日本企業は、少子高齢化、内需減少などにない伴い、収益を上げるには海外販路の拡大は大きな命題となっている。しかし、なかなか、販路拡大にあっては一筋縄ではいかない。
日本人の英語能力、自社商品のアピール不足など、海外販路拡大が停滞している企業も少なくない。
今は、インターネットの時代である。インターネットを制する企業が、世界を牽引している時代である。新型コロナ禍でも、GAFAの売り上げは好調である。
今回は、このインターネットを通じて、海外に自社製品やサービスを販売するにはどのようなマーケティング手法が適しているのか。
そして、越境ECの海外集客でアメリカ消費を獲得するための「WEBマーケティング」にはどのような手法があるのか、その内容など整理した。
世界には様々なマーケティング理論やメソッドがある。そしてその理論は刻々と変化し、新たな手法が生まれたり、さらににこれまでの手法が色あせてしまったりする。
そして、そのほとんどのマーケティング手法の発祥はアメリカである。
喩故に、その知識も技術も最先端であり、日本より2〜3年は進んでいると言われている。
マーケティング手法で重要なのは、日本で成功した方法論はアメリカでは成功しないということだ。なぜなら、日本人とアメリカ人ではライフスタイル、社会活動、人種の多様性など多くの点で違うからだ。
ここでは、日本より遥かに大きく、その市場の競走も激しいアメリカでどのようなマーケティング手法を取り入れるのがベストプラクティスなのかひとつずつみていこう。
アメリカ消費者に日本の商品を越境ECで販売する時、まず取り組むべきマーケティング手法は、Googleショッピング広告である。
アメリカでは情報を取得する際、最も利用されているのはGoogle検索である。
そのアメリカの消費者が日本の商品名などを検索したとき、その検索と連動して商品画像が自然な形で検索エンジン上に表示されるのがGoogleショッピング広告である。
ショッピング広告を出稿することで、日本の商品を求めているアメリカユーザーに違和感なく届く可能性が高い。
Googleショッピング広告については、以前のブログ「Googleショピング広告で新規ユーザーを獲得しよう」で詳しく解説しているが、そのメリットは、通常の検索連動広告(リスティング広告)のように、キーワード設定がいらない点だ。
ショッピング広告はGoogleマーチャントにしっかりしたデータフィードを登録すればよく、あとはGoogleが商品の品質スコア、入札価格などでユーザーの検索クエリに応じてランク付けされ、商品画像、価格、販売元、送料などが一度に表示される。
Googleショッピング広告は、ネットショッピングに特化した広告で、ユーザーが検索した商品イメージに近い商品が選べれ、表示されるためクリック率が高い。さらにクリックされれば、商品カートページに遷移するため、購入に結びつく可能性が高い広告である。
今でも、商品を海外販売する第一歩は、この費用対効果の高いGoogleショッピング広告を活用するのが王道である。
弊社にはこのショッピング広告をサポートするサービスもあるので、まだ一度もショッピング広告を利用したことがない事業者様はご利用いただきたい。
アメリカと日本のコンテンツマーケティングに大きな違いはないだう。
コンテンツマーケティングとは「ユーザーに企業ブログなどで有益なコンテンツを配信し、最終的には利益につながる行動を起こすように促すマーケティング手法」である。
コンテンツは、Googeleの検索結果に有効に働くSE0対策の一つでもあるが、単にトラフィック獲得のためばかりではなく、ロイヤリティの向上にもつながる。
コンテンツマーケティングは低コストで始めることができ、企業ブログやSNSなどで配信するのが一般的である。
越境ECの場合は海外ユーザーに向けて英語で記事化する必要があるので、英語ができるブログライターを内製化しなければならない。商品や企業に関す良質なるコンテンツをライティングし、Facebook、Twitter、InstagramなどSNSと連携し、流入元を増やし、サイトへ誘導、さらに商品情報シェア拡散というロードマップとなる。
日本とアメリカでの違いは、検索キーワードである。日本の場合は検索キーワードを一つのワードを繰り返し挿入することが対策となるが、アメリカ人は、情報検索する場合、具体的な完成されたフレーズを入力するので、日本の場合の検索キーワードを意識することより、検索されるだろう、フレーズを意識して、記事をライティングする視点が必要である。
