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新規事業を創れる人、創れない人

   投稿者 : 2019年8月23日 By

答えのあら探しをする人、答えを創造する人

日本の現代社会、人口減社会では、国内の消費人口が2030年以降、急激に減ることが分かっています。2019年現在では、まだそこまで消費減少とまでは影響は出ていませんが、これ以上消費が伸びることはこの先はありません。従って企業も個人事業主も特に45歳前後の社員の方は、会社に在留して定年までの自分のキャリアを躍起になって確保するか、潔く会社を去って、起業して自分の第2のキャリアを構築するか、悩ましいところです。

なぜ、今日私がこんなことを書こうと思ったかと言えば、私は過去10年ぐらい自社のLive Commerce というビジネスソソリューションを販売する中で、多くの企業担当者と新規事業に関する案件で接する機会がありました。Live Commerce は海外向けに日本のものを販売する為の支援ソリュションですから、企業の大小はあれ、どの企業でも新規事業の部類に入ります。新規事業は大企業であれば、経営企画室や経営企画推進室のような部署がアサインされます。中小企業や個人事業主では社長自身が事業を統括することになります。

私は過去10年間、ほぼ毎日のように企業の新規事業を作る担当者と何らかのコミュニケーションをとっていた日々を思い返す中で、うまくいったケースで、最終的に脱サラして起業して成功した人とそうでないケースが過去を振り返ってみると、自分になりに説明することができるまでの経験と知識がその過程で形成されていきました。

40代のサラリーマンには2つ選択肢しかありません。

起業して自分の第2のキャリアを構築するか、それとも会社に残留して定年までの間に、自分が代表できる新規事業を創って、今後新たな社員が入ってきたとしてもその既得権で居座るかです。特に45歳を過ぎた人にとってはなんとなく過ごしていても、会社ではどんどん居場所がなくなっていきます。新規事業を立ち上げて成功すれば、自分自身が最も情熱的になれる場所を得られます。それはまさに成功した歌手と同じです。自分の好きなことをしてお金を稼げるからです。

新規事業を立ち上げて成功することには、それぐらいのインパクトを持っているということなのです。

今日のブログでは、新規事業を創れる人、創れない人を説明したいと思います。この説明にあたって、立教大学経営学部教授が執筆した事業を創る人の大研究は大変参考になりました。一部は確かにそう思うものがありますが、実体験からそうでないものもありました。私が10年間で経験した新規事業を創る時に参考になったことを書いてみたいと思います。

新規事業というのは、正解がありません。答えのあら探しをすることに長けた人が新規事業にアサインされてしまうと、だいたい失敗します。ここでいう「正解」とは、例えば事業活動後に必ず発生する経理処理、事業を始める前段で行うことの多い調査活動、ウェブサイトを作る時の制作過程、ウェブサイト公開後に解析するアクセス解析、、、こういった活動に私は答えはあると考えています。なぜなら、そのほとんどは専門家の知見を書籍として手に入れることができるからです。

例えば、ウェブサイトのアクセスが上がらないという課題に対して、それに関連する書籍を5冊も読めば、だいたい専門家の意見というのは概ね一致しており、全体としての答え、つまり方向性のようなものはあります。結果、このように「答え」のある仕事は情報処理能力、論理的思考力が高い人ほど早く仕事を処理することができますが、どんなに優秀な人でも答えのない仕事になった途端、全く手が動かせないというケースを何度も見てきました。

 

答えのない仕事とは何でしょうか?

これが、新規事業を成功させるための最重要ポイントになります。

新規事業は、道路工事がいい例ですが、先の道を自分たちで作らなくてはいけません。道路を作る時に、いろいろな分岐点があり、右に進むべきなのか、左に進むべきなのか、それともカーブさせるべきなのか、いろいろな答えが想定されます。

この時、答えの粗探しをする性質の強い思考回路の人は、決断ができなくなります。なぜなら、新規事業には答えがありそうでないからです。道路を作る時に、左・直進・右という3つの選択肢があるだけで、場合によっては右、場合によっては左と、いろいろな事業変数が交差する場合、途端に手が動かなくなるという商談が今までたくさんありました。

