香港のネット通販 2020年までに利用者数444.6万人へ

世界銀行によれば香港は独立国家ではないが、世界で16番目に豊かな領土である。 本稿では香港のソーシャルメディア、ネット通販事情について見ていきましょう。

経済

香港の人口は720万人、GDPは2740億ドル、1人あたりのGDPは42,423ドルで、今後数年間でさらに成長すると見込まれている。

香港は世界有数の金融センターであり、世界貿易機関(WTO)の正式メンバーであり、中国と世界の他の国との間の貿易にとって不可欠な役割を果たしている。

ネット通販を利用するユーザーは366万人、2020年には444.6万人へ増加、一人あたりの年平均購買価格は1,201.73ドルで、2020年には1,501.93ドルと予測されている。Eコマースを利用するユーザは56.53%と意外に低く、今後持続的な成長の余地が残されている。

香港のネット通販利用者数の推移(単位: 百万人)

Eコマース市場規模・商品カテゴリ

香港は、世界的なネット通販の傾向にほぼ一致している。
16歳から44歳までの40万人の女性は男性よりもオンラインで買い物をしている。年齢層別に詳しく見ると45歳以上のグループではオンライン購入数が大幅に減少している。ネット通販における消費額はすべての年代に広がり、2020年までにはすべての年齢層/性別にわたって一貫した成長が見込まれている。

香港のインターネット利用者の年齢

香港は世界的なネット通販で売れている商品がやはり香港市場でも売れている傾向が強い。
個人の電気製品や衣料品が最も多くのこの分野で市場収益の大半を生み出している。 電気製品は主要な収益源であり、2020年までに現在の12.9 億ドルから19.2 億ドルに成長する市場価値を維持することが期待されている。ファッション分野は高い成長が見込まれる。

香港のネット通販で買われる商品カテゴリ

配送

2016年にまとめた世界銀行 物流ランキングによれば、香港の物流能力は9位になり、LPIスコアの内訳は、国際出荷のために香港を3位にランクされている。貿易・物流部門は、香港の4つの経済的柱の1つを表している。 地理的優位性(東西貿易ルート上の戦略的立地のため)、自由の地位、透明な規制体制、低税率の簡単な税金、世界クラスのインフラシステム、香港を魅力的な貿易センターにしている。

決済

香港にはさまざまな代替支払い方法がある。プリペイドカードは、プリロードされたカードを使用して消費者の38%と市場シェアを先頭にし、オンライン購入を行う。これにはeWalletsとクレジットカードが続く。Visa、MasterCard、American Express、Discover、Maestroは香港で人気のあるクレジットカードブランドである。

規制緩和として香港は中国に対して、代替のeペイメントソリューションを提供している。 中国で普及している支払い方法であるAlipayは、eWallet、クレジットカード、デビットカード、銀行振込による購入が可能である。 eWalletは、人気のローカルmPayment Solution Octopusビルディングで市場シェアを拡大し、成長が見込まれれている。

香港のネット通販で使われている決済方法

仕入元

香港のネット通販の商品供給(仕入れ)元は中国が$ 2832 億ドル、米国が431億ドル、日本152 億ドル、インド116 億ドル、ベトナム98 億ドルとなっている。

香港のネット通販事業者の商品仕入れ元

インターネット普及率

Internet penetration によればインターネット普及率は77%であり、2020年までに82.5%へ上昇する見込みである。現在モバイルの普及率は71.3%となっており、2020年には78%に増加すると予測されている。

オンラインの買い物客の89%を対象にした調査によれば、購入者の74%がラップトップ/デスクトップを介して購入する。スマートフォンからネット通販利用は以外にも2割を切っている。

香港のインターネット接続端末状況

マーケティング

2009年、企業が費やした広告はいずれの媒体でも100万ドル以下で最低レベルを推移していた。
2015年になると、インターネット広告の分野では2009年と比較し約5倍の成長をした。従来の雑誌やラジオなどの伝統的なマーケティングに費やいした金額よりも圧倒的に上回っている。新聞とテレビは依然として最大のマーケティング費用を占めているが、インターネット広告都市かくしてテレビの年間成長率は横ばいである。

香港の消費者が利用する広告手段

ソーシャルメディア

中国全域の動向と同じく、コミュニケーションアプリの市場は成長している。
特に最も利用者が多いチャットアプリ市場は単一的なサービスが独占支配しているわけではなく、Facebook Messenger、WeChat、WhatsAppにユーザーが分かれている。その中でもWhatsAppが最も人気のあるチャットアプリである。 Facebookはユーザーの浸透率が非常に高く、香港市民の50%が利用しているしている。

また、オンライン消費者の約80%が購入前に商品のレビューをネット記事やSNS上で読む傾向が強い。SNSやチャットアプリはネット通販の信憑性などの重要な役割を果たしている。

香港のソーシャルメディア利用状況

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