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2019年 フランスEコマース最新事情

   投稿者 : 2019年7月11日 By

フランスタイトル

今年もフランスでは7月6日よりツール・ド・フランスが開催されている。7月28日(日)まで行われる世界最大の自転車レースは、総距離にして3480.3km、全21ステージにわたって自転車タイムレースが繰り広げられる。フランスはEUの中でもEコマースが盛んで、世界のEC市場規模では第7位、ヨーロッパではイギリス、ドイツに次ぐ第3位に位置している。特徴としては、ショッピングモールによる購買が盛んであるということである。今回はこのフランスの代表的なECショッピングモールについてや最新のフランスEC事情などを調べてみた。

2018年のフランスEコマースの市場規模

電子商取引・通信販売事業者協会(FEVAD)が2月5日に発表した「2018年のフランスにおける電子商取引(EC)市場報告」によると、2018年のフランスのEC(BtoC)市場の売上高は926億ユーロ(約11兆3,000億円)(前年比13.4%増)だった。
日本のEC(BtoC)は17兆9,845万円であるから、フランスの人口6,510万人と比較するとEC市場規模は大きく、伸び率も高い。
同市場報告や「レゼコー」紙(2月5日)などによると、インターネットユーザーの86.2%(約3,820万人)がECサイトを利用し、商品を購入している。
また、EC利用者の一人あたりの年間支出額平均は2,400ユーロ(約29万2,841円)。
年間の平均購入回数は39回、1回当たりの平均支出額は約60ユーロ(約7,321円)と公表されている。
ECの利用形態としては、スマートフォンやタブレットなどモバイル機器の利用が伸びており、モバイル機器の利用率は2017年では、前年比38%の大幅増となり、2018年も22%増となっている。
EC市場での注文の40%(35歳未満では56%)がモバイル機器によるもので、フランスのECシェアトップ3と言われる「アマゾン」「シーディスカウント」「フナック」をはじめとする上位15のECサイトのアクセス件数では、モバイルからのアクセスが、パソコンを上回ったとしている。
2019年のフランスのEC(BtoC)予想は、1,042億ユーロ(約12兆8000億円)に達するとされ、2018年の926億ユーロの12.5%増とされている。
この予測はECの財団Ecommerce FoundationがEcommerceWikiで公表した2019年France Ecommerce Report(フリー版)の調査結果によるものである。

フランスのEC市場

記事参考URL:https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/02/bc6f326d649f577a.html

フランスで利用されているEコマースサイト

フランスには17万3,000もの小売WEBサイトが事業を行っている。
Ecommerce Foundationの報告書によると、オンライン小売業者の中でAmazonが電子機器とメディア部門においてトップの座に君臨し、この部門(電子機器)だけで12億ユーロ(約1,464億円)の売上げを占めている。
Amazonはフランスでも大きなシェアを占めており、昨年の公表された収益は21億9,000万ユーロ(約2,672億円)に達しており、フランスのオンライン小売企業の中で最上位である。
2018年におけるフランスのトップ10小売事業者は下記の通りである。
この中で、今回は越境ECモールとして海外からも出店できる、Amazon、Cdiscount、Vente-Privee、Fnac、Carrefourについて詳細を次にまとめた。

  1. Amazon(21.9億ユーロ)
  2. Cdiscount(20億8000万ユーロ)
  3. Vente-Privee(18.9億ユーロ)
  4. Auchan(13.22億ユーロ)
  5. Apple(8億2000万ユーロ)
  6. Fnac(6億7,500万ユーロ)
  7. Showroomprivé(5億8,800万ユーロ)
  8. La Redoute(5億3,300万ユーロ)
  9. Carrefour(4億9,400万ユーロ)
  10. Zalando(4億7,200万ユーロ)

 

Amazon(アマゾン・フランス)

Amazonフランスの2018年の売上額は21.9億ユーロ。月間ユニークビジター数は2,430万人。
主な取り扱い商品は、書籍、CD/DVD、ゲーム、ハイテク、雑貨、インテリア、衣類、食品などである。
日本からも多数出品されており、主な商品は、雑貨、インテリア、料理器具、ファッション・アパレル、コスメ、食器、玩具、文具などとなっている。

アマゾンフランス

Cdiscount(シーディスカウント)

2018年の売上額は20億8000万ユーロ。月間平均ユニークビジター数は約1,584万人。ネットユーザー数に占める割合は30.1%と、Amazonフランスに次ぐシェアである。主な取り扱い商品は、書籍、DVD、ハイテク機器、家電、インテリア、雑貨などである。
Amazon同様こちらも、日本からも出品を行うことが可能である。出品されている日本の商品は、調理器具、カメラ用品、玩具、文具、DIY用品、ホビー用品、アクセサリーなど多数あるが、出品者の多くは、フランス、中国、香港の企業である。