新規事業で失敗する人の性格の特徴として、打ち合わせの席で誰かが正解を求めるがあまり、「右」を選択したら、なぜ「右」なのか論理的理由や証拠資料をプレゼンとして徹底して求めてくる性質があります。そこで意見のすさまじい衝突があり、右なのか左なのか、お互いの証拠データを基に、時には激しいい言葉が飛び交う打ち合わせになることもあります。

しかし、どんなに考えても新規事業は右なのか左なのかの答えはありません。

例えば、どこにでもある日本の伝統的な和菓子を売る場合、和菓子をプロのカメラマンに撮ってもらった写真とプロのコピーライターに書いてもらった文章を英語訳し、訪日外国人訪問者数の多い国を対象に広告をして販売すれば、それなりの売り上げがでるのではないか?と考える新規事業担当者がいたとします。

ここで、提示された具体的な選択肢は

  • プロのカメラマンを使う
  • プロのコピーライターを使う、翻訳もしっかり行う
  • 訪日外国人訪問者数の多い国を対象に広告をする

このブログを読んでいる方なら、普通のビジネスシーンではよくある打ち合わせの内容ですよね。しかし、この3つの選択肢が出た途端に、「プロのカメラマンを使う」ということ対して、なぜプロのカメラマン出ないといけないのか、わざわざ新規事業でまだ売り上げもないのに、想定外のコストを負担してまでプロのカメラマンを使うメリットはあるのか。それこそ一眼レフなどで自分たちで撮ったものでも、事業立ち上げ段階ではコスト圧縮のためによいのではないか。

こうした議論になることが想定されます。ここではプロカメラマンを使う or 使わない という選択肢です。前述したように、ここで道路を作る時の右なのか左なのかと全く同じ状況に出くわします。これは例外なく、どんな新規事業でも必ずこうしたケースはあります。

答えの粗探しをする人

答えの粗探しをする性質の人は、プロのカメラマンを使うと、●●●のメリットがある、写真は言葉以上にユーザーへの訴求度が高い等、理論武装して自分自身を納得させた上で相手にプレゼンします。

私が新規事業で案件受託をして、事業プロデューサー側として関わる時は、こうした摩擦の生じそうな選択を選ばなくてはならないというのが日常茶飯事だったので、この選択肢を成功に導くコツを知っています。こうした意見が割れた時、どうやって選択して、どうやって次の道を作ればいいのかです。

間違った時が、仕事の出発点であるという前提条件

先ほどの例でいうと、では仮にコストが捻出できないという雰囲気に打ち合わせが終始した結果、自分達で商品写真を撮るという選択をしたとします。

私の答えは、これで「正解」になります。実を言うと、コストがかかってもコストがかからなくても、どちらでもいいのです。もちろん判断をする前段で大人としての理性をもって合理的な理由が見つかる限りは、ベストな判断をしますが、意見が割れ、どちらにいけばいいのかわからなくなった時は、結果としてどちらの選択をしても私はよいと考えます。

それは、仮に「自分達で商品写真を撮る」という選択をした後に、ウェブサイトにその写真を掲載します。すると、思ったよりも悪いな、、、思ったよりも色合いが良くないな、、思ったよりも●●だな、、 このように自分達が選択したことに対して結果としての成果物が期待にそぐわないということが発生します。これも良くあることです。普通のことです。

この時に、「プロのカメラマンが商品写真を撮る」に賛成したグループと、「自分達で商品写真を撮る」に賛成したグループで、再び「だから、言っただろ、、、」的な陰湿な雰囲気がでますが、ここでお互いを責めあっても何も生産的なことはありません。

この意見が割れて、それぞれやってみた結果、ある程度の答えがわかった、この例では明らかにプロのカメラマンを採用した方が良かったという「答え」になっています。しかし、この答えは最初から見つけられたかといえば、そうではありませんでした。1つを選択して、それが間違っていたことがわかった時に正しい答えを選択することができたということです。