アメリカでは、今、インスタグラムなどで商品を紹介するインフルエンサー広告への期待が高まっており、市場はどんどん拡大している。
インフルエンサーマーケティングとは、企業がインフルエンサーを活用し、インフルエンサーをフォローしているユーザーに対し、商品のPRをお願いし、商品購入につなげる手法である。さらに、インフルエンサーと関係性を構築することにより、継続的なメッセージを発信してもらい、企業のブランディングを行うこともできる。
アメリカのインフルエンサー事情については、以前のブログ、「加速するアメリカのインフルエンサー事情」に、有名インフルエンサープラットフォームや料金、さらにインフルエンサーを選ぶポイントなどを記事として書いているので、そちらをご確認いただきたい。
アメリカでは、SNSなどではアドブロックを利用する人、広告に対して懐疑的な人が多い。それ故、インフルエンサーによるおすすめ商品は広告らしからぬ広告となっている。
インフルエンサーに関してはフォロワー数10万人という有名なタレントに依頼しなくとも、今は、フォロワー数1万人程度の信頼のおけるマイクロインフルエンサーが注目されている。
さらに、最近では、フォロワー数が1000人程度の「ナノインフルエンサー」 が言及した商品やサービスの方が信頼され、商品を受け入れてもらいやすく、費用対効果が高いとその価値が上がっている。
バイラルマーケティングとは、バイラルネタ、例えばYouTube動画、インスタグラムストーリー動画などを制作しシーディング(種まき)と呼ばれる方法で様々な人の目に露出させ、それを見た人から口コミが起こり、伝染するように周りの人に拡散させることを狙ったマーケティング手法で、日本ではバズるなどとも呼ばれている。
バイラルマーケティングは、人から人へ迅速に広がるメッセージを通じて、ブランドや商品、サービスを波及させることができる。
アメリカでは、ユニークな動画をYouTubeで作成し、Facebook、Twitter、TikTokそのほかのチャンネルで共有させ、拡散を狙うのが一般的だ。
このバイラルマーケティングは上手く拡散させることができれば、低コストで大量の見込み客にリーチしたり、ブランド認知を大幅に向上させることができる。
だが、コンテンツそのものを拡散する、拡散をコントロールするのはユーザーであるという点に注意が必要である。
つまり、コンテンツのメッセージが誤った解釈で拡散し、ブランドのイメージを損ね、マーケティングに失敗するという例もある。バイラルマーケティングはそういう意味では諸刃の剣である。
そのため、企業はオーディエンスに向けるバイラルコンテンツは細部にわたるるまで市場分析をした上で、動画の作り込みには時間や手間をおしまない準備期間が必要になる。
近年では、このバイラルマーケティングは注目されており、バイラルを狙ったCMも見かけるようになった。バイラルコンテンツの特徴は、感情的、意外性、面白い、創造的でユニークなこと、ユーザーがこの動画を共有したいと感じれば、低予算で、特別な努力することもなく、世界中の大勢の人々にリーチできるだろう。
ブランディングとは「自社の製品あるいはサービスを他社と区別させるための名前、用語、デザイン、シンボルなどによって、自社の経営や事業活動の優位性を獲得し、促進するための取り組みや働きかけ」である。
ブランドを構築、浸透できれば、競合優位性を獲得できるともに、価格競争から脱却し、事業にとって、より良い環境を形成でき好循環を生み出すことができる。
この好循環を作ることがブランディングの目指すところである。
WEBブランディングとは、インターネットを介したブランディング活動を意味する。
ブランディングには自社WEBサイト、ブログ、SE0対策、Youtube、Facebook、Twitter、Instagram、インターネットTVなどにより、多く露出し、イメージを浸透させることが重要である。
WEBブランディングを積極的に行うことで、消費者とエンゲージメントを獲得し、他の製品やブランドより、消費者に選択してもらえる可能性を高めることができる。
ブランディングでは「多くのメディア露出」と「イメージの浸透」がポイントととなるが、以前なら、30秒のテレビCMを出すといった手法によってでしか、ブランド認知は難しかったが、今はWEBブランディングにより、大きなCM資金を用意できない中小企業でも、継続的にWEBブランディングを続けることによって、消費者を引きつけ、購買力を高め、ブランド認知に成功している企業がたくさん出てきている。
アメリカで今一番トラフィックを集めているメディアは何だろう?ご存知だろうか?
