Webマーケティングではその概念や用語が日々進化し、新しい用語であったり、マーケッティングの仕組みやニュアンスといったものが変化している。そのスピードは速く、その中身もさまざまに多義化し難しいものになっているようだ。
今回は、そのマーケッティング用語として昨今、新しい概念として定着した感のある用語を取り上げ説明する。
グロースハックとは「商品が売れる仕組みを埋め込む」ことを意味する。
通常、マーケッターは良い商品が完成したら、どうやって商品を売ればよいかを考えるが、グロースハッカーと呼ばれるマーケッターは最初から新商品にかかわり、新商品が自然に売れるしくみをアイデアで解決しようするものだ。
分かりやすい例としては、「おススメ商品紹介機能」「この商品を買った人はこんな商品も買っています。」などのECサイトの「売れる仕組み」機能も立派なグロースハックである。
グロースハックは商品やサービスのデータ分析やモニタリングをしながら、問題点を洗い出し、極力、お金を使わずに仕組みやアイデアで継続的に商品やブランドを成長させる仕組みを考え、実行することを指す。
インバウンドマーケティングとは、企業側がユーザーにとって有益かつ魅力的なコンテンツ、ニーズに沿った情報を提供することで、購買やブラインド向上に結びつける手法である。
コンテンツはブログやSNS、SEO対策などを施策、Webを活用し広く人々に情報を拡散させ、コンテンツをユーザーに“見つけてもらう”というのが特徴だ。
だだ、ここで重要なことは「顧客の利益を考えてその仕組みを作ること」である。
ワントゥワンマーケティングとは顧客一人ひとりの属性、嗜好、購入履歴やニーズにあわせて顧客毎に展開する手法である。市場全体のマーケットに対してシェアを一気に確保するマスマーケティングとは対極となる戦略である。
新規顧客の開拓より、既存顧客との関係を深めるのが主な目的となる。
ITシステムにより、お客様にはパーソナライズされたWebページの表示やメールによる情報配信、インターネット広告を提供することができ、既存のお客様の忠誠心を高めるのに威力を発揮する手法といえる。
欧米では当たり前のように利用されている、マーケティングの自動化ツール、ソフトウェアをマーケットオートメーションと言う。残念ながら、日本ではまだ、先進的企業がいくらか採用されているだけのようだ。
マーケッティングオートメーションはその名の通り、マーケティングを行う際に発生する作業を自動化するということである。マスマーケティングではなく、ワントゥワンマーケティングにおけるその煩雑な業務「顧客リストの詳細なセグメント」「リードスコアリング」といった顧客管理を自動化するツールである。
非常に多くの顧客管理を行う場合、マーケットオートメーションツール、ソフトウェアを利用し、メールの自動配信やWeb解析、キャンペーン管理、セグメント管理、リードの行動分析、マーケティング分析などを実現する。
ペルソナとは元々は心理学用語で、外的人格、仮面をかぶった人格を意味する。
ペルソナとは架空の人物として定義した顧客プロファイルで、製品やサービスの理想の顧客を言う。
ペルソナマーケッティングとは、このペルソナ(モデルユーザー)を設定し、このペルソナのニーズ、ウォンツを満たすような商品やサービスを設計するマーケティング手法である。
ペルソナをリアルに設定する。つまり、年齢、人格や仕事、役職、収入、一日の行動など細かく仮定することで、ペルソナをイメージし、ペルソナのみが満足する商品作りを行うことで、商品やサービスに特徴的なもの、ブレイクスルーが生まれる可能性がある。
バイラルとは「ウィルス性」「感染的な」という意味で「バイラルメディア」とはFacebookやTwitterなどSNSで一気に情報拡散させることにより膨大なトラフィックを獲得しようというメディアサイトである。
特徴はFacebookやTwitterなどのSNSを通じて情報を拡散させる点だ。記事にはSNS記事ボタンがありクリックすることでSNS経由で多く人の目に触れ、さらにそれを見た人が、情報を拡散するのだ。
国内の主なバイラルメディアでは、logmi、CuRAZY(クレイジー)、Spotlight(スポットライト)、by.S等がある。
分散型メディアとは、オウンドメディアがコンテンツを自社サイトに掲載するのに対して、分散型メディアでは自社のWebサイトやブログでコンテンツを掲載するのはなく、Facebook、Twitter、Instagramなど各々のソーシャルメディアに適したかたちでコンテンツを編集し、コンテンツを掲載することで、インプレッションとリーチを最大化させるやり方である。
分散型メディアで集客する仕組みはソーシャルメディアが力を持ち、情報拡散に強大な力を持ち始めたからこそできるもので、SEO対策と同様に行うことが重要である。
移り変わりがめまぐるしい、Webマーケッティングの世界では常にその動向や新しい概念や手法を把握しておかないと取り残されることになる。今回の新しいマーケッティング用語はごく一部で、用語の数はまだまだたくさんある。
そして、今後も新しい概念や手法が生まれてくるだろう。新しいものは必ず必要、有用というわけではないが、知識としてしっかり把握しておく必要があるだろう。
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