この間違った時にその間違いを素直に認めて学習した人は、成功の確率がグッとあがります。

私は、社内の打ち合わせでもお客様との社外の打ち合わせでも、同じケースが想定されると思って毎回参加します。その時に答え探しに精を出すのではなく、間違った時に素早く正しい方向に軌道修正することです。この軌道修正する際に、間違いを選択してしまった人を周りの人は絶対に非難しないことです。新規事業では、誰も答えなど持っていないのです。

 

間違う勇気

新規事業では、この間違ったものを選択してしまうかもしれない「勇気」が実は隠されています。勇気とは哲学的に言えば、「普通の人が、恐怖、不安、躊躇、あるいは恥ずかしいなどと感じる事を恐れずに(自分の信念を貫き)向かっていく積極的で強い心意気のこと。」です。

勇気がない人=新規事業を創れない人は、間違う選択をしてしまうことを恐れてしまう人のことです。常に正解を探す思考回路の人と言ってもいいでしょう。何かの議論をするたびに、正解を求める癖が永遠と抜けません。

年齢が上がっても人生における正解を求め続けます。30代後半から40代に入り、新規事業を委ねられた時でも、正解、正解、正解、、、正解はなんだんだ。 と自分に言い続けています。自分の未来は自分で発した言葉がそのまま未来に直結していますから、未来に正解はないという前提のもとに、間違ったものを選択することを承認することで、初めて正解が見えてきます。

新規事業は間違ったものを選択してしまった時に、すぐに軌道修正をし、その軌道修正をして正しい方向に向かい始めて、また間違ったものを選択する、この繰り返しを永遠と続けることで、新規事業の環境に変化が起こることになります。

勇気をもった人の先には、その勇気を称賛する人が集まる

間違い続けても、軌道修正をし続けている間は、私の経験では事業が悪化するということはありませんでした。軌道修正をし続けている間はなかなか結果がでないのでしんどいですが、その情熱は次第にその事業を取り巻く周囲の人たちにも影響しはじめます。

それは、その勇気を称賛する人が近づいてくるということです。

正解のないしんどいことをするよりも、正解があって最大の情報処理スピードでたくさんの仕事をこなせた方が、仕事としての達成感があります。理由は簡単で、お客様からも上司からも褒められるからです。外部からのフィードバックを受けている間、脳はアドレナリンが出っぱなしですから、何度もその仕事を主体的にやりたがるでしょう。しかし、正解のある仕事はいずれ、AIやもっとコスト圧縮できる外注に置換えられる可能性が高いということでもあります。その仕事はいずれ、なくなるということなのです。

新規事業のしんどい仕事は、成果がでないばかりでなく、正解に向かっているのかもわからないので、情熱を維持することが難しいです。しかし、人は情熱でしか周りの人に影響を与えることはできないと思います。

例えば、プログラムに課題があればそれを解決する人が集まり、データ解析に課題があれば、その専門家が集まり、時間のかかるデスクトップ作業に課題があれば、一瞬で自動化できるプログラムを書いてしまう天才が突然現れたりするのです。

「何をいっているんだ!」と突っ込まれそうですが、人を巻き込むとは、諦めない姿勢が、次第に周囲の人を巻き込むだけの目には見えない情熱オーラとなっていきます。

これは言葉ではなかなか説明しづらいですが、新規事業が右肩上がりになる時の瞬間が、無意識のうちに人を巻き込んでいる、しかもその人達が、誰からも言われていないのに主体的にその課題を全力で解決できるように動いてくれている、この感覚は情熱的に事業に取り組んでいる時はあまり気づかないですが、後々になって「あー、そう言えばあの時は燃えてたな」なんて思い出すことがあります。

人を巻き込むとはどういうことなのか

よく「人を巻き込む」という言葉をビジネスでは言われますが、具体的どうやって巻き込んでいけばいいかというと、私なりの考えとしては、諦めない姿勢と情熱です。熱がある人に、人は影響され、周りから自分の所に来てくれます。自分から周りの人を追いかけるのではありません。

これが、私が感じる新規事業を創れる人の重要なポイントだったりします。

参考にしてみてください。

 

 

 

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