こちらのページでも解説しているので参照してみてください。

まとめ

  • 検索結果をLive Commerceで補完する
  • 商品データのタグ付けを自動化し、Google自然検索からのトラフィックを増やす

ここまでやって、だいたいざっくりですが月5万円程度で実装できます。

初期費用については、ECプラットフォーム側で用意できるAPIやデートフィードの種類によります。ぜひ、検討してみてください。

また、実際にこの運用を行っているECサイトを当社ではすでに数社運用しています。(運用後に売上は100万単位でアップ)

デモを見たい方については、お問い合わせください。

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