東南アジア・ASEAN地域の今後5年間の成長期待
http://www.globaltimes.cn/content/1005948.shtml
アリババグループが今年買収したASEAN地域における最強プラットフォーム Lazada グループの株式を購入したことが話題になったが、今日はASEANのEコマースの話をしようと思います。ASEAN地域の人口( インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ブルネイ,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,ラオス)は5.6億人となり、中国・インドについて巨大な消費市場になるとのアリババグループ会長であるジャックマー氏は見積もっているそうです。ASEANのEコマース市場は今後5年間で2倍の成長の可能性があると。
これは越境ECを推進する当社としては貴重な資料だと思います。
2015年の統計では、米国が約3.5億人で40兆、日本は1.2億人で約10兆、中国は80兆(いずれも2015年の各国のEC市場・為替レート120円で計算)に対して、ASEANは約9兆とまだまだですが、日本Eコマースの国内成長率が約10%前後に対して、アジア全体だと毎年20%近い成長率をしている為、今後越境ECのメイン市場は大きく分けて北米、中国、ASEANという感じになってくるでしょう。こうした見方からすると、国内主要な海外販売支援の各事業者が得意とする市場も、eBayやAmazonを中心とした北米市場なのか、国際天猫を基本とする中国市場なのか、lazada+現地モールなどの出店を基本とする東南アジアなのか、、という分類化が進みそうです。
実際、Discovery Japanが受注した地域も、まだまだ統計データとしては少ないもののアジアからのオンライン注文は多く、同じ商品が北米市場で売られていたとしても、北米から東南アジア間の配送コストを考慮すれば日本の越境ECサイトから購入した方が早く安く買えるというメリットはあると思います。
越境オンライン爆買い
オンライン爆買いとは私が勝手に作った造語なのですが、越境ECだと例えばタイでは3万円で販売されているG-SHOCKの時計が1万円と千円程度の送料で手に入れることができてしまう。これはかなりITリテラシの高い消費者で、全体の割合からすればおそらく1割にも満たないので少数派であることは間違いないでしょう。
しかし彼らがいざ越境ECサイトを見つけたものなら、1回の注文で1万円どころではない。当社の顧客サイトによれば、1回の注文で日本の一般顧客が平均単価5、6000円程度に対して、1回の注文で10万、20万の注文をしてくる。まさに越境ECによるオンライン爆買いといってもいいと思う。Discovery Japanでも同じような現象が発生してきている。今までは日本に旅行に来ないと買えなかったモノが越境ECでもしかも千円程度の送料を支払うだけで現地価格の1/2、1/3で買えるとなれば、彼らにしてみればビジネスになってしまうでしょう。
個人での利用と、現地での転売だろうかと思うが、それでも越境ECでこのような越境オンライン爆買いが事実発生していることに越境EC事業者として驚きを隠せないですね。
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