それはGoogleであある。それでは第2位は? それは、YouTubeである。
つまり、YouTubを正しく理解しておくことが、動画マーケティングの第一歩となるのある。
そして、これから5Gの時代となり、動画マーケティングはますます重要になると考えらる。
動画配信サービスのYouTubeはアメリカでの利用者は2億4500万人以上、アメリカ成人の73%がYouTubeを利用し、15~25歳では81%が利用している。
Instagramでさえ、39%、Facebookで69%の利用率である。つまり、YouTubeは今、アメリカで最も人気のあるSNSプラットフォームなのである。
YouTube広告はユーザーの年齢、性別、、地域、年収、閲覧履歴をもとにした興味関心ジャンルなどから、ユーザーを絞り込め、商品ターゲットにリーチすることができる。
そして、Youtube動画広告の効果的なのは、商品のデモンストレーション動画が最も良いと言われている。
デモンストレーション動画とは、ある商品を購入しようとしている見込み客に対し、商品・サービスの理解や効果、購入後のベネフィットなどを映像を通して具体的に訴求できるのである。
新商品では、商品の特徴、使用方法や実際に使用している様子を撮影することで、商品の魅力を伝える動画となる。
そして、商品をPRするのは、男性と女性の両方出演しているか、または、女性のみの出演の動画広告の方が圧倒的に視聴率が高いということも明らかになっている。
男性のみの場合は広告効果が少ないので、女性を積極的に利用するのことが、動画広告を視聴率を高めるポイントである。
YouTube動画広告に関しては以前のブログ『急成長する動画広告、そのメリット、種類、価格は?』でも記しているので参考にしていただきたい。
「急成長する動画広告、そのメリット、種類、価格は?」
最後は、アフィリエイトマーケティングである。
アフィリエイトマーケティングとは、アフィリエイターがブログやSNS、ウェブサイトなどを通じて商品やサービスを推薦し、紐づけられたコンバージョンやクリック、会員登録・メルマガ登録など事前に設定した目標成果から、報酬を得る費用対効果を高い広告のひとつである。
アメリカでは、広告や検索結果に対して、懐疑心が強く、広告はお金を投資すれば上位表示できるし、SEO対策を行えば自然検索でもサイト上位に表示されるなど、一般広告ではなく、信頼のおける人からの口コミ、マイクロインスタグラマーやアフィリエイターによる発信を参考に商品を購入するという需要が徐々に高まっている。
Rakuten marketingとForresterによる共同調査では、アメリカで広告出稿の意思決定経験がある151名のうち、80%以上がアフィリエイトマーケティングを採用しており、10%以上の広告予算を割いていると回答し、アメリカでは、アフィリエイターマーケティングが浸透しつつある。
アメリカでは日本よりアフィリエイトマーケティングは広告主にとって経済的リスクが少ない手法として価値のあるマーケティング手法として認知されている。
そして、弊社でもこの海外アフィリエイターによる、越境EC売り上げ拡大をサポートするサービス「Discovery Japan Affiliate」の運用を開始した。
弊社の「Discovery Japan Affiliate」のメリットは以下の4つである。
アフィリエイト広告は成果報酬型広告なので、越境ECの場合、アメリカユーザーが商品を購入されないと、料金が発生しない。ショッピング広告のように、クリックされても請求はないリスクゼロである。今なら「Discovery Japan Affiliate」は初期費用0円、月額経費のみでスタートできる。
2020年6月2日時点で弊社在籍のアフィリエイターは1100人以上。
アメリカ、イギリス、カナダ、韓国、香港、インド、オーストラリア、フィリピン、マレーシア、ブラジルなど、カバーする国・地域も多種多様である。「Discovery Japan Affiliate」を利用すれば、世界に向けて貴社商品・サービスをPRすることも可能である。
通常、海外アフィリエターに仕事を依頼する場合、日本の広告代理店と契約し、さらにそこから海外アフィリエイター代理店を経由し、アフィリエイターに広告の依頼を行うことになる。
しかし、弊社の場合は、弊社から直接海外アフィリエイターに対して、広告設計を行い仕事を依頼する。つまり、中間搾取がない分、費用がかからない。
弊社では全面的に海外アフィリエイターをバックアップしている。
それは、広告する商品のメリット、ベネフィットを弊社ライターがテキスト化し海外アフィリエイターに発信することで、アフィリエイターが書く記事のサポートを行っている。
結果、アフィリエイターは広告記事を書きやすくなり、現地ユーザーに伝わりやすい内容にまとめることができ、見込み客のクリック率は高くなる。
今、海外WEBマーケティング、特にアメリカではアフィリエイター広告は、費用対効果が高く、的確にターゲットにリーチし、コンバージョン率も高いとその活用が進んでいる。
「Discovery Japan Affiliate」は、海外向け集客で難しいとされている美容・健康、食品、アパレル、旅行など、ユーザーがリピート購入するような商材に利用すると、効果が高いだろう。
詳しくはこちら 、「日本の商品・サービスを世界に売りましょう!」をご確認いただきたい。
現在、インターネットで顧客にアプローチする方法は様々ある。
今回のショッピング広告などWEBマーケティング手法以外にも、SEO対策、リスティング広告、バナー広告などのチャネルがある。
今回のアメリカ攻略のためのWEBマーケティングは一例であり、どのチャネルに集中すれば、効果がある、例えば、王道と呼ばれるショッピング広告のみ行えば良いというものではない。
アメリカではWEBマーケティングチャネルは、1つのチャネルだけで、多くを集客するのは困難であり、業界、ビジネスに適したチャネルを複合化することが、販路拡大のポイントである。
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タグ: アメリカ, 海外向けマーケティング, 越境EC