シーディスカウント

Vente-Privee(ヴァント・プリヴェ)

2018年の売上額は18.9億ユーロ。月間平均ユニークビジター数は約1,178万人。主な取り扱い商品は、ファッション、インテリア、食品、書籍、CD、旅行、イベント、食品など。
モール型サイトであるが、出品者限定し、かつ出品期間限定のテナント型モール。現状では越境ECでの出品はできないが、日本産商品は販売されている。

バントプリべ

Fnac(フナック)

2018年の売上額は6億7,500万ユーロ。月間平均ユニークビジター数は約1,200万人。
販売形態は、実店舗とモール型サイトの双方で販売しており、越境ECとしての出品も可能である。
取り扱い商品は、家電、ゲーム、カメラ、楽器、携帯電話、DVD、書籍などが中心で新品・中古合わせて1,000万点以上の商品を扱っている。
日本からの出品されいるものは、ゲーム、フィギュア、DIY用品、包丁、玩具(けん玉)、模型など。ゲームなどはフランス業者の転売されているケースが多い。

ふナック

Carrefour(カルフール)

2018年の売上額は4億9,400万ユーロ。月間平均ユニークビジター数は約985万人。
販売形態は実店舗とモール型サイトで行なっており、主な取り扱い商品は食品および非食品。越境ECとして出品も可能である。日本の商品としては、食品や家電関連。
カルフールはフランス全土に宅配サービスを拡大しようとしている。
具体的には、2020年までに人口1万人以上の都市で宅配サービスを実用化し、オンライン注文した商品を実店舗で受け取るサービスも開始している。

カルフール

フランスで好まれるEC決済方法

フランス人は、オンラインで買い物をするとき、デビットカードやクレジットカード決済を好むようだ。
80%以上の顧客は「銀行発行カードによる支払い」である。フランスで人気のオンライン決済では、VisaとPayPalである。フランスには800万を超えるPayPalアカウントがあり、PayPalアカウントの数では、ヨーロッパで3番目に多い国となっている。

フランスの決済

フランスでは何が売れているか?

フランスでネットショップで取引されている商品はサービスはファッション、アパレル関連商品が多いようだ。越境ECでよく売れている日本の商品は、下図にあるように、ファッション関連商品が43%と高い。次に多いのは旅行予約関連で25%、次は家電、PCなどの電化製品の15%となっている。

フランスで売れる日本の商品

フランスECの2019年最新トピックス

フランスECはFMCGシェアが欧州トップに

2019年5月24日、フランスはeコマースにおけるFMCG(日用消費財)の清涼飲料水、洗面・化粧品、食品などの売り上げシェアが7.1%を占めたと報道された。この数字は、ヨーロッパ内で最も高いものだ。2位はイギリスが6.3%、3位はドイツで1.4%である。
フランスはFMCGの売り上げではヨーロッパでナンバーワンであり、アメリカ(5.6%)と比較しても優っている。ただ、韓国の20%、中国の18%には及ばなかったようだ。

フランスでも進んでいるクリック&コレクト、クリック&ドライブ

また、フランスでは日用消費財の購入率が高い理由の一つに、クリック&コレクトの浸透がある。
クリック&コレクトとは、Eコマースで購入した商品を、実店舗や宅配ボックスなど、自宅以外で商品を受け取る方法である。フランスでは、このクリック&コレクトが日常化しているようだ。さらに、クリック&ドライブも人気が高まっている。これは、Eコマースで購入した商品をドライブスルーで車などから受け取る方法である。
前途解説した、Carrefour(カルフール)ではクリック&コレクトをフランス全土に展開している。オンラインで注文した商品を2時間以内で大型スーパーで受け取ることができるというものだ。
フランスのクリック&コレクトの人気の理由は、フランスの宅配事情があまり良ろしくないところが起因しているが、小売業各社にとっては、オンラインとオフラインの融合として生き残りをかけている。

まとめ

2019年2月1日、日本とEU間での経済連携協定(EPA)が発効され、日本では、欧州産のワインやスパークリングワイン、オリーブ、生ハム、チーズなど関税が下がり、通常より1割~2割安く購入できるようになった。
また、日本からEUへの輸出品目においても、2月〜4月期は前年同期比で10%以上伸びている。
日本からの輸出増の理由は、EU経済連携協定(EPA)による関税削減・撤廃とは特定できないとしているが、バイク(29.8%増)、ガソリンエンジン(28.0%増)、チタン(40.3%増)などは、EPAによる関税削減効果が輸出拡大に寄与している可能性が高いとしている。
今後はこのEPAによる関税の削減・撤廃の施行は欧州における越境EC市場の拡大にも大きく影響することは間違いないだろう。

記事参考:『フランスのEコマース』https://ecommercenews.eu/ecommerce-in-europe/ecommerce-france/

 

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