InstagramをEコマースに活用する新機能

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スマートフォンで写真を撮影し、その場で加工し、SNSにアップできるアプリといえば、Instagramアプリだ。Instagramは国内ユーザー数1200万人、海外では6億人以上の月間アクティブユーザー数を誇っている。
なぜ、このInstagramが注目されているかというと、WEBサイトの流入経路が検索エンジンからでななく、Instagramからの流入しているユーザーが増加しているためだ。利用内容を調べてみると、インスタ上でブランドや商品の情報を得る利用者は60%、インスタ上の投稿に触発され、WEBサイトを訪問したり、商品を探したり、購入したり、衝動買いするなどのアクションを起こす利用者は75%以上という調査結果がある。
つまり、Instagramから、WEBサイトに遷移し、商品を購入する機会が増加しており、Instagramはコミュニケーションツールとしてだけではなく、Eコマースなどビジネスツールとしても活用できるということである。
そこで今回はこのEコマースとして活用するため「Instagramの新機能」を紹介する。

 

●Instagram「ストーリー機能」に新たな機能が追加

Instagramの「ストーリー機能」とは従来の写真を投稿することとは別に、写真や動画を「ストーリー」としてフォロワーにシェアできる機能である。
また、ストーリー動画にはテキストツール、おきかえツールで自由に書きこむことができ、投稿後、24時間で自動消去される。
この機能は、スナップチャットに似た機能だが、2017年1月11日(水)に発表された内容によると、この機能にさらに新しい機能が追加された。
内容はストーリー機能の画面上に企業のビデオ広告を掲載可能できるというものである。 また、さらにストーリー機能に追加される内容として「外部リンク」を設定できるようにもなった。
現在では認証マークのついた一部のアカウントのみ使用可能であるが、日本ユーザーに対しても順次導入されることだろう。
ストーリーの外部リンクが使えるようになれば、動画で商品を紹介し、自社WEBサイトの購入画面へ遷移させることも可能だ。
さらに、インスタグラマーを起用したインフルエンサーにおいて、ストーリー動画で商品PRを行い、自社WEBサイトに誘導するなど、Eコマースにとっては、非常に有効な機能となっている。

ストーリー機能

参考:http://blog.instagram.com/post/148348940287/160802-stories
参考:http://jp.techcrunch.com/2016/11/11/20161110instagram-will-now-let-creators-add-url-links-tag-friends-and-create-boomerangs-in-storie/

 

 

●Instagramの「Shop Now機能」

2016年11月1日、ユーザーがInstagramで見つけた商品をWEBページに遷移しなくてもInstagram上で買い物ができる機能「Shop Now機能」を発表した。
まずはアメリカの国内のiOSユーザー限定のようだ。 Instagramユーザーは投稿画面に商品アイテムタグ(商品名・価格)を最大5つまで設定することができ、フォロワーが商品に興味もち、そのタグを選択すると、その商品の詳細情報を掲載したInstagramページに遷移する。
さらに、「Shop Now」ボタンをタップすると商品購入ページへ誘導することができる。
「Shop Now機能」はECサイトに遷移することなく、Instagram上で商品を閲覧、比較し購入でき、Instagram上でEコマースで実現する機能と言える。

 

●Instagramの「Shop Now機能」の特徴

SNSとしてEコマースを実現しているもので、ピンタレストなどのbuyボタンがあるが、これらは、商品詳細を説明するものはなく、直接、商品購入画面へ遷移するというもので、 どちらかというと、衝動買いを誘発したようなものが多い。
「Shop Now機能」は購入にいたる前に商品詳細ページで商品内容を確認できるところが特徴である。商品購入者は商品を購入するまでに商品内容を吟味し、時間をかけ購入しているケースが多く、商品情報ページを購入までのプロセスに挟むことで、ユーザーはじっくり商品を比較し、購入できる。ユーザーにとっては、商品情報が重要になってくるので、ユーザーニーズに対応したものと言える。

さらに、1枚の画像に複数の商品タグ(商品名・価格)を5つまで設定できるところも特徴だ。
上記のサンプル動画では2つの商品にタグがつけられているが、このように画面の中に、売りたい商品を複数同居させることができる。複数の商品を売りたいユーザーは雑誌にあるように、背景の中に商品を同居させることで、商品単体の画面より、適切に商品イメージを伝えることができる。
この機能はまだ、テスト段階で、一部のブランド限定となっている。今後は商品レコメンド、複数商品をショーケースのように表示する機能、グローバル展開など充実させ公開されるようだ。

参考:http://ja.newsroom.fb.com/news/2016/11/instagram_shoppingtest/
参考:http://digiday.jp/platforms/instagram-shopping-bottun/

 

●まとめ

Instagramはショッピング機能を強化しようとしていることが分かる。 Instagramの「Shop Now機能」はSNS上で、商品を発見し、商品の詳細を確認、検討、購入という購入にいたるまでのECユーザー行動を実現しようするものだ。
今回、紹介した機能はまだ、テスト段階で、一部のブランドに限定されたものとなっているが、最終的には、世界規模で全てのインターフェイスに展開されていくだろう。
スマートフォン利用者はちょっとした隙間時間にSNSを閲覧したり、メールしたり、さらに商品を購入したり、情報収集したりする。 外部WEBサイト上へ遷移することなく、SNS上でそれらのことを行うことができれば、SNSの市場価値はますます、増大することだろう